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第193話初めて……の負け?

寝ぼ―――。


それ以上は言わなくてもわかりますね。

ま、まぁ色々あったが無事に服を回収した俺は(何があったかは聞くな)ゼッカスへと向かう。

初めてしっかりと行く国だな。新興国なだけあっていろんなものを取り込んだ政治をしていて、宗教的にも盛んだし……一番活発なのは魔法か。

魔法石が良く取れるからなんだが、そのほかにも魔法道具を作ってる奴もおおいかららしい。

まぁ、魔法使いが多くなれば自然と集まってくるもんなんだろうな。


「さぁて、侵入します?」

「門から入ります」


追われたり攻撃されるのはもう嫌だ……。


『む? 通行許可証は?』

「コレを」


そう言って、影流にもらった……何だっけ? 国の何かだ。俺にはわかんない!


『……案内します』


ま、密書を運んできたって教える紋章だ。

よし、行くか。


付いていくと、一つの扉の前に着く。


『では……』


そう言って、去って行く。


「この場合、一対一で対話する事になるんだが……」


【密書持ってきてるんだから当たり前でしょ。あんたが密書を乱雑に扱いすぎなの】


……そうだったのか……。そんなに重要な……初めて知った。


コンコンッ


……開けて……いいんだよな?


【作法とか全く知らないのね……。私が動きはやるから……話だけしなさい】


感謝する。


そう言って、ドアを蹴り破り入る俺。


……ん?


「えぇぇぇええええ!!?」


【うっさい。ここの姫様こういうのが好きなの】


「アハハハハッ、えっと勇者ちゃん……じゃないの? あれぇ~、おっかしいなぁ~」

「王女様……」

「あ、ごめんごめん」


……何なんだコレ……しかも、勇者ちゃんって……俺……勇者の事勘違いしてたよ。

馬鹿なんじゃなくて、下品なんだ。


【……さて、そろそろ外交問題に発達しそうな―――】


上品です奥様。


【よろしい】


「先ほど、通信が届きました。密書を……」


そう言って、前にでてくる……誰? このおっさん誰?

まぁ、いいや。


「どーぞ」


俺も適当でいいよね。


「ん~? 何々? ……マジ?」


……俺って中身読んでないからわかんないんだよね。


「ねぇ、あなたはこの手紙の内容理解してる?」

「……読んでないからわかるはずないだろうが」

「そうだよねぇ。じゃあ、説明するよ」


あ、タメ口でいいんだ。

異世界の王様って気楽な人が多いなぁ。この人だけ女性だけど。

ん? まさか、隣のおっさんと……いや、ありえない……。しかし、ここは異世界だぞ? 常識が通用するのか?

酒が普通に出されるほどだ……ありえない話じゃない……。


【違うから安心しなさい。独身よ】


ナイス情報! じゃない、女王相手に恋愛しようなんて俺は考えないよ。


「短く言えば、正体不明の敵が異世界より現れる危険性があるから各国で神殿へと集まって会議しましょ……ってとこね。罠とも考えられるんだけど、異世界からの敵だんて、勇者の事かしら?」


【無実を晴らすために外へでていいかしら?】


まぁ、しょうがないわな。


「ッてわけで、私じゃないわ」

「……盗み聞きとは悪いことしてるわね勇者ちゃんも」

「ちゃんはやめて。そういう歳じゃないもの。で、私は幽霊だし、敵じゃないの。わかった?」

「私個人としてはなんで幽霊なのに存在するのかが気になるけどぉ……そこの男の子が関係してるって何と無くわかるからいいわ」


……鋭いな……さすが王。女でも王になれる秘訣がここにあるってか。

卑弥呼みたいに占いとかコイツもやってたりして。


「で、私たちはどうしましょっか? 文面だけ見ると各国へ送られてるみたいだし……どうする?」

「行ったほうがよいのでは? もし本当ならば大変な事態ですぞ」


……宰相か何かかな?

