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第169話『解決と酒と鏡は全部迷惑への第一歩』

遅れました。

スリープしてたので……。

突然だが。いや、本当に突然だが、鏡っていいよな。

人間の醜い部分は映さない癖に姿形だけを真似る。だから人間は外見をこだわる。

俺から言わせりゃ自分自身を綺麗にして何の得があるのかわからない。

女にモテたい? 意味がわからないな。

ただ逃げているようにしか見えない。


「ってわけで、いくら外見とかが変わったって無駄なんだよ」


とりあえず部隊の奴等は全部ぶっ飛ばしました。


「停戦だ。いい案だろう?」


……エルフの領地は無くなるけどね(その代わりに悪人達の国ができあがります)。


「な……」


……あぁ、メチャクチャな特訓させといてよかった。

少しでも成長してたら手こずるところだったよ。

俺、ナイス。


「さて、この小隊も片付けたし、『会議』を続けましょうか」

「会議だと……」


そう、ここは全員が平等の発言権を持っているんだよ。

まぁ、この場を支配しているのが俺である限りお前らに逆転の可能性は無いがな。


「……クッ……」

「成立だな。ついでに、不可侵条約も結んどこう」


……ほい、解決だ。





めでたく悪人の国ができあがったので、もしも影流とか青空に怒られそうになった時は、そこへ逃げ込む事にする。


「……で、任務は失敗か」


……いきなり怒られましたよ。

何でこういう結末になるんだと影流に聞かれましたよ。

当然、わかりませんと答えましたよ。


「ってわけで、逃亡!!」


ダークエルフ達の封印も解かなきゃいけないし大忙しだ。

……どうやって解くんだ?


「こ、ここにきて最大の難関……。仕方ない、師匠に頼むか」


……貸しは作りたくないんだけどなぁ。





「無理ね。愚の愚の愚の愚の愚ね。愚かね」


……何かわからないけど罵倒されてる気がする。


「ちなみに理由は?」

「あんたがまた騒ぎを起こしそうだから」


……いやだなぁ。もう騒ぎは終わって……る、気がしますよ。

うん、エルフから怨まれて暗殺されそうになってるとかないよ。声でバレてるとか無いよ。


「そんなに封印を解きたいなら強くなることね。そうね、まずは龍を千匹倒しましょうか」

「あんた鬼だ」

「妖精種のエルフよ」


……鬼だ。





そんなこんなで、平和な日常が戻りました。

山篭りという。


「……おかしいだろ」

「ねー」


……ふぇーだけが心の支えだよ……って言うか、羽が凍ってるよ?


「龍が絶滅したらどうするんだ!!」


……あの人のことだ、俺たちの世界で量産するとか言い出しそうだな……。

こっちは非力な人間ですよ?


「はぁ……どうしよう」


寒すぎて想像力が働かないから魔法は使えないし。

剣なんて冷たくて持ちたくないし。


「こういうときの鏡だろう」


まず、ちょっと大きめの鏡を取り出します。

地面を掘ります。

小さな洞窟のできあがり。


「……あまり意味がない気がするのは気のせい?」

「ううん」


……それは気のせいじゃないという事ですか?


「まぁ、いいや。転がって下まで降りよう」


……死ぬ可能性大だけどここで死ぬよりかはマシだ。


「……ん? ちょっと待てよ」


確かここに……。


「おぉ、あった」


酒だ。

体をぽかぽかさせるやつ。


「……少し……なら、いけるだろう」


何で雪山にいるかもわからなくなってきたし。


「んぐっ」


……苦い……。


「あぁ、でも体があったかくなってきたような……」


酔っ払ってないうちに転移だ……。





「おい、ここは何処だねワトソン君」

「………」


……何か反応をください!!


見たところ、山だ。

山……だけど海にも見える。そして、草原にも見える。


「……不思議な空間だな」


……どうなってるんでしょうか?


魔法は……使えないな。


「あ、今思ったんだけどさ」

「なに?」

「異世界で暮らすのって難しいよね」

「そーなの!!」


過剰に反応してくれてありがとう。

たぶん、半年くらいは生きていけるよ。


「さて、この空間について調べないとな……」


想像力が足りなさ過ぎてさまざまな空間がくっ付いてできた空間とか?

馬鹿な……。


「何て、嘘で……あってほしかったよ……」


何か目の前に俺の部屋の扉が三つくらいあるんですけど……。

もう空間ねじれてるよね?


「……ど、どっかに出口。そうだ、この扉から……」


……消えやがったぜこんちくしょう!!


「って言うか、また悲劇なの? ねぇ、聞いてる?」

「ないよ」


……酷いわ。酷すぎる。

……まぁ、別にいいとして、何処かの出口を探すという脱出的ゲームをしなければ……。

って言うか、永遠に彷徨うのは嫌だよ。


「……そうだ」


地面はあるみたいだし、そこがこの空間の壁の一部なのは間違えない。

それを破壊すれば外の空間に出られて……。


「無理だ!!」


……ゆ、床がマシュマロだと!?

殴っても効果が期待できないぞ!!


「なら食べようか」


……無理でした。


「さて、どうしようか」


マシュマロの上に座る俺。

そして立つ俺。


「マシュマロの上はすわり心地が悪いと」

「がくしゅうしたね!」


……何かやる気がそがれるなぁ。

何これ?

俺への苛め?

……酒飲んだのがいけないとはわかっているけどさ。


「さて、さっきから意味不明なので少し整理してみよう」


影流に怒られた。

逃げた。

ダークエルフ解放!

師匠に無理と言われた。

龍を千匹狩れと言われた。

何か雪山にいた。

体を温めるために酒を飲んだ。

何か異常な空間にいた。

泣きたい。



「……さて、帰ろうか」


……あ、帰れないの?


……はい、すいませんね。

何か終結の仕方が地味だったので無理を突き通してやっちゃいました。


どうせならと言う事で、海弟に関わる話をと……。

まぁ、そこら辺は不明です(大体は海弟に関わると思います)。

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