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第160話御頭になるには

さて、最初の賞品のご案内です。

それぞれを解放したはいいが、何処へ逃げたかわからない。

ふふふ、そんなときは……。


「さぁ、ふぇーよ、出番だ」

「あいあいさー!!」


……一気に気が抜けたが問題なしだ。

ここらへんの地形は大体把握してあるので、転移はできる。

って言うか、部隊の皆は大丈夫かな?

……俺を怨まないでくれ……。それと、安らかに眠ってくれ……。





結果的に、全員を集められたのは日が落ちた頃。

恩を売ってあるので素直に従ってくれた。


「と言うわけで、仕返しはしたいかぁぁぁぁぁぁああああ!!」


うわぁぁぁと、無駄に熱い声で返してくる男たち。

ちなみに、ここは錬金術で作った特殊地下空間で、防空壕並みの強さと丈夫さを持つ。

防空壕なんて入ったことない俺がそう主張する。


「では、仕返しをしてやろう。いや、お前達の手で仕返しをするんだ!!」


その場合、短期決戦になるな。

相手は物資もないし、簡単に倒せるだろうが、元々地形的には向こうが有利なのだ。

油断はしない。


それと、思ったのだがこっちの軍隊。

人間はいいして、魔族やら妖精やら同族のエルフやらが揃いも揃っている。

……勝てるかなぁ……。


「よし、まずは敵情観察だ。誰かできる奴は居ないか?」

「待ってくれ」


一人が声をあげる。

囚人服を着た成人くらいの男性が言う。


「逃がしてくれた恩はあるが、俺はお前が仕切らなくてもいいと思う」


……つまり、この圧倒的な数の軍隊のリーダーをやりたいと?

甘い。甘すぎるぞ。

たぶんコイツの頭は生クリームよりもドロドロだ!!


「一度捕まった奴に軍団長などやらせるか!!」

『あんたもだろッ!!』


……ごもっともで……。

しかも、二回でございますが。


「ならいいだろう。俺が団長に相応しいというところを見せてやろう」


魔力を右手に溜め、十分溜まったと判断した時、その魔力を拡散させる。

その魔力は、爆弾の弾幕のように広がり、部屋中を見たす。


「ここで、俺が魔法を使ったら俺を含め、全員が死ぬ。魔力は読めるだろう?」


勿論、俺は直ちに逃げますがね。


「わかったなら座れ。あぁ、俺もエルフに個人的な恨みがあるから裏切らないよ。ってわけで、そこの子右手挙げて」

「え? 自分ですか?」


右手を快く挙げてくれる彼。


「うん、君は素晴らしい。ってわけで情報収集よろしく」

「え? え? えぇ!?」


さて、次だ。

捕まったら捕まったで宣戦布告になるしいいや。

恐怖で縛り付けてあるし、もしも捕まっても大げさに全て話すだろうから全然OKだ。


……何か俺まで犯罪者になったみたいだ……。

いや、実際、何度も命を奪ったことがあるんだよなぁ。

それが間接的ってだけで、そう魔法とか。

魔族だって意思があるんだし。


「よし、武器調達だ。地下に掘り進めれば鋼が出てくるだろう。それを俺が剣や槍、ナイフとかに変えていくから。どんどん掘るがいい!!」


勿論、手作業でなく、木製の(くわ)で掘ってもらう。

初めて見る道具なのか、少し驚いている人もいる。

しかし、自暴自棄の人もいるのかヤケクソになって掘りまくっている人もいる。


改めてまとめるの大変だなぁ。


「っと、『鏡』」


目の前に出される鋼を剣に変えふぇーに強度点検をしてもらった後、再び鏡の中に保存する。

その作業の繰り返し。





「……睡眠を考慮していなかった……」

「ね、ねむぅ……」


あぁ、自称冬眠の真っ最中でふぇーは起こしたからな。

うん、何かゴメン。


「はぁ、飯食ったら寝るか」


……学校はしばらく休むかな……。


全員に食料を与え、自分も食べつつ今後について考える。

しかし、寝不足の頭ではしっかりと物事を考えられなかった。

最終的に、亀は千年、鶴は万年、エルフは億年とか意味がわからない内容になり、考えるのをやめる。


ここで、立場をはっきりしておこう。


俺たちは、犯罪者。

エルフの国に仕返ししようとしている。

妖精の国には手を出さない。


次に、エルフの国は妖精の国にちょっかいをかけている。

俺たち犯罪者はそこから逃げている立場なので当然追って来ている。

同時に二つの集団と戦う可能性あり?


最後に妖精の国。

元々あった妖精の国が拡張され、できていてエルフとは一応友好関係にある。

どちらとも言えない存在。


「この勝負、妖精の国をどうやって仲間にするかだな」


正直、どちらの仲間になるかなんてわからない。

こっちは犯罪者だし、向こうは嫌がらせをしてくる奴等だ。

……普通のアレだな。


いじめっ子が上級生に苛められていて、そのいじめっ子が苛めている子がどう動くか。


……あれ?

こう考えたら、俺たち結構強い?


おおっと、こうやってドップリ考えるのはダメだ。

敵が二つに増えるかも知れない今、油断大敵だ。


「まぁ、今は寝ることを優先させないとな……」


当然、物資は奪ってきたので綺麗な毛布と布団で寝ました。


ふぇーは、商品じゃないですね。はい。

って言うか、実用性皆無ですね。


……構想を立てたはいいもののいつ終わるかわからない現状なのですよ……。


では、次回!!

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