第257話王都攻略開始
遅くなりました。(更新時間2時)
異世界、魔法があり剣があり戦いがあった。
……正直、面倒だ。
「よし、俺は休む。だからお前は剣と魔法と戦いを担当しろ!」
「荷物担当します」
……クッ、華麗に返された!?
そうかお前も鍛えているという事か。
「まぁいいや。王都に入れない件について今は語るべきだ」
「知略で行くの? 意外ね」
「意外じゃない。強引に行くと、門が強化されて外に出るときに困る」
「鏡で転移―――は無理ね」
「魔力に反応してくる相手だからな。転移先が特定される」
拡大解釈かも知れないが、相手は魔力探査機を持っている。
商人とか、魔力でできた危険物を持っている可能性があるから発展したんだろう。
しかも今は内乱時、厳重な警備があるに決まっている。
「これはもう、メテオ落とすしかないか……」
「かなり危険な響きなんだけど。アタシ達死なない?」
「俺は助かるがお前はわからないな」
「じゃあやるな」
うむ、そうだよな。全部溶けて消えるからメリットが無いんだよな。
「じゃあ、コレはどうだ? お前が裸で突撃する。兵士がお前に構っている間に俺が突撃する」
「アタシの貞操がピンチじゃない」
「魔族だから良いだろ」
「人種差別!」
「魔族は人じゃないだろ」
「うっ、ち、違うわ。男女差別よ!」
「いや、使える物は全部使う俺だからなぁ。んなこと言われてもなぁ」
「……とりあえず却下」
じゃあ次は……、お良い案思いついた。
「まず、お前の地の魔法で地面を掘って中に入るだろ? そして、内乱の首謀者を討って有名人に。俺達に貢物がドンドン送られる、というわけだ」
「……何か内乱を収めることになってるけど、出来るの?」
「任せろ。まずお前が裸になって―――」
「その策はもう良いわ。って言うかそんなにアタシの裸が見たい?」
「見たい!!」
そして晒したい。向こうの世界のエロサイトで魔族の裸写真は高く売れるんだよなぁ。
はっは、コイツでもいけるだろ。
「あ、でも妖精のほうが高かったような……。妖精のほうが向こうに行く数が少ないからなぁ」
「何の話?」
「いや、人身売買に近い話」
「……とりあえず作戦を考えましょうか」
うむ、そうだな。
……ロープ……はダメか。変身……魔力使うからバレるな。
変装は……出来る自信が無いな。
「強行突破がやっぱり一番良いんじゃない?」
「だな、俺は卑劣な作戦しか思いつかない」
「……行こうか」
背中に背負っている剣を抜く。
さて、戦おうか。
門へ剣を低く構え突撃する。
すぐに門番兵が気づき応戦しようとするが、俺の影に居たシルアが不意打ちをかまし一撃でノックアウト。
門が閉まる前に中に入ると四面楚歌な現状を打破する為に魔力で鏡を作りその鏡から一斉に雷撃を放ち、避ける間もなく瞬殺する。
空間が割れるような妙な音と共に鏡が消えるのを確認すると、大きな建物が無いか―――いや、全部大きな建物だ。
「妖精は翅があるから建物の高さを気にしないんじゃないか?」
「そうかもな。強度はコッチでは魔法でいくらでも強化できるしな」
『林我』で体を強化すると建物の間を縫うように走り出す。
魔族の動きに付いてくには―――って、まだスピードが足りない。
「って言うか、荷物を置いていくなお前!!」
「知るかぁぁぁぁぁ!!」
走るシルア。
キツいんだぞ?
「第二『風軽』」
二つ目を使いやっと追いつく。コレ使ったせいで建物を縫うように走れなくなり急な方向転換が出来なくなった。
「シルア、二手に分かれるぞ」
「ん? どうして?」
「一緒にいたってメリットが無いからだ」
「めりっと?」
……ダメだ。通じない。
「利益が無いんだよ!! ん? あそこで右と左で別れるぞ!」
「あ、了解!」
ビュゥゥゥン、と右と左で別れ―――てない。
「お前右来るなよ!!」
「な、コッチにきたのは海弟でしょ!!」
……ダメだ。
「次でいくぞ、って何か人一倍大きな建物が見えてきたな」
「きっと本拠地よ」
……幸運だな俺達。
何か怖い。
「まぁ良いか。遠隔射撃用意!」
「え? あ、入らないの?」
「危ないし」
「……外道」
「言うな。行くぜ!!!」
と言う訳で、本拠地(?)を制圧。
さて、戦いの幕開けです。
後戦いの基本は遠隔的な一方的攻撃。
