第123話海弟と農業作業
有効活用させてもらいます。
さて、種を撒く事から始めようか。
見て分かるとおり、農業初体験である、俺こと海弟は種をまいています。
まぁ、理由は簡単。
「食料が足りないってどういうことだよ……」
元々、備蓄はあったそうが、足りないらしい。
まぁ、裏技を使って一気に育てるからいいけどさ……。
「たいちょー、何故私達が?」
「アオル君、君から尊敬の念が感じられないのだが?」
「私は女の子ですが……」
さぁ、楽しい種まきだ。
少し感覚をあけつつ種をまく。
そんなことして5分くらい。
「終わったぁ~」
「いや、おかしいだろ!!」
5分で普通種まきおわるか?
まぁ、数十人だったら終わるかも知れないが、何億人だぞ?
おかしいだろ?
「世の中適当と面倒事だけで構成されているんですよ」
「それもそうか」
納得だ。
「さて、母親さんお願いします」
「では……」
地味の母親(名前は知りませんっていうか、妖精類は契約者にしか名前を訓えません)に、時間を早めてもらう。
そして、俺が『鏡』を使って水を撒く。
……またまた5分。
「できたな」
「隊長、自分の感覚はおかしいのでしょうか?目の前の光景が信じられません」
「慣れだ」
騎士であるカサロ君はまだ染まってないらしい。
一生そのままで生きたほうがいい。
「収穫だ」
雨と日光を同時に長時間(母親さんの能力で時間を早めた)浴びたのですぐに育った野菜から果物まで収穫する。
「一個小隊が農作業をしてるってふざけている」
「だって、壁壊したし……」
「それは隊長でしょう!!」
……連帯責任だ!!
まぁ、そのおかげで俺の仕事が減ってるけど……。
「そういえば、最近ふぇーちゃん見てませんね」
「冬眠中だ」
「熊ですか?」
「さぁ?」
妖精に関する情報は少ないんだよな……。
また、今度観察してみようか。
「さて、収穫完了だ」
……週一でこの作業が続くんだよな……。
まだ、言うのはやめておこう。
保存は鏡の中だから収穫は簡単だったな……。
「腐りません?」
「時間は進まないからな」
そこらへんは曖昧だが、確認済みだ……ケーキで……。
「はっ!」
何か気配がしたような……。
「ふふふ……修行へ行きますよ?」
「……逃げ―――」
「ダメです」
地味さんよぉ……。
修行って何をやるんだい?
「何をするって顔ですね?勿論やるのは実践です」
「それ修行じゃねぇ!!」
「いいえ、修行です。実践という修行です」
「……無理矢理だな……」
色々おかしい気がする……。
☆
「えぇ~と、ここは?」
「死んだ時来る世界ですかね」
「えぇ、死の部分でわかりましたよ?でも、こんなに荒れてたっけ?」
「……本気で言ってるなら殺しますよ?」
「いやいや、大丈夫。覚えてる」
俺が、壊したって事を……。
「さて、今回やるのは実践というわけですが―――」
「今回!?」
次回があるのか?
「相手はあちらです」
「無視か……」
向こう側を見れば自称生物兵器の……の……の……。
「あれぇ……幻覚かな?」
「いえ、幻覚じゃないですよ?」
昨日捕まえたはずなんだけど……。
そこには少女が居た……。
「復讐……開始です」
「うわっ!!」
ちょ、剣を!!
農作業に邪魔だから剣は部屋にあるんだよ!!
「魔法だけで頑張って」
「『きょ―――」
「鏡は全て没収します」
「……馬鹿ぁあああ!!」
鏡を使って世界と世界をくっ付けるんだから元となる鏡が無きゃダメでしょうが!!
魔力で作った鏡じゃダメという事にいつ気づいたんだ……。
「死ぬまで頑張って」
「………」
フッ、師匠め。やってくれたな……。
「たぶん、想像通りだと思いますよ?」
「大丈夫。俺の目とか俺の頭とか俺の……俺の……人生は大丈夫じゃない……」
「……それでは私は帰りますので」
「わかっていたさ!!でも悲しい……」
「それは、剣戟を避けながら言う人のセリフですか?」
勿論、相手は攻撃継続中だ。
俺は、攻撃避け中だ。
「かなり限界来てます……っていうか、描写無しで消えていかないで!!」
かなり、傷つきます……。
その間にもナイフを振り回している相手の攻撃を避ける。
俺は、空へ飛ぶ。
「ふははははは、ここまで辿り着けまい!!」
相手は翼もなしにジャンプする。
そこで、空を蹴る動作をし、またジャンプする。
それの連続。
「卑怯だ!!」
「それは、貴方だ!!」
―――ブチュ
俺の頬に蹴りが……。
師匠鬼だ……。
っていうか、海弟もディティの思考を読めるようになってきたなぁ~。
という訳で、海弟の修行開始です。
食事とかの問題ありますが、そこらへんは適当に書いていきます。




