第176話海弟と関係ない話
誰か海弟の制御の仕方教えて……。
戦いを少なくすれば……いや、海弟の心は休まらない……(ディティ騒がしいな……)
右を見れば魔族、左を見れば……ん、まぁ少数の人間と魔族。
無駄に思考が長くなったじゃねぇか!!
「それで何の取引してるんだ?」
世界を支配したところでその世界で何が起こっているのか把握できるわけじゃないし。
だから、聞いてるんだが……何か周り忙しそうだし答えてくれないな。
「自分の目で……いや、この場合は耳とかまぁ、足でってのが適切か」
おい、何が言いたかったか忘れたぞ。
あ、思い出した。
「自分の足で確かめないとな」
自分の目じゃなくて、耳じゃなくて、うん、やっぱ足。
この城には会議室や応接室は無い。
一応、誰かが住んでいるところ以外は全て空白の部屋となる。
そして、そこで会議をするなら会議室に、寝泊りするなら客室になる。
一々機材などを運ぶのが面倒だが、こっちの方が有効に使える。時間が掛かるのが難点。
影流も部屋が足りないと嘆いているらしい。増築しろよ。
「ドワーフを脅す……頼めばいいんじゃないか」
誰も聞いてないし正す必要性を感じなかったが癖で。
まぁ、それで廊下を適当に歩いている。
最近城に居なかったし、どの部屋で交渉がやられているかなんてわからないからだ。
「面倒だな……。実に面倒だ」
そろそろ肩を治さないと死ぬ。
足がふらふらしてきて……うん、何か歩くのが面倒になってきて……。
倒れた。右肩を庇え左肩!!
☆
目がさめるとそこは真っ白な雪景色だった。
「寒い!!」
そして傍らには師匠の文字で『ドラゴ……まぁ、退治』と書かれている。
『ゴ』まで書いたなら全部書けよ師匠。しかも、何か気になるよ。ドラゴン×20体でしたとか言うオチないよね?
「しかし、俺は今、異界最強!!」
右肩が上がらないぜ!!
「ウソォ!?」
「……ほんと」
ん?
あぁ、いつか見た精霊のレンちゃん(ちゃんはノリで付けました)じゃないか。
「あなたと居ると狂うから一緒に居たくないんだけれども……」
何か師匠に弱味を握られたな。
精霊なのに。
「……まぁ、いい。その右腕以外の怪我の治療をしろと言われた。存分に怪我しろ」
「何処と無く悪意を感じる」
いや、悪意の塊だろう。師匠アホか! 死んじゃう!! 死んじゃうよ!!
「生き返りますもんね。気持ち悪い」
「何か毒舌吐いてるよこの精霊!!」
俺でストレスを発散しないで!!
何か痛みが無い分、腕が軋むのが分かるから地味に嫌だ!!
「……まぁ、ここらへんにして……」
もう演技はやめるのか。
「次、殴って発散しましょう」
もっと酷いの来た!!
しかも、地味に右肩を狙ってきてる!! ちょ、砕けてるの!!
避けると軋む……。
「……これじゃしゃどーぼくしんぐってのと変わらないじゃないですか」
「平仮名多すぎて読みにくい……」
「何のは―――」
「この話は広げちゃいけません。ただの、独り言です。広げた瞬間に真理にたどり着くのでダメです。ほら、ドラゴン退治行きますよ」
「口調が丁寧で気持ち―――」
☆
「悪い」
「こっちに持ち越し!?」
打撃は効かないとわかって精神的な攻撃を……。
俺の精神弱いなぁ……。普通に悪魔なのに。
「んじゃ、飛んで見てきますね」
「よろしく」
精霊レーダー一号という名誉ある役職に付いたレイ。
ズドォォン♪
上から岩が落ちてきました。
精霊も精霊術使うんですね。はい、反省してるから岩やめて。
しかも、地味に嬉しそうに投げないで。♪ 付けないで。
「しかし……寒いな……」
もう雪溶かそうか。
うん、そうしよう。
「炎よ!!」
ブシュシュシュシュゥゥゥゥゥゥ
うわっ、ちょ溶けるスピード遅い!!
カタツムリ並みのスピードだ!!
「ふざけんなよ!!」
その間に溶かした雪がまた氷に戻るだろうが!!
「やめよ」
大魔術使って山を消しさるってのもいいけど、生態系が色々崩れるし……。んまぁ、俺の知った事ではないね。
「よし、俺を苦しめるこの山を……」
『発見! 西に五百、あ、東に五、北方面です』
上から聞こえてくる。
やっと、岩以外のものがレイから届いた。
「……で、何を発見したって?」
「ドラゴンです」
そう言って、地面に舞い降りるレイ。
あっはっは、浮かぶっていいね。
「……『鏡』」
「やっぱ逃げるんですね」
あいつ等は危険なんだよ!!
きっと、師匠が言ってるのはド○ゴンズとかそこら辺だよ。野球チーム!!
そっちを倒すんだよ!!
「見苦しい……」
何か、嘆かれた……。
「それではわたしはコレで」
そう言って帰っていく。
……何で俺はこの雪山に来たんだろう……。
影流の城は仮で作った物なので少し小さ気味……。
……エイプリルに間に合わない……。
クッ……今日中に仕上げてやる!!