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第105話龍族の民は残り二人

なんだろう。

ふざけているな……。

わかり易すぎる伏線は入れないほうがいいのか……。

エルフの里。そこでは、人間は悪とされ、他種族は善とされてきた。

それは、長い間変わらぬものとなり、ついには爆発することとなった。


「村長。これ以上人間をでしゃばらせるわけには」

「そうです。ワシの機械(カラクリ)兵を倒すほどにまで成長してしまった」

「勇者というものが無い今が打倒の時なのです」


一人の老人を若者が机を挟んで大声で叫ぶように訴える。

老人は皺の深い顔をしているが、今は目を閉じているのでもっと皺が深いように見える。


「人間を倒して……その後はどうするのじゃ?」


口を開くが、目は瞑ったままだ。


「私に考えがあります」

「言ってみろ」

「龍を従え、大陸中を探し、最後の龍族を見つけます」

「……諦めてなかったか……」

「はい。あの日、魔物があの村を襲わなければ……」

「だが、ジパングという国にファンという娘が居る。そやつが龍族と聞くぞ?」

「……」

「まさか、魔法に恐れをなしているわけではないな?それで、別の者を探そうと」

「……それは……」

「……そうか。龍族は、人間を倒していくと同時に探せばいい。今は建国だ」

「それでは!」

「……繁栄の為……腹を決めるか」


目を見開き、立ち上がる。


「今ここに、アグム・レオ・シーシャの名に置いて、シーシャ国を建国する。まず狙うは裏切りの同志が居るレティナだ」

「はっ!」


戦争の予感。

だが、気づいていない。

一人の女性の手の上で踊らされていることに……。





「なっ!エルフ達が立ち上がり、挙兵をしただと!!」

「……吉、着いて来てください」

「?」


影流が、報告を受けると同時にファンは吉を連れ出した。


「貴方がここに来る時に着ていた服。あれは?」

「えっと……、わかんない……」

「……そうですか」


二人とも、話が進まないことにイラついてきたのだろう。

ファンが話を切り出す。


「勇者様に一度聞いたことがあるだけなのですが……、貴方は龍族ではないでしょうか?龍が住む森の近くで暮らす、小さな村の民族です」

「……わかんない……」

「私も、龍族なのでしょう。記憶が薄れ、村での記憶があまりありませんが、私はあの村で見つかった。だとしたら、龍族としか考えられません」

「私も龍族……なのかな?」

「たぶん……。エルフが唯一友好的にしていた人間の民族だと聞きました。野生の龍を扱える民族というのは貴重ですからね」


ここまで来て話がわかっただろう、吉は俯いてしまう。

だが、ファンは決意が固いのか話し続ける。


「もし、私達が龍族なのだとしたら……、レティナの次はここを狙うでしょう。レティナの王はドワーフですから……裏切り者という点ではディティさんも同じですし……」


この国は、狙われる要素が多すぎると話す。

レティナの援軍に行くか、行かずに逃げるため、旅をするか、二者択一だ。


「簡単だ。援軍に行けばいい」

「え?」


後ろを振り向けば、ディティが立っていた。

その服は、何処かに行った帰りなのか、少し汚れてた。


「今、マエティーに話をつけに行ってきた。反撃する」

「いいんですか?」

「何がだ?」

「私は、この戦争を知っていて、それでここを攻撃しやすくするために海弟さんを遠くへ飛ばしたと……」

「無いな。アレは私の弟子だ。ククッ、レティナが狙われるという情報があるのなら……海弟は行くだろうよ」

「私も行くよ。じぃちゃんに知らせてくる」


前よりもじじ臭くなったような気がする……。


「私も加勢します」


そう言って、二人とも走っていく。


「ふふふ、免許皆伝の為にも、これを乗り切れよ……我が弟子よ。さて、ヘレンの様子でも見に行くか」


そう言うと、窓から飛び降りた。

勿論、怪我など一つも無かったが……。





「さて、この牢獄らしきところから出る方法は二つだ。破壊、転移。さてどちらがいい?俺は、復讐の為に奇襲を決行したいと思うのだが……」


逃げる前提で話あっている二人は、牢獄を守っている兵士に聞かれているのも気にしていない様子だった。


「あっ」

「ん?どうした?」


突然声をあげた精霊を見る。


「レティナが滅ぼされる。魔法使いが多いエルフの方が有利だから……」

「どういうことだ?」


高等な精霊は神の知恵を借りることができる。

それは、情報を感じ、見、変化させることだったり、強さを上げたりさまざまだ。

そして、情報をレイに流し、感じさせた本人は勿論地味である。


「そういうことか。なら、復讐は今すぐ決行しよう」


内容を聞いた海弟は決める。

龍族というのにも興味があるので(龍は嫌いだが)、早く帰りたいのだろう。

だが、復讐をしておく辺り海弟らしい。


「……やめといた方がいい。魔力量では向こうの方が上……」

「ククク、誰が正面から戦うと言った?」


この、エルフの里は、長老の家から地下に繋がっており、その地下に色々なものがしまってある。

勿論、牢獄もここにある。


「ということで、食料を奪取(ダッシュ)する」

「つまり、盗むんですね」

「俺の四次元ポケット(鏡)が、叫んでいるぜ!!」

「まぁ、いいですが、場所はわかるんですか?」

「大丈夫だ。『鏡』」


勿論、すぐに食料が取り出せるように地上に近く、涼しい場所に保管してあるので、海弟は扉の前に転移でいけるということだ。

兵士はすぐに助けを呼びに行ったが、遅いだろう。


「おぉ、肉ばかりだ」

「狩りを主に行っていますからね」

「そうか。よし、今日からエルフとして―――」

「レティナに行きます」

「そうだな。よし、いくぞ」


食料の三分の二奪い(三分の一は慈悲)、逃走に成功した海弟はレティナに向かった。


あ、絵を描いてみましたが、ここではまだ載せません。

……自分にも色々あるのですよ……。


誰か、ネタをください……。


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