第221話新たなるライバル
あぁ、カッコいいサブタイだな……。
……キッチンinザ・ベット!?
って訳で、何故ベットがキッチンにあるのでしょう。はい、答えは簡単。
コイツが整理整頓できないからです。いや、極端なんだよ。
区別は出来るんだ。でも、整理整頓が出来ないからこんな状態になったと、本人が言ってます。
「あ、あの、汗掻いてませんか? お、お風呂沸いてますよ?」
……入りませんか? じゃないところが、コイツらしい。
な、会って三十分で何でこんなことがわかるんだ俺!?
「んー、じゃあ入らせてもらうかな」
汗掻いてるかなんてわからないけど。
「えっと、服は置いておいてください……洗いますから」
「ありがと」
「あ、いえ……そんな……」
……じゅんじょーな女の子なのー。
……はい、すいません。悪ノリです。
「えっと、風呂は何処?」
「あ、こっちです」
付いていく。
……廊下にも用途不明の謎の機材が乱雑に置かれている。
俺も少しは掃除を手伝おう……。
外道な俺でも掃除したくなるような廊下を抜け、風呂場へと出る。
さすがに、必要最低限の物しか置いていない。
「浴槽には……置いてないよね?」
「さ、さすがにそこまでじゃないですっ!!」
……まぁ、信じよう。
…………。
………………。
「なぁ、出て行ってくれないか?」
「え、あ、すいません」
……まぁ、俺の体は女だし、別に見せてもいいんだが、やっぱそういうのは……な?
服を脱ぐ……、とりあえず男に戻りたくなったとだけ言おう。こんな女らしい体いらない。
「さて、風呂に行くかな」
一人の時間だぜ。
タオルを持って風呂へダイブッ!!
バッシャーンと、水飛沫が舞う。
「……ふぁぁー。脱力ぅ……」
……今の何だ!?
お、俺の口から出たのか!?
……風呂、学校に続きお前もライバルに認めよう。
お前が与える快楽は、全ての人間に共通する。そう、これを利用すれば全ての人間の心を手中に収めることが―――
はい、出来るわけないね。
「……体を洗お―――」
いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁああ!!
……初々しいな、俺。
「目を瞑ろう。そして、邪念と煩悩を消すんだ」
……よし、勝負の時だ。
(中略)
さすが俺の体だ。俺の欲を刺激しやがる!!
しかし、しかし俺は勝ったんだ!!
『あの、お姉さん。居ます?』
……居るよ。
「どうしたー?」
『服、置いていきますから。あの、サイズ合うのが無くて……えっと、きょ、今日だけは我慢してもらえますか?』
「んーと―――」
……どの道、裸見られるじゃねぇかぁぁぁぁぁ!!
明日まで……風邪引きそうだな。
いや、そういう病気になるのか?
「でかいタオルとか無い?」
……それだけで、隠せるとは思わないが……。
「それなら、ありますけど……、下着は……」
……無理だと思うよ。
「えと、明日、買いに行きましょう」
……いや、大丈夫。
あの爺さんを殴ってでも買わせるから。
あ、そういえば、俺の思考をあの爺さんは読めるんだっけ?
んなら、話は早い。
買え。趣味とは極端なのじゃなければいいから。
うん、上と下。ついでに他の服、パジャマとかも。そして、この部屋を見つけて送って来い。
「……完璧だ」
ピンポーンッ♪
……え、まさか、な?
いや、俺の知らない魔法があるこの世界だ。ありえるぞ。
『あのー、お姉さん。何だかわかりませんが、下着とか送られてー来ましたー。あの、受け取っちゃっていいんですか?』
……爺さん、さすがだ。仕事が速いぜ。
それに、比べて内容は……。
……んまぁ、気にしないことにしましょう。
それで、今回。海弟はお姉さんとか呼ばれてますが、全く抵抗なし。
コレはもはや悟りの境地です。
さて、そろそろ何で有名になるか決めないとなー(何か良い案ある人居ますか?)。