第156話小さな小人
小さな小人ってどれだけ小さいのか自分でも気になってきます。
小人の中でもとびっきり小さいんでしょうね。
と言うわけで、海弟に疑問を肩代わり(意味不明)。
……ホビット?
いや、ドワーフ……どちらも違うな……。
羽が無い妖精……そんなところか……。
目の前に居る、小さな小人……小さな小人って何だ?
まぁ、仮に妖精としておこう。
目の前に居る、妖精に向かって少し思考する。
「………」
「よし、人形だ」
「目の前の現実を認めた方がよろしいですよ」
……備考。
性別 女
年齢 ???才
性格 丁寧なのかわからない口調。
基本的に敬う気持ちはあるらしいが、現在は呆れている。
「妖怪チビッコうねうねか!!」
「妖精ですよ。それと、チビッコまでわかるとしてうねうねって何ですか」
うねうねはうねうねだろ。
うねうね以外に何があると言うんだ。
「ふぇー、ここはお前に任せた」
「……とーみん中t……ねむぅ……」
……もう、冬は終わりましたよ……。
「あたたかいからねむくなって……」
わかるけど、寝すぎだ。異常だぞ。
「……すぅ……すぅ……」
……寝る子は育つ。
よし、もう期待しないから寝てよし。
「それで、人形うねうね何かようですかな?」
「うねうねが何処から来ているのかはわかりませんが……。一応用と言えば用です」
「……じゃあ、拒否で」
「拒否権はありませんので」
そんな決まり誰が作った!!
って、何か選択肢があるのか?
「……エル―――」
「誰か、誰か助けて!!」
エルフの村に行ったら皆さんでフルボッコされる!!
鬼の住む場所になんて行けるかッ!!
「……何故叫んでいるのかはわかりませんが、エルフの村の奴が妖精の村で騒ぎを起こしましてね」
あぁ、そういえば領地がでかすぎて政治に不慣れなエルフだけじゃ統治できないからって半分に別けて妖精の国ができたとか言っていたような……。
まぁ、俺には関係ないけど。
「それで、影流王に救援の―――」
「どんな騒ぎか聞かせて欲しい!!」
色々と今、省いたと思う。
「……お楽しみと言う事で」
「全然、お楽しめないから!!」
珍しく俺がツッコミ?
……疲れるな……。
「いや、今までのツケか……」
「何を考えているのかはわかりませんが、海弟さんという方を訪ねろと仰っていましたので」
「俺は海弟じゃない。かぃでだ」
「微妙にちっちゃくしてもだめですよ。王から指名されているんです、光栄なことじゃないですか」
……何も知らないコイツ等が恨めしい……。
「で、では、先に出発していますので……」
チッ、逃げたか……。
「……三日くらいしたら出発しよ」
下見は後でいいや。
「……影流に文句を言っておかなければ……」
さて、今日の予定に色々増えてしまった。
……この城の中探検しても影流の噂しか聞けないしな……。
「……しょうがない……部隊の奴等を見に行くか……」
部屋でのゆったりタイム終了。
サボりもアレだし、久々に部隊の奴等を見に行く。
訓練メニューだけは作っているけど、見てないしな……。
俺は、一度に三つくらい考えながら訓練場へ向かった。
「いや、わかっていたんだ。無理だと」
「隊長は人間と言う範囲を超えているからいいのですが―――」
「その人は人外みたいな言葉遣いを訂正しろ!!」
……訓練メニューは俺が魔法訓練をしていた時のを基にした厳しいものだ。
だから、そういうのは師匠に言って欲しい。
「……魔法特訓を中心にした訓練のようですが、このメチャクチャな―――」
「魔力を完全に操れてないからさ、そういう組み合わせになっちゃうわけだ」
皆は俺みたいに魔力そのものを操ってないみたいだし。
それはそれで利点があるけど、そのまま操れた方が戦術が増える。
「どういう事です?」
イリア君……とりあえず、俺に説明しろと言うのは無謀だ。
何故なら、適当に詰め込んだだけだから。
「魔力の操り方を覚えれそうな特訓を適当に詰め込んだだけだからなぁ」
「……それ、もう人のできる範囲を超えてます」
……特訓内容を変えろと?
じゃあ、一度見直してみよう。
その1 体の中の一部に魔力を集中させる。
まだ、これは体の外に魔力を出していない。
けど、魔力の操り方を特訓すると言うメリットを秘めている。
その2 体の外に魔力を出してみる。
操れなくてもいいから感覚をなれる。
……ここらへんはまだできる範囲らしい。
その3 体の外に出た魔力を操ってみる。
人間が持つ以上の精神力が居るらしい。
……俺って……。
その4 操ってから魔法を発動してみる。
魔族を超えた魔法の使い手。
魔族は魔力駄々漏れだからな……。
これの何処が無理なんだ。
……その3から無理って言ってるけどさ。
「……所詮人間か……」
「普通の事をしみじみ言っても何も変わりませんよ?」
……神様に頼もうかな……。
アレは万能だし。
「俺の部隊に居るうちは人間を超えて……そうだな……神くらいになれ」
「無理ですから」
……いや、できるさ。
……根拠の無い自信がここにあるからなッ!!
「信じる者は報われる、つまり信じていればどんな無茶な願いでも叶うということだ」
「それって、すごく一部に限定されると思うんですけど……」
部隊の人数はそれなりに居るんだ。
一人くらい報われるさ。
「……それより剣術を鍛えた方がいいのでは?」
「何故?」
「スタミナが付きますし、戦術の基本を覚える事ができます」
「そんなもの実践で役に立つと思うのか?」
「人間内だったら」
……物凄く傷ついた。
「まぁ、今回の依頼は剣術の方が役に立つかも知れないな」
……相手はエルフ。魔法対策なんていくつもあるだろう。
「実践ですか。エルフ?もう戦争は終わったのでは?」
「終わった……」
影流め……。
「とりあえず、副隊長であるイリアに訓練は一任する」
「では、隊長も参加してください」
「……え?」
「一任されていますから」
……本気でサボってやる。
無茶を普通にこなす海弟。
ちょっと一般的を強くしてみたらこうなりました。
と言うわけで、次回の戦闘(?)ではコメディーを満面無く。
……ファンタジー?
あぁ、どうしましょうかね(考えてません)。