第181話逃げ逃げエスケープ
優秀な盾と優秀な拳。
さぁ、海弟の暴走が―――。
ウジウジウジウジウジウジウジウジウジウジウジウジウジウジズジ……。
……落ち込むの終了。
「はぁ……、島から出るか」
「そうだね」
そこへ現れる敵!!
「チャンピョンさんよぉ、出てかれちゃこっちもよぉ、困るんだなぁ」
……………………………………。
……あ、支配人さんの手下ですか?
気づける人居ないだろ。
まぁ、最強の人間がここに居るほうが都合がいいってのはわかる、だから襲ってきたんだろう。
「……まぁ、最強に太刀打ちできるの前提での話しだが……」
あまり嗅ぎたくない臭いを発していたよアイツ……。
☆
丸焼きにしたアイツをどっかに捨てて……。
さぁて、外に出るかなと思ったとたんになんかすごい事になりました。
ん? 何が起こったって?
戦争。
うん、馬鹿だよね。
って言うか、世界に喧嘩売った王様がこの島にいるんだよね。
で、国の方は王子とやらが戦争を取り仕切ってるらしいのね。
……王様殺せば戦争は終わるんだけど……ね。
でも、殺せない。うん、何故ならこの王様はメチャクチャでかい国の王様だから(大陸の五分の四)。
だから、皆戦争に勝つ方に賭けてるんだねコレが。
「よし、簡単に整理したぞ。ッてことで、コイツを倒して……殺して―――」
「言い直さなくてもいいよ」
……青空に突っ込まれるとは……。
「殺して巨大な土地を手に入れるのだぁぁぁぁぁあああ!!」
……って訳で、今回は大穴狙いで行きます。
『ウォォォォォォォオォオオオオオ!!』
勿論、皆の敵となった俺はいつでも何処でも……いや、この島の中では皆に狙われる事となったのです……。
勝てると思ってる能天気さんからとりあえず倒しちゃうよ。殺しはしない、それは優しさ……。
「力の限り吼えろ。俺が相手になってやる」
「それって敵の中ボスくらいの人か仲間の脇役ぐらいの人が言う台―――」
「黙ってて……」
体は無敵!! 心は最弱!!
その名も海弟!!
ビックリマーク増量中!!
と、敵の描写にも時間を割くとしてやろう。
敵のほうは、種族バラバラ(ドラゴンのほうは絶対服従)で、持っている武器もバラバラ、ついでに連携バラバラ。
って訳で、一塊で見るとメチャクチャ弱いんだよね。
「ってわけで、盾その1頑張れ!!」
『なッ!!』
ドラゴーン!!
君の事は忘れないッ!!
「ッてわけで、逃走!!」
「さりげなく酷いよ!!」
何を言うか!!
俺という尊い命が救われたんだぞ?
酷いわけがあるまい。
☆
弱いけど数が多いから苦戦する。
ならば簡単。
……大将を討ち取ればいいんじゃない?
はい、って訳で、大将と対峙しております。
あの盾優秀だから三十分はもつなたぶん。
「クッ、我は死なぬぞ!!」
「テメェ、五月蠅いぞ!! 俺は勇者様ご一行じゃねぇッ!!」
……何か自分で言ってて恥ずかしい……。
「勇者に匹敵する力を持ちながら勇者で無いと申すか……」
何か敵に認められてるんだが……喜んでいいのか?
いや、面倒だな喜ぶの。
「という事は魔王……」
突拍子も無い発想キターーーー!!
俺、魔王?
……まぁ、一応魔王の友達、魔王に近い人格ではありますが……魔王ではありませんよ。
って言うか、魔王でもいいんですが他人から言われるとすごく傷つくというか……見知らぬ人から「あなた魔王ですね」とか言われるなんて思ってなかったというか……ねぇ?
「全力ではないが否定させてもらおう」
「勇者でも魔王でもないとなれば……何なんだ貴様はッ!!」
……神って答えていい?
かっこいいよね、神って。ここで神って答えたら『ナニィィィィィィィッ!?』とかやってくれそうだよね。
言っちゃうよ? ねぇ、言っちゃうよ?
「神だッ!!」
言ったぜ☆
「……フッ、冗談を……」
うわ、コイツウザイ。
早く、冥界へと旅立てるように手続きの手伝いしてやるよ。
「『林我』」
「ムッ!」
思いっきり前進し、拳を握り締めて殴る。
「……オイ、お前強いんじゃないのか? なぁ?」
……結果、王様が空を翔けました。
「オマエ……ニンゲンジャ……ナイ……」
おぉ、もはや片言。
って言うか、死にそう。
「……ここで助けるか……見捨てるか……」
「人が死ぬのは見たくないよ……」
……って言う、聖母様からのお告げがあるので助けるとしましょうか。
「考えを悔い改め、これからの人生を謳歌するがいいッ!!」
とりあえず気絶させ、治癒で回復させる。
そういや、世界の支配者は運命を変えちゃいけないという決まりがあったような無かったような気がする。
メチャクチャ、アイツは変えてたけど……。
まぁ、一度や二度だ。数に入らんよ。アッハッハッハッハ。
☆
「何故怒る!!」
「許可なしに他の世界へ移動したから。それに、その世界が未発見だった事。ついでに―――」
……説教長いな……。
ついでに、今は世界の統括者へと没落した―――
「落ちてないから」
没落したクォンさん(偽名)は―――
「本名。馬鹿の相手は疲れる」
……はい、戻ってきたら怒られました。
もう、勝手に異世界には行きません。反省してます。
なので、もう説教はやめてください。お願いします。
「何故、土下座……」
「俺は……俺はぁぁぁぁぁ―――」
「何かこれ以上すると危険そう。解放する」
やったーーー!!
海弟のノリは全国共通!!
この世ではテンションが高い……もしくは性格が個性的な者が勝ちあがるのだよ……。
頭がいい? 金持ち?
ハッ、そんなものギリギリ脇役という程度さっ!
女子ならヒロインまで上り詰めれると言う展開もありえるが、大抵は嫌味を言い続ける主人公と何と無く敵対している奴で最終回ぐらいに何故か手助けしちゃう立ち位置にしかなれないのさっ!!
って訳で、皆さん。
……頑張って個性を伸ばしましょう。
……アレ、何が言いたかったんだろう……。