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第189話人類の卑怯っぷり

海弟=世界の支配者


つまり、小さな揉め事には介入できないのです。

……子供の喧嘩に核兵器を持ち出すようなものです。

さてさて、異世界の存在を知った人類をどうすれば?


A コロス。


私見 却下。


A 記憶操作。


私見 手を出したら今まで以上に怒られる。


A 戦う。


私見 阿呆!!


A 静観。


私見 よし、それで行こう!!



「何とか、俺が出てこれる理由を作る……いや、創るんだ!!」


しかし、魔王と勇者は何か考えてるようだ。


「私はどっちの勢力として戦えば……。やっぱこっち?」

「そっちに行くのならば勇者の力を使えないことになるぞ?」

「なら、こっちかしら?」


知るか。


俺の当面の目的は簡単。

俺達の正体をバレないようにする為の手伝い。それを利用し戦いへの参加!!

……そう、正体がバレないように影流と青空を一緒に居て……そこを攻撃された……。そこで正当防衛発動!!



……たぶん世界からは相当短気だと思われるな……。


……世界。

やっぱ、俺はどっちに着いて戦えばいいんだ?

俺に力を制御しろって言っても、無理だしな……。


俺は考える……。


「よし、学校へ行こう」


……それが大事ー。


……宿題も大事ー。忘れた……。





「……それで、どうなった?」


俺は、家に入り勇者(母親&幽霊)に声を掛ける。


「楽しい事態になったわよ! 思う存分暴れましょう!!」


???


でも、一般市民……の母さんは戦いになんか参加しないんだろ?

いや、参加するってことは向こうの世界で戦うってことだよな?


「まぁ、着なさい」

「といって、憑依するな!!」


自動的……にテレビの前に座る。

そのテレビの画面には『地球vs異世界』とか書かれている。

んで、その番組の内容を要約すると……。



『地球にある全ての国と異世界で戦争を起こす』


と言う内容だった。

……おい、相手は戦争をするって知らないよな? テレビないし宣言もされてないと思う。

……卑怯だなぁ、おい。


「わかってるわね?」

「おう」


そのまま、異世界へと飛ぶ。


「お、影流!」

「ん? 海弟か。大変だな」

「まぁ、大変と言っちゃ大変だな」


……この時点で、まだ俺は戦えない状態だけど何とか情報収集だけでもしておきたい。

……ん? 戦えない状態……。考えろ……考えろ……。


「影流。俺ってこの国の騎士ってことになってるよな?」

「ん? まぁ、そうだな。位を上げろというつもりか? 残念だが、今は無理だ」

「違う。それが確認できればいい。俺は世界の支配者の前にお前の下に付く騎士って事がわかればいいんだよ」


……そう、影流の命令一つで戦場に出て戦える。

うん、正統な理由ができた。騎士だもんな、王の命令は絶対だ。


「影流、こっちに戦争宣言とかあったか?」

「無いな。俺たちがこっちに居るから伝わってはいるが……、全ての国に伝わるまでのスピードは向こうが準備するギリギリだろう」


……なら、間に合わないな……。

しょうがない、俺が何とかするか。


「影流、命令を」

「は?」

「……影流の命令があれば俺は何でも出来るの!! わかった? だから、命令を!」


何か騎士とは違うような……。

カサロ君にいつか習おう。


「そんな事を言われてもな……。ん? ……そう言うことか」


やっと理解したか。


「この手紙をレティナ、ベレテナ、エルフ、ゼッカスに届けてくれ」

「了解した!」

「おぉ、何か騎士って言うより武士を見たわね」

「五月蠅い。いくぞ!」

「実の母親に向かって……。非行に走る息子なんて見たくないわ~」


と、いいながら付いてくる勇者。あんたの頭の中を見てみたいね。


レティナとベレテナ、エルフは終わった。

……エルフは大変だったな……でもダークエルフが解放されてたみたいだし……よかったよかった。

で、問題はゼッカス。


「ドラゴンに乗ってくのが一番早いわね」

「何か精神的に無理なんだが……」


無茶をしてみようか。


「召喚魔法を簡略化して……で、ドラゴンをイメージ」


普通の召喚魔法は使い魔とか決めるときに使うんだが、俺は魔力自体を操れるし連想と言う秘儀を持っている。

なので、イメージすることで何を召喚するか決めれるのだ!! どうだ! 俺の修行の成果は!! これを習得するために何時間漫画喫茶に居た事か……。

コレが男子高生の生活か? と聞かれたら俺がNOと答えるだろう。

コレは異世界に飛ばされ魔法が使えますと診断された高校生が取る行動だ。


魔法陣を魔力で(かたど)って(書くのが面倒)ドラゴンを召喚する。

光が溢れ、次瞬間にはドラゴンが出てくる。そして、俺はこのおざなりな説明でこのまま行こうと決意する。


「さぁ、行くぞドラゴンー!!」

「声が裏返ってる……」


これは精神的なものだ。ドラゴン恐怖症は治ったが後遺症は治ってないんだ!!


「ん? 待てよ?」


俺は目の前にいる幽霊を見る。


「ん? 何?」

「憑依して」

「は?」

「憑依して」

「……あぁ、そういうこと」


俺の体のコントロール権を幽霊に渡す。

これで大丈夫だ。


「いいわ……いいな?」


……うん、さすがに女言葉(の範囲なのかは知らないが)はやめて欲しいな。


『大丈夫。トラウマなんて吹き飛ばすから』

「……乗るよ」


何か呆れた感情が流れ込んできたんだが……。


ドラゴンが空へ飛ぶ。

ビュンビュンとかじゃなくて、もうゴォォーー!! って音が鳴っている。

すごいスピードだ。


「ふぅ、一仕事終えた後はいい気分だわ」

「そうかい……え?」


コントロール権が海弟に渡ったようです。


「ちょ、あ!! おぉぉぉぉおおおおお!!」


触れたくない!! でも、触れないと落ちる!! 触れたくない!! でも、触れないと落ちるぅぅぅぅぅううううう!!


……人間の真理その1。



集団で居ると個人に勝てると思っている。



……正しいです。

人間に対してだったら。



……相手は『化け物』ですよ?

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