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第229話働きましょう逃げましょう

う~み~はーひろいーなー大きーいなー。

えっとさ、RPGとかだと比較的道路って安全なんだよね?

人工的なヤツ。


そうなんだよね?


えっとさ、いきなり(ドラゴン)とかありえないんですけど!!


と、素人っぽさを演出してみたが、やっぱ龍は龍だ。蜥蜴(とかげ)に変わることは無い。


「え、あの、(ドラゴン)が苦手……なんですか?」


首をブンブンと縦に振る俺。ここは形振り構っていられる状態じゃないのですよォ!!

って言うか、何で地面に龍が!? やっぱ、空飛んでろよお前は!!


「意外ねー、可愛いっ!」

「う、うわっ、ちょ―――」


引っ付くな……と言う前に動く龍。俺のほうに向かってくる!!

……やめて……。


「あ、気絶した」

「や、やめてあげましょうよ……」






はは、悪夢を見たぜ。龍に襲われる―――


夢じゃ無かったぁ!! (ジ○リ)


「な、何でコレがアレにでコレで―――」

「あの、海さんが壊れてるんですけど……」

「相当なショックだったのねー。うん、ゴメンちゃい」


その他色々暴れてやろう。


「あぁ!!」


そう言って、右斜め後ろを指差す佐奈。ん? 何が―――

二匹目キターーー!!


「戦いの幕開けじゃぁぁぁぁぁああ!!」


腰の剣を引き……って、いつもは背中に剣を刺してるから引きにくい!!

とりあえず、抜き構える。


「あ、それは、公共の―――」

「知るかァァァァァァァ!!」

「ひぅっ」


……うん、何か悪いことしちゃった感がすごくあるんだけど……。


「言ったでしょー。こいつ等はココで生まれたの。だから、ここに住んでる人には危害を加えない。それが言いたかったのよねー?」

「う、うん……」


……お、俺は何てことを……。

って言うか、俺の体の震えが止まらない。そう、堪らなく恐いんだ。


「ちょっと、トイレ行ってきます。はい……」


と言うわけで、落ち着く為に近くのトイレへと向かう。


近くの公園にあるトイレ、そこには男子用と女子用、二つの門があった。

比較的どちらも綺麗なように見える。しかし、問題はそこではない。


「どちらに入るか……だ」


今までだったら、男子トイレだ。しかし、今は女子の体。つまり女子トイレに入るのが筋じゃないのか?

いやしかし。俺の精神は男のものだ。こう……入るのには抵抗がある。

ならば、男子の方へ……と行きたいが中に人が居る可能性がある。


つまり俺はどちらにも入れないと言う事だ。

障害者用のトイレでもあってくれたらよかったんだが……。


「……悩む……」

「何がー?」

「それは―――」


ん?


「佐奈、何で居るの?」

「トイレに来てるんだからトイレでしょーが」


それもそうだ。


「さ、(うずくま)ってないで行くよー」

「え、あ、マジで? えぇ!?」


『☆海弟☆ ~女子トイレに侵入編~』


何だろうこのテロップ……。

まぁ、いいや。気にしないで置こう。


「へぇー、綺麗なとこだ―――」


いや、ここまで気づいたんだがここって公園だよな?

つまり公園なんだよな?

ってことは公園なんだよな?


道理でゴミ一つ落ちてないわけだ。さすが舞子ッ!!


というわけで特にハプニングも無くトイレから脱出。

ハプニングを起こした瞬間に俺はゴミとなり消されるからな!!


「そういや、桜奈は? 置いてきたの?」

「良い所に先に行ってもらってるわん♪」


鳥肌って立つんだな、この体でも。


俺の手を持って引っ張る佐奈。どうやらその良い所とやらに連れて行ってくれるらしいので俺もついていく。

くねくねとした道を曲がりに曲がって今度は十字路を直進し―――そっから覚えてない。


そして、着いた目的地。

正直な感想、ボロっちい店だ。ファミレスらしいがレストランに近いように見える。

看板さえ綺麗にすればそれなりに人は集まるかも知れないが、隠れた名店として売り込んでいるのだろうと推測する。


そして中に入ると……うん、残念なお店だ。帰ろう。


「待ちなー」


……佐奈、さん?

その手に持っているのは?


「バイトュー」

「逃亡ッ!!」

「扉をッ!!」


『了解ッ!!』


アンタ誰!?


しかし、もう逃げ出している俺は体勢を変えられない、そのまま何か身元不明で誰なのかわからない人に突っ込む。


かなりでかい音と共に扉にぶつかる俺とぶつかった人。

掃除もしてないらしく、砂埃が舞う。


……オイ、ここはホントに飲食店なのか?


と言う疑問は消え次に浮かんだのはぶつかった人の安否。


「ちょ、大丈夫……え?」


何でこの人は無傷なのですかー?


「岩ですからー」

「はは、そうなのですかー。って馬鹿か!? 岩なわけ―――」


岩ですね。はい。


「……魔法?」

「お、早い。優秀だなー」

「いや、それはいいから。って言うか、佐奈は魔法使えないんじゃ……」


先に来ているって桜奈も結界魔法しか使えないって言ってたし……。

ん? 嫌な予感がするよジョニー。


「誰? こんな初歩的な魔法に引っかかる馬鹿は」


……何? この上擦ったような声は?


「新たな収入源なのよん♪」


は?


「は?」

「逃亡ッ!!」

「あ」


扉を開け、外へと逃亡する俺。見事な外道策だ。


外に出て三歩目、そこで違和感を感じる。

ん? 浮かんでない? と。


「……逃げんな」

「……魔法のすごさをようやく実感しました」


……使えない人から見るとすっごい羨ましいね、魔法って。


ははは、今回書きたかったのは海弟の服従シーンだったのですが、入りきらず!

(ドラゴン)を出してからの強気女、コレにて海弟服従……のはずが……。


うーん、次に持ち越しですね。

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