第183話『暇つぶしに○○する』その2
白色を塗りたぐった城。
そんな感じのする教会内に入ると、何処からか酸っぱい臭いが漂ってくる。トトルは少し酸っぱい感じの臭いなので酒でも飲んでるのだろう。……吐いてないことを祈る。(教会だし)
……よし、冷静な判断終了。
「うぅ……神父様が飲んだ暮れに……」
シスターさんが何か言ってる……。
……俺知らないからな。
俺が発端とかじゃないからな。
絶対だぞ!!
さて、酒を飲みまくっている神父は置いておいて、奥へ行くと子供達がたくさん居る部屋にたどり着く。
そこに、ちょっとボロッちい服を着た少女とその他もろもろが居た。
……面倒だからちょっと省略した……。
「ん? おう、海弟」
……コイツ生意気になりよって……しかもタメ口……。
まぁ、いい。
奴の上げている右手の指を曲がっちゃいけない方向に曲げ、涙目になったところでやめる。
「ひ、酷い……」
「知らんな」
指に息を吹きかけているマヤは放っておいて……じゃなくて、祭りじゃ祭り。変なテンションとか言うなっ!
「カクカクシカジカなので手伝って欲しい」
「省けないぞ」
チッ。
「俺の提案で祭りやるんだ。皆も手伝ってくれないかな?」
……神父さんの許可はもういらないだろう……。
「おまつりー!!」
「やるー!!」
……元気がいいのぉ。
……ジジイみたいだ。
「よし、じゃあ手伝ってもらおう」
「何するの?」
……考えてなかった……。
どうしようか……。
腕を組み考える。
「……よし、町中にビラ配れ。いや、その前にビラ作れ」
「……びら?」
……わかれ。
☆
曖昧かつ適当にビラという物を教え、子供達に書かせる。
ハッハッハ、現代に生きる大人の考え。
「できたよー」
そう言って、ヘタク……子供にしては上出来な絵を見せられる。
『鏡』を使って増やしに増やす。
『おぉ~』
周りから歓声があがっているが気にせず増やす。
錬金術で機械的な文字で祭りの内容を付け加えるのも忘れない。
「コレを配るの?」
「そうだ。一人五百枚。兎に角配る。特に商人や金持ち!! 危険なところには行くなよ」
「はーい」と全員で声をそろえる。
俺も全員がでたのを見送ってから……見送ってから……。
「お前、早く行けよ!!」
「海弟……お前も配れ」
……さんを付けろ。
「海弟さんも配れ」
俺も一緒に配るの!? (意味:ビラとセットで配られちゃうの!?)
☆
俺の誤解だったとして……さすがマヤ……鋭い目をもってやがる……。
ってな訳で、俺の手の中にもビラが五百枚……。
……町では子供達が配ってるだろうから店に置いてもらおうか。
そう思い、宿屋をめぐる。
「こんにちわー」
「いらっしゃ……き、騎士様? 今日は、定期点検の日でしたかな? いつもの人と違うようですが……」
「あぁ、違う違う。コレ置いてくんない?」
「コレ……お祭りですか。楽しみですねぇ……で、日にちは……えと、コレは本当ですか?」
「紛れも無く真実に近いものだと俺は確信している」
『開催日 四月十〇日~四月十一日』
……二日なのが問題か?
仕方が無いんだ、時間が無いから。
「いや……後、三日もないですよ?」
……まぁ、そこら辺は時間とかいじくって貰ってさ。地味の母さんより俺は偉いから頼めば何とかなるだろ。
しかも、神様の為のお祭りだぞ。協力してくれるさ!!
まぁ、三日でできるように組み立ててるけどね(不眠不休で作らせてるから)。
「大丈夫大丈夫。安心しなさい」
「はぁ……」
……他の国にも配りに行こうか……。
皆忘れてると思うけど、この世界の魔道具使えばある程度の転移は出来るんだよ?
……いや、影流がやってるか。アレは優秀だから。アレは。
俺とは次元が違うからな。
……何かムシャクシャするぞ。影流ハーレム(城の外でも拡大中)を攻撃してやろうか……。
いや、あんまり動くのも面倒だ。
「魔法も最近は控えてるし」
意味も無く。
「じゃ、次行くか」
「それではお祭りを楽しみにいていますよ」
「あぁ、楽しみにしてろ。きっと口から魂飛び出すほどすごいから」
「魂ですか……」
あぁ、神様感謝祭に相応しいゲスト呼び覚ますから。
……蘇らせる……いや、転生させる……違うな。
返り咲かせる……かな。
ちなみに、とっても俺はいい奴だと思うよ。
前書きに何も書かなかったぞー。
……はい、それだけです。
次から祭りかな……いや、準備にしよ。