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第266話『宝探しするぜ』by海弟

白黒クオリティ


『他人任せ』

城からは魔法が放たれるが魔族は元々魔法に耐性がある。物ともせずに進み力技で城門を開けると各自別れ城を攻略していく。

これじゃ雑兵以下なのだがたぶんコレで良いんだろう。


勢いに怯えて廊下の壁に張り付いている妖精を剣を使い一体一体斬っていると前方から怒声が聞こえてくる。

何かイヤな予感がするがここはアレだ。誰かが何とかするだろう。


外から見た感じでは宝物庫に行くためには三つぐらいの手段があるらしい。

だからまだ大丈夫だ。


たまに飛んでくる魔法を避けつつ地下へと進んでいく。

オレのお宝センサーを舐めないでほしい。……実は妖精を脅して聞いただけ。


入り口とは随分離れたところにある地下へと続く階段を見つけるとそこへ俺は入っていく。

暗い通路だが目が慣れるまで待てばどうってことは無い。


そのまま廊下を進んでいく。

すると、大きな広間のような場所が見えてくる。扉が無く向こう側が丸見えだ。


「……罠、か」


何だか当初の反逆者に罰をっていう目的を忘れてたりしそうだがやることは後でやるから大丈夫。

今はお宝。


「『林我』」


体を強化する魔法を掛け部屋内へ入る。と、同時にトラップが発動したのか後戻りができないように魔力で結界が張られる。

それに……魔力が掻き消された!?


「ッ、どうなってるんだよ」

『グググ、ゴゴ……』


い、意味わかんねぇ!!

ゴーレムという名に相応しい土の巨人がオレの方へと向かってくる。


しょうがない、やるしかない。


出来るだけ距離を取るため背後を見ずにバックステップを取る。

ゴツンッと大きな音を立てて頭と壁がぶつかったが押さえて擦っている暇は無い。

だいぶ距離が稼げたが策が思いつかない。

魔法も無い状況で力比べなんてしても負けるに決まっている。


「魔力を無効化なんて空気中に自分の魔力を分散させて相手の魔力を体外に出せなくするか、それとも……特殊な魔法か?」


特殊魔法だったらそういう系統の魔法があるかもしれない。

ただそのせんは薄い。相手がゴーレムを使ってきているのなら術者がこんな近くにいるのは危ない。


となると自動(オート)で動く機械。


右と左を交互にキョロキョロ見る。

その間もズドォォンズドォォンと足音が響いてくる。


「ッ、右ィッ!!」


右へ走ると、運良く複雑そうな機械が見つかる。

それを叩ききると魔力が―――戻らない。


「え、ちょ!!」


フェイクか? 思ったが出入り口が解放されたのが見える、


「そうか、逃げるチャンスか」


しかしここで引けない。

たぶん俺の予想ではコイツの中に魔力を無効化する装置が入っている。


「しかし所詮魔法使いの下っ端ァッ!! 俺には勝てない!!」


珍しく体格とか顔で勝つ相手が出てきて嬉しい。

俺はゴーレムの股の間を抜け部屋の外まで移動すると魔力で鏡を作り目の前に出現させる。

そして結界へとぶつける。と同時に反射を発動し結界自体の魔力を反射させる。

勿論反射させ戻っていくのは核がある場所、つまりゴーレムの内部。


『グ、ゴゴガ……』


直接内部を攻撃されたからか動かなくなるゴーレム。

俺は部屋の中を慎重に一歩二歩と歩き始めゴーレムが動かないことを確認するとシュタタタタと部屋の一番奥へと向かう。

ゴーレム撃退時にここに奥へと続く扉があるのはわかっていた。


「さて……あー、やっぱり鍵掛かってるな。よし溶かそう」


鉄って何度で溶けるんだっけ? まぁ良いや。


徐々に温度を上げていき鉄の扉が開くまで待つ。

……ん? 待てよ。


「吹き抜けじゃないけどこの部屋全体を暖めていることにはならないだろうか……」


扉だけを溶かしたい時はどうすれば良いんだ?

……炎をぶつける?


「トラァァァッ!!」


ボシュゥゥゥゥという今まで聞いたこと無い音で解け始める扉。

何て言うかすごい光景だ。


とりあえず俺が通れるだけの道は確保したのでコレ以上変形する前に冷やさないとな。と言う事で魔力で出来た水を掛ける。


ブッシュァァァァァァ(水蒸気)


「あぁっ!! あつっ!! ちょ、ナニコレ!!」


あぁ、そうだ水蒸気!!

しかも熱々だー!! ってこんな至近距離から喰らいたくない、もう喰らった後だけど。


水蒸気が晴れると同時に穴を抜け奥へと進み始める。

服が水を吸って変な感じだ。


「ん? ここか?」


一番奥らしい、何の変哲も無い―――鉄の扉が現れる。


「ピッキングだ。針金よーい!!」


そんな現代の物持ってきてないから。って言うか魔法で出来た鍵を開けれるほど高性能じゃない。


「こうなったら……第三『炎鎧』!!」


俺の体を包み込む炎。

このまま突撃してやる。


「トリャァァァァッ!!」


ジュワァァァスタッ


ふっ、前髪溶けたぜ。

じゃなくて、見事宝物庫の中に入る。

宝箱は何個かあるが入りきらなくなったのだろう金貨などがそこら辺に散らばっている。


「さて、武器なんていらないから金貨を……何だこれ?」


向こうの大陸じゃ使えないしコレ。

まぁ良い溶かせば使える。


マークとか単位とか違うらしいが溶かせば向こうの商人さんに売れるだろう。

黄金として。


「使ってる素材も違うなんて最高じゃないか。ふふふ」


さて金貨を鏡の中に入れ終わると宝箱に移る。

もらえる(奪える)物はもらう(奪う)主義だ。


「いや、ここでこんなに魔力を使うとは……」


かなりの量だった。

もう前線に出るのはやめて食べ残しでも襲うことにしましょうかね。


「さて、錬金錬金」


溶けて固まった扉を鏡を使って錬金する。

……ん? あれ、最初からコレやればよかったんじゃ……。気にしないことにする。


「さて、行くか」


海弟は相変わらず意味不明なところで頑張ってますね。


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