第180話アレvs海弟
メチャクチャ効率の悪いダメな方法でアレをやっつけます。
かなり勝利し、金貨五百枚ほどになり外にでれるだけの金貨が集まった。
だが、まだ外にはでない……何故ならまだ主催者をぶったおしてないから!! ってのは嘘で。
ここの一番強い奴と戦ってみたかったからだ……正面から? 馬鹿じゃないのか。
「挑戦……するんですか?」
「……何だその顔は」
ちなみに、金貨五百枚一日で稼いだのは俺が始めてだそうだ。
ハッハッハ、俺には勝てぬよ。
って訳で、受付に行ったのだが(青空に止められたが)何か深刻そうな顔でこちらを見てくる。
「いえ、止めはしないんですが……死んでも文句は言いませんね?」
「何だそれは」
「いえ、あなたの戦い方を見ると召喚獣と契約していないようなので……」
あぁ、召喚獣は強いって意味ね。うん、世界の支配者よりも強い生物なんてイレギュラーな俺しかいないよたぶん。
って言うか、俺も強くなったの不本意だし……。
「大丈夫、大丈夫。手加減するから」
「は? あ、はぁ……」
何か言われる前に逃げました。
☆
そう、目の前に立つのは……。
「え? え? えぇ? ど、ど……」
え? コレってさ……え?
「ドラゴン?」
え? ちょ、ドラゴン!?
あ、召喚獣。はいはい。
『グルル、お前か……』
喋るなドラゴン!!
しかも、メッチャ聞き取りにくいくせにギリギリ理解できるという人間の聴覚への攻撃なのか!?
俺、ドラゴン苦手なんだよ!!
ん? 待てよ……。世界の支配者となった今、ドラゴンだって勝てるはず! (悪役のセリフだが真実だ!!)
「炎よ!!」
ドラゴンへと炎を連射する。
銃を撃ってるみたいでなんか爽快感があるな……ハッピートリガー?
『ギュルァァァァア!!』
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
無効化!? ちょ、えぇ!?
……落ち着け……落ち着け俺……恐怖するな……いや、無理か……。
「そ、そうだ。恐竜は死んだんだ!!」
……種類違う?
まぁ、そんな事はいいんだよ!!
「……あ、氷系の魔法使えないや」
『何やってるんだおまえ』
……クッ、ドラゴンの癖にドラゴンの癖にドラゴンの癖にドラゴンノ癖にドラゴンノクセにドラゴンノクセニドラゴンノクセニ……。
「えぇい!! 勝利こそ全て!! 光よ、破壊しつくせ!!」
そこは闇だろとか言う突っ込みは受け付けません!!
『はんしゃ』
させんッ!!
……どうやれば良いわけ?
……クッ、ドラゴンのせいでかなり思考能力が下がってきている……短気決着―――
☆
ふぅ、間一髪だったぜ。
まさか自分の放った攻撃が……あぁ、そういえば反射とか言ってたな。ドラゴンすげー。早く死んで欲しい。
『よくこの程度の実力で勝ち上ってこられたものだ……』
……俺もう無理かも。
俺の実力ってこの程度なんだもん。この程度ってどの程度? ねぇ、どの程度?
あぁ、きっと弱いんだろうな……。俺なんかダメなんだろうな……。
「……よし、ダメならダメなりの勝利をしてやろうじゃないか」
『ほぉ?』
……まず、場を支配する。
普通なら殺気とか気配で支配するところだが……闇と光、二つを使える俺は、闇で空間を支配する。
これによって、俺が有利な場所になった。
次に、他空間からの干渉をできなくするために、光で空間を切り離す。
コレは、毎回やってるし簡単だ。
『気配が消えた……何をした?』
「神の諸行」
それだけ答え、相手を見据える。
……フッ、俺の勝ちは決定した……。
「そのまま飢え死にしてろ」
そうして……俺はドラゴンの目の前から消えた。
☆
……あぁ、ドラゴン。
あのドラゴンならあの空間に放置してきたよ。自分からギブアップ言うまで。
って言うか、閉じ込めて三分でギブアップしてくれて助かるよホントに。
「ッてわけで、賞金もらうよ」
「……何かすごいものを見た気がしますが気でも狂ったんですかね」
「たぶん狂ったんだろう。ッてわけで賞金」
「……どうぞ」
やっぱドラゴンでも飢え死にするんだね。
何か手間が掛かるけど別の次元に放り込んでそのままが一番だね。うん。
「えぇと……海弟」
青空が近寄ってくる。
あっはっは、勝ったぜ。
「物凄く外道というか……そんな感じの勝利だね……」
「……他人から言われると傷つくものだね……」
「あ、いや。そんなんじゃないんだよ? 違うんだよ?」
……うん、大丈夫。
少し放っておいてくれないかな?
HAHAHA、海弟の暴走は止められないぜAHAHAHAHA。
って訳で、恐怖でドラゴンを倒しました。
……いや、実は魔力の消費量だけ見ればこっちの方が少なかったり……。
ゲフンッ
まぁ、慣れですよ慣れ。
ドラゴンさんが異空間から出てきたとき涙目だったらしいです。
それと、闘技場からやっと海弟が外にでる……と思いきや、何か出来事があるみたいです。もはやゲームのような世界です。
って訳で、次回は色々騒がしいと思います。