やっぱりあのおっさんは偉いのか。うんうん。


「んじゃ、準備をしましょうか。それじゃあ―――」

「待って。いいものがあるわよ?」

「ん? 何々? いいものって何?」


……途轍もなく嫌な予感がする。





「これを見るがいいっ!!」

「おー、ドラゴンだ! ドラゴン! しかも、この少年の使い魔とは!」

「仮ですがね」

「仮! 仮だと! もったいないではないか!」

「いや、俺ドラゴン苦手だし……」

「はぁ……もったいない事だ。嘆かわしいぞ少年!」


元気な人だなぁ。


「それで鞍は?」


俺がここの兵士とか言う人に聞く。


『これです』


そう言って、後ろを刺ししめす。

おぉ、でかいな。

サイズ合うかな? まぁ、最終的には俺が調節してやればいいか。


「母さん」

「わかってるって。まだまだ話は積もってるのよ」


……ダメだ……。ガールズトーク……いや、オバサントークか。


その瞬間……母さん達の目線が鋭くなった気がした……。


「はぁ……」

「母さんとは……もしや、あなた様は勇者のご子息で?」


さっきのおっさんが聞いてくる。

……ご子息? ……あぁ、息子って意味?


「それであってますよ」

「ほぉ、まだまだ時間が掛かりそうですし……一度手合わせ願えませんか?」


……さすがに一国の宰相さんと戦えないなぁ。


「これでもこの国で一番強いとこれでも呼ばれているのですよ。まぁ、将軍と言う知名度も足されているのでしょうけどね」


……将軍だったのか!!!


って訳で、現在将軍さんとバトルしています。

あぁ、肉体強化って素晴らしい。何たって全ての攻撃を避けることができるのだから……。



ボガァァァン!!


あ、地面が……ちょい、訂正。

避けないと顔面を破壊されるので魔法で体を強化しています。そしてそれほど余裕がありません。

支配者の力に頼ってたんだなぁ。

それと、神の力も一部制限だしな。生き返りも無しだから、死にたくは無いね。


「水よ!」


そう言って、一直線で水を放つ。

それを腕をクロスさせ防ぐ将軍のおっさん。

しかし、甘い!


「『電花』!!」


バチバチッと、相手の体を焦がす。

しかし、相手も反撃にでる。


「これで動けるとは……」

「現役ですからなッ!!」


最後の言葉と共に、腰の剣を抜く。

これで攻撃力が倍くらいになったはずだ。


「俺も……第二『風軽』」


動きをもっと軽くして避ける。

絶対避けれるという確証がないとこの攻撃は受けたくないな。


地面が抉れて、何か何本もの切り込みが地面にできる。


「すぅ……」


息を吸う。

そして、詠唱する。

まさか、鏡を使うとは……。


「神聖なる炎、宿すは鏡 『虚曲炎 鏡』!!」


目の前に鏡が出現する。


そして、複製!

俺の周りを炎の鏡が覆う。

これで容易に突撃できないはずだ。


そして、鏡の大きさを手鏡程度に小さくして数を多くする。

隙間から相手が見えるようにすればこちらからは魔法で攻撃することが出来る。


「風よ!!」


まぁ、水以外って欠点があるが……。


ブォォォォオオオ!!


不意にそんな音がした。

風を切る音。


……うわ、風を剣で斬ったよこの人……。


「中々……だが、魔力の分散化で集中力が落ちてますな」

「残念。俺はそこまで強くない。ただ魔力が少ないだけだよ」


……たくさんの時のような使い方はできないからな。

森一つ焼いた後だし。


「ならばッ!!」


そう言って、前方へと走るおっさん。


……ここまでするんだ、何か策があるはず……魔法は……使えないよな。

じゃあ、何だ?


何か引っかかる。何で魔法で起こった風を剣で斬れた? 単なる筋力だけじゃないはずだ。

いや、筋力だとしても人間には不可能。神クラス……もしくは、魔法で己も強化されてなければ。

なら他に……。


「無効化?」

「その通りッ!」


……気づいた時には俺の喉元に剣が突きつけられていた。

あぁ、わかっていたのに。

この国は魔法道具を作る職人がたくさん居る事を……。ならば、種類がたくさんあるだろうって事も予想できたのに。


「俺の負け……か……」

「いいや、あなたの勝ちですよ。この勝負、武器の差と言うだけです」

「いや、俺は魔法を使っていた。剣だってうまく使えないし、あんたの勝ちだよ」


……ん~、何か自分の底が見えた感じでヤダなぁー。

力は制限されてたけど、何かもやもやする……。

何だろうな……。

……海弟が負けたァァァァあああああ!!


ん? 海弟は確かにチート並みの攻撃力を持ってますが、力の制限+魔力枯渇の状態じゃ勝てるものも勝てないですよ。


って言うか、海弟ここで負けたらもっと強くなりそうで怖い……。元々そういう性格してるので……。



……では次回!

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