第111話海弟と衝撃
ディティ最強伝説。
何か、この作品が迷走している。
さて、勉強でもしようか。
大丈夫、兄さんも天才だから。
……俺は凡才だから。
「えぇ~と、わからないね」
フッ、こんなもの無くたって生きていけるさ。
そう、歴史の中の戦国時代とか縄文時代とかが証明してくれているさ。
「後回しだ」
ん、さっきの決意?
ナニソレ?
おいしいの?
「何処へ行こうか……」
師匠は前より俺の扱いが悪くなったからダメ。
死有さんは、さっき別れたばかりだからダメ。
青空は、今日は無理って言ってたな……。
影流も同じ理由でダメ。
……少々不本意だが、宇宙外生命体の家へ行こうか。
俺は、立ち上がり玄関の扉を開ける。
閉める。
「海弟、開けてくれないか?」
「残念だけど兄さん。扉が壊れてるみたいなんだ」
「そうか、なら道具箱が台所の下に仕舞ってあるから開けてくれ」
クッ、今ここを離れたら奴に進入される……。
それは、なんとしても阻止しなければ……。
「あぁ~、兄さんの友達の秋山君がさっき電話で用事があるって言ってたよ?」
「ここに居るんだけど……」
「っ!?」
クッ、俺の作戦をよむとは……。
だが甘い。
兄さんがいくら秋山君を呼ぼうが、女子は呼べないだろう。
何故なら、俺が居るから。
「その後、西山さんが用事があるって」
「……居るよ?」
「なぁっ!?」
兄さんは読心術を使っているのか……。
ダメだ。俺には倒せない……。
どうすれば……。
そうだ、押してダメなら引いてみろだ。
―――バコンガッゴン
巻き込まれるってよくあることさ。
「散!」
「あ、海弟!」
ククク、おらぁ逃げてやるぜ。
たとえ甘い物で釣られたとしても……。
そういうわけで、10分後。
俺は水都の家に居た。
―――ピンポピンポピピピピピピッピピピピ
取り合えず、インターホンを押す。
いつもより多めに押しております。
―――ガチャ
「爆破」
「水よ!」
―――ドバァッシュァー
間一髪、水の防御膜で助かったぜ……。
っていうか、何するんだよ……。
「地味な嫌がらせを……って、海弟!?」
「クハハハハ、我は爆破により封印を解かれた魔王……いや、海弟だ。そんなに引かないでくれ」
ちょっとした、悪乗りじゃないか。
「なんだぁ~、電話してくれればこんな事態には―――」
「その前に、確認しろよ」
「………」
勝った……。
小さい事は気にせず、何か大きな部屋。
そして、豪華。
何故か、ぬいぐるみ。
「さぁ~て、今日はここでお暇させていただきますか」
「あぁ、ちょっと待って。何でここ見ただけで飲み会の帰り際に親父さん方が言うような台詞を!」
「……帰る」
「ウソ泣きするよ……」
いや、自分で嘘って……。
「ヒッグ……うわぁ―――」
「「「「「お嬢様!!」」」」
こういうことか!?
ちょ、俺は敵じゃない!
きっと仲間だ。同志になれる仲間だ!
「大砲の用意を……」
「いや、ここは核ミサイルで……」
「ビッグバンを起こして……」
「戦車を用意……」
「鞭を……」
色々とヤバイ人たちが揃っているということはわかった。
お金持ちってすげー。
「ッてことで、帰る」
「生きたまま帰すわけにはいかないな……」
死刑宣告ですか。
「んじゃぁ、水都。遊ぶか」
「ホント!?」
何その目?
最初から遊んでくれよ?
知らないな。
「んじゃぁ、まず準備運動を」
「え、ちょっと待て。その遊びには準備運動が必要なのか!?」
い、いや、鬼ごっことかかくれんぼの線もある。
これだけ広い屋敷なんだ。
そうだ、そうに決まっている。
「闘技場へ移動するよ」
わ、わかったぞ。
きっと、キャッチボールだ。
それか使用人さんとか含めてサッカーとか。
「武器は何がいい?」
そう。
きっと、きっと……。
「じゃぁ、始めるよ!」
―――ブォオン
きっと、試合だ……。
「クッ、『水雅』!」
水が鞭のように放たれる。
だが、細身の剣で止められる。
そして、俺は逃げる。
「無理、勝てない!」
「てりゃぁああ!!」
一気に空中へ舞い上がる水都。
転ぶ俺。
「幻影彩光 五式 『最影瞬壊』」
瞬間、水都の体は影になり、俺の前に水都が現れた。
えっと、黒い水都と白い水都?
