第18話修行終わりとジパングの国
海弟は修行より復帰。
目の前には、辛そうな顔をしているディディがいる。
そして今は海弟とディティの修行最終段階、2人で戦っている。
「辛そうですね」
「そっちこそ」
「そうですねっ」
その言葉と共に、魔法を打ち出す。炎が巻き上がり、ディティに向かっていく。
それを見て、右手を上げ水をだす。
2つがぶつかり炎が消え、水が海弟に向かっていく。
「くそっ」
それに向かって、風を打ち出す。水を粉砕し、今度はディティに向かっていく。
それを上に避け、その体勢のまま右手で氷を打ち出し、左手で雷を打ち出す。
だが、海弟はそれに合わせて両手で光の壁を作り出す。
「ほう、もうそんなに使えるようになったの」
「完全には無理ですけどね」
「白の剣ね」
「そうですね…」
修行途中に、白の剣のことを海弟には話している。黒の剣のことは話していない。
それは、海弟に必要なのは白の剣だと思ったから。それだけだ。
「んじゃ、修行全部終わり。帰りの準備してね~」
「……今すぐ出てけと」
「いやいや、明日ね」
「俺ってどうすりゃいいんだ…」
海弟は、やることがないことに気づく。白の剣を取りに行こうにも、ドラゴンに勝てる見込みはない。なら、修行しようにも自主的にやるだけじゃたかが知れている。
「なにを言ってんの!!私も行くんだから」
「は?」
初めて聞いたぞ、ってかくんのかこの人!!
「は?じゃないよ。私も行くんだから」
「どこに行けばいいのかわかりません」
「ジパングね」
「ジパング?」
海弟はここんとこと町などに行っていないからわからない。
「ふふふ、行くと決まってるから行くの」
「理由が……」
まぁ、師匠がきてくれるならいいか。などと海弟は考えているが、現実はそれ以上に厳しい物だった…。
~一夜明け~
「行こうっ!!」
「無理~、ってかもう少し寝かせて」
「寝ても行こうって言わないでしょ」
「はい」
「なら今行く」
「そんな~」
海弟は朝の5時に無理矢理起こされ、無理矢理朝ごはんを食べさせられ今に至る。正直、魔王でも嫌がるだろう。
そして、何故か馬車の中。
「何で馬車なんてあるんですか?」
「商人さんに乗せて貰ってます」
「商人の人、ありがとう。そして、すいません」
「いいんだよ、………死にたくないし」
後の方にボソッと何か言ったような気がするが、気のせいだろう。
脅して、乗せて貰っているとは思っていない海弟であった。
「後どのくらいで着きますか?」
「3日くらいね」
「野宿ですか?」
「魔法を使って夜も走ります」
寝る時間ねぇのかよ!!
「いくらエルフだからって寝ないはずないですよね」
「大丈夫、一週間は平気だから」
「人間はもろいんですよ」
「大丈夫、何とか回復魔法で直せるから」
回復魔法で眠気ってなくなるのか?いや、まず魔力が回復しないだろ寝ないと。
「寝てもいいけど…」
「いや、いろいろ危険です」
商人さんナイスツッコミ!!
俺の師匠になってくれ。2人もやっぱいらん。
話していると、昼になる。やっぱ食べ物は干し肉。とりあえず俺が作る料理に商人さんが感動してくれた。嬉しいぜ。
「うまい」
「おいしいです!!」
「よかった」
いや、調味料無いと不安なんですよね。
その後、夜までに町に着く事ができた。
出来たんだ!!
その後、町を無視してジパングに直行。
俺に寝る時間をくれ。
結構師匠もメチャクチャな人だな。何故かここで苦労人ヘレンの顔を思い出す。
「苦労してても綺麗な人は綺麗だな」
「誰のこといってるの?」
「秘密です」
たぶん、殴られる。絶対たぶん殴られる。いや、自分でも意味わかんないけど殴られる。
さて、これで1日が終わるのはしゃくなんで魔物が出てくるか待つか。
その後、魔物が出てくることはなかった…
さて、海弟はディティと同レベルの魔法使いになれました。
ですが、まだ戦闘経験で言えばディティの方が勝ってますね。