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第201話きっと何処かにある障害

海弟はやっちゃいけない事をやるのが好きです。

外野が五月蠅いが……まぁ、気にせず行こうじゃないか。


「さて、じっくり話し合いをしたいところだが……、まず最初に聞いておく。説得はできるか?」

「無理です」

「よし、いい返事だ。突き落としてやろう」


何処からかはヒ・ミ・ツ♪

ゴメン、トイレ行って来ていい?


「ひぃやぁぁぁぁぁぁ!!」


おぉ~、今日はいつにも増して高いなぁ~。


「ってのは冗談で」

「め、目が本気です!!」


はは、まさか。

本気じゃなくてやる気だよ。


「説得は一人じゃ無理。だとしたら、生徒会長をまず拉致して……そうだな、放送室に立てこもろう」

「な、何だか物騒な……」

「死にたいか?」

「い、いやです!!」


いい返事だ。


「放送室に入ったら、校内全部に声が響き渡るようにして無実を話す。これは単なる不幸な出来事だったと」


……何か、コイツと生徒会長の間のドラマを邪魔しちゃって悪いしな。ついでに適当に恋の手伝いもしてやろう。

……俺に恋愛経験が無いのは承知の上だろう?


「よぉし、決まったら行動だ。まずは、ここから飛び降りて―――」

「む、無茶な!!」


無茶って意味しってる?

普通ではない事とかあるけど、≪出来(でき)ない(こと)≫じゃ無いんだよ。


「無茶と無謀はまだ成功できるだけの確率があるッ!!」

「な、何て人だ……一瞬、信じて―――」

「じゃあ、この瞬間も信じろ!!」


再び、何か不幸な学生Aを担ぎ上げる。


「『林我』第二『流亜』」


それで、手に微弱な電気を流して……鉄筋に沿うようにして下まで降りる。

物凄いスピードで。


「う、うぎゃぁぁぁぁああああ!!」

「手が擦れ―――」


血がでたよ……。何て防御力だ学校……魔法を使っていたのに……よし、ライバルに認めてやろう。

さぁ、校長待ってろよ!!


……じゃなくて!!


「そのまま、体育館を目指す!!」


屋上に居るとまだ生徒は思ってるからな。大丈夫だ。


「走れ!!」

「う、ひゃぃぃぃいい!!」


中庭を爆走! 無駄に運動場も爆走! 無駄に廊下を爆走!


「よし、体育館だ」

「む、無駄に……多い……」


ははは、魔法でいいから体力つけろ。


ガラガラガラッと言う音と共に体育館内部……は、現れなかった。

代わりに現れたのは、生徒会長とその他役員。入り口塞いでますよ。


「……あ、あなたは!!」

「お、偶然。ちょいと、借りるぞ」

「ひゃい!?」


呆然とする役員達。ハハハ、そんなんじゃ俺は捕らえられねぇぜ!!


右手に生徒会長。左手に不幸な学生A。

何だこの光景……。


「で、放送室って何処だ?」


実は場所を知らないんだよな……。


「その前に! 何で、あなたは―――」

「≪ピー≫が≪ピー≫で≪ピー≫なのです! 会長!」

「あなたふざけてる?」


まさかぁ。生徒会長の前でふざけるだなんて。渾身のギャグですよ。


「それで、私の話を聞かないだけの理由があるのね?」

「あったりまえ。で、放送室って何処?」

「……それ?」

「まさか! でも、早く教えて欲しいかも」


ドタドタって音が上から聞こえてくるから。


「職員室の隣」


下かよ!!


あぁ、全く何て不幸な日なんだ! 全く……ん? 俺は支配者だよな?

なら、願えば……。


「勘違いよ解けてくださ~い。全ての人に真実を~」


うん、コレって絶対勘違い系でやっちゃいけないことだ。


「何を言って……、何で私は持ち上げられているの?」


少し、記憶を消させてもらいます。

そして、体育館へ退却……の前にトイレ。


「それじゃ~」


あぁ~、いいことしたな~。主に自分に。


「さて、皆さんの誤解は強制的に解けたところで―――」

『お仕置きタイム?』


……あんたは、あのまま勘違いされていたほうがいいとか思っちゃったくちですか? ははは、俺の無駄な爆走は止められねぇぜ!!


『どうでもいいけど、後で来てね。仕事が山積み』

「……誰のせい?」

『聞かずともわかるでしょう?』


……俺のせいですね。はい。

下手に支配者能力使っちゃいけないんですね。はい。


「じゃあ、支配者能力で始末書を―――」

『無理』


……な、何て事だ……。俺の能力が効かない紙だと……。


『じゃあ、後でね』


……ふふ、ふふふふ。


「涙がでそう」


その日、職員室トイレにトイレの花子さんがでたと噂になっていた。

勿論、俺はその会話に参加……できない。





「と言う、出来事があったわけだよ」

「実感湧かないな」


……あ、ここは城ね。もう、何の城かわからなくなるぐらい城ね。


「ッてわけで、恨み……もとい、屈辱を晴らすために恋の手伝い(じゃま)をしてやろうと思うんだが……」

「言い直したのはいいが、……変わってないぞ?」


……………。


「さて、殺人刑にしてやろう」

「始めて聞く刑だな。殺人罪の間違えじゃないのか?」


し、知らないッ!!


「ッてわけで、GO!!」


……ん? 始末書の行方ですか?


勿論、サボ―――やったと思いますよ。

クォンなんて真っ赤な顔になって海弟の名前を叫ぶぐらい喜んでましたし。



では、ハーレム野郎に死を!!

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