黒い方は危険性なしと判断。
白い方から逃げる。
「『鏡』」
鏡で磁場を反転させ、ダッシュする。
もうすぐ、出口だ!
「ぬ、うわぁおっ!」
足場が崩れる……。
それに巻き込まれる。
落ちる=死ぬ
取り合えず、生きましょうか。
「第三『炎鎧』」
翼に炎を一挙集中。
空へ舞い上がれ。
そして、俺が飛んだ後には、少し濁った液体が……。
「ぐぅくっ……、俺が高いところがダメと知ってこんなことを……」
「………」
そんな目で見るな!
「だが甘いな。俺は克服しようと頑張った結果。酔いをなくす方法を見つけた」
そう、空間と地面と繋ぎ合わせる方法ではなく、他の方法を……。
「自由に舞う風 重ねしは鏡 『聖曲 風鏡』」
俺は幽霊になった……。
いや、表現が悪いな。
体を空気にした……と言ったほうが正しいか……。
「イッツアサイキョー!」
空気に攻撃を与えられるとでも?
……唯一の弱点は、魔法を発動させている鏡を壊されたら元に戻ると言う……。
「風よ!!」
鎌鼬を水都に向かって飛ばす。
「幻影彩光 二式 『能力殺し』」
形勢逆転だ……。
「トドメだ!」
「我が弟子海弟君?何やってるのかな?」
「何って、戦って……え?」
今、師匠の声が聞こえたような……。
いや、きっと聞き違……、きっと幻覚だ。
「勉強してるって言うからちょっと見に行こうかと思ったら……暴れちゃって……はぁ……」
え、何!?
俺が悪いの?
っていうか、どうやってここに?
「魔力遺伝子ってのは、人間には毒。魔族にはその毒は効かない。じゃあエルフは?」
……あぁ、世界って酷いんだね。
「そういうこと。これで行き来できるの。我が弟子の監視ってのも面白そうね」
俺の……俺の楽園は何処へ……。
「あのぉ……、誰?」
「こいつの師匠だ。ディディ・ハーツ・リグネ。覚えて置けよ。こいつは魔法も使ってないのに……まぁ、めんどくさいからいいか」
俺の性格はあの人遺伝か?
「ん、では帰るぞ」
「何処に?」
「いや、斬新かつ面白味があるのはこっちの世界だ。だから私もこっちに住む。いいだろ?」
嫌味ですかな……。
俺の、許可とか関係なく住むくせに……。
一つ言うと、あの人とは絶対に恋愛関係にはならなさそうだな……。
そうだ、兄さんに世話させておこう。
俺は安全だ。
「では、帰り……」
いや、ちょっと待て。
今帰ったら、兄さんの友達が居るじゃないか……。
そうすると、必然的に俺が相手をすることになる……(ばれるのそっちのけ)。
「ちょっと、商店街とか回りましょうか。その服とか普通にエルフってばれますから……」
「え、エルフ!?」
「ほら、ばれた」
「いや、今のはお前がばらしたんだろう。秘密にしておいてくれ……な?」
「まぁ……わかりました」
師匠、あと少しで魔力が切れそうなんですが……。
☆
クハハハ、この俺に向けられる嫉妬の目。
心地よい心地よい。
何故なら、女二人……の後ろで歩いてるからな……。
しかも、荷物もち……。
長いよ……。
「おぉ、あれか」
「そうです。この店は―――」
服はどうしたんだ……。
オモチャから、アクセサリーまでなんか買ってるけど……お金持ちっていいよなぁ……。
あ、俺もか。
向こうの世界の住民がこっちの世界に侵入してきます。
と言うか、一番小さな伏線(エルフにも魔法遺伝子が使える)を出しましたが、わかったでしょうか?
まぁ、わかりますよね。
小さな伏線なのに、大きな変動を呼んでますけど。
さ~て、そのそろこの物語も序盤を終えますね(一年編終了?)
閑話で何かやりましょうか……。
いや、手直しでもしていこうか……。
その間に、読者の皆さんはモノカキクエストへ……。
これで、読者がザックザク……クフフ。
まぁ、手直しなんて面倒な事は気が向かなければやりませんが(めんどくさがりやなんで)取り合えず、モノカキクエストの宣伝してみましょうか。
読んで。
はい、終わりです。
どの宣伝だって、最終的には使ってとか見てとかに辿り着くんです。
だから、面倒な事はせずに、直接書けばいいんですよね。
うん、面倒だから。
……何か、一気に今ので読者が激減したような気がする……。




