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第101話海弟の不思議たる新法魔

さて、のびのびを終わらせようか……いや、このノリでやりますが……。

さて、俺は今軍事会議なるものに出席しているのだが……。


「魔物の勢いが落ちた今が魔族の根城を襲撃する好機ですぞ!!」

「いや、魔族は一筋縄ではいかない。なら他の国と一緒に―――」

「ダメだ。他の国にでしゃばらせるな!!」


『おい、影流。止めてくれよ』


勿論、アイコンタクトだ。


『最終決定権は俺にある。安心しろ』


返って来たのはそんな言葉(目だが)だった。

おいおい、わかっちゃいねぇな。

暑苦しいから止めてくれと行ってるんだ。

俺の朝飯に汗とか唾が入ったらどうしてくれるんだ。


「海弟殿はどう思う!!」


もはや、疑問系でもない言葉。

そして、俺は言った。


「魔族、魔族、五月蠅い。静かにしろ。いや、騒いでてもいいから俺のいないところにしてくれ。朝飯が不味くなる」

「海弟……ここは話し合いの場なのだが……」


おっと、忘れてたぜ。

だが、五月蠅いのは事実だろ?


「まぁ、小声程度で話合っとけ。何処に密偵がいるかわからないからな」


そういうと、ざわざわと周りが騒ぎ始める。


「き、気づいておられましたか……海弟殿……」

「え?何?ちょ、何!!」


おうっ、ちょっと口に出しただけなのにこっちへ向く眼差しの種類が変わった!!


「そうです。どこのかは分かりませんが、密偵がもぐりこんでいるのです」

「お、それは丁度いいな。海弟に任せよう。お前らは領地内の魔物退治。被害が出ているところだけだ。頼んだ」


……これこそ、勘違いの王道!!





俺は、学校に行き、勉強し(寝る)、帰って復習し(寝る)、寝る……そう、普通の学生だ。

絶対に……。


「さて、その密偵を探さないとな。ふぇー、起きてくれ」

「……ふにゃ……ふやゅ……」


クッ、何て攻撃だ……。

まぁ、一通り自分で探してみるか。


「第三『風星』」


勿論、レーダー代わりに使う。

不審な動きがあるまで待つ。

どうだ、完璧だろう。

まぁ、気配の種類までわからないからな……。


「ふぅ……暇だ……」


兵士用の食堂で向こうから持ってきたコーヒーを飲みながら言う。

やっぱり、カフェなんとかで目が覚めるな。


……暇だな……。

よし、水都を倒すために作った新魔法試してみよう。

幸い、ここには俺とふぇー意外には居ないようだし。


浄化(じょうか)(しめ)(ほのお)(かさ)ねしは(かがみ) 『聖曲(せいきょく) 炎鏡(えんきょう)』」


呪いを払う魔法だ。

病気とかも直す。

聖曲というだけあるな。あ、ちなみに聖曲炎と繋げないのは聖=光で、炎とは結びつかない存在だからだ。

前にも言ったが、光の能力は消滅だ。

だから、繋ぐことはできない。


「よし、消して……次だ」


会議の時、魔力石をもらったので連発してみる。


(いや)しを(もと)めし(みず)、重ねるは鏡 『聖曲(せいきょく) 水鏡(すいきょう)』」


詠唱通り、回復の力を持つ水だ。

炎とは違い、病気などを治すことはできない。


「さて、つ……誰だ……?」


屋上に誰かが立っている。

こんな夜中に……明らかに不審だ。


「行くか」


ふぇーをポケットに入れて走る。

マントが邪魔だと思ったのはこのときが始めてだ。


「ッ……誰だ!」

「……!」


こっちを向く……幽霊?

いや……魔術書で見たことがある……。


「精霊か……じゃあ、密偵の正体も……」


精霊は誰かの味方でも敵でもない。

ならば、ありある。

それに、精霊とまともにやり合って勝てる見込みなんて普通はない。


「……どうしたの?」


こっちを見て安心したように聞く。

俺の魔力が自分の力より低いと判断したからだろう。

だが、俺には連想魔法があるし、魔法の種類だって多い

こっちの方が有利だ。それに精霊術を使う奴との経験もある。


だが―――


「俺は、戦いたくない。投降しろ」

「……どうして?」

「……無回答で」


いや、いきなり聞かれても……ねぇ?

俺はカッコいいセリフなんて言えませんよ?


そんなの関係ないとばかりに力を漲らせる。

俺は説得を諦め―――


「じゃ、さよなら」


逃げる。


「え、ちょっと!」

「危険分子に近づいた瞬間に俺の人生は終わ……いや、もう終わってるか」


これ以上死なないとわかっているなら、ちょっとだけ戦ってみるか。


「……え~と、雷は……」

「水よ、再生の力と創世を持ち姿を現せ」


……不死身ですか?


「『電花』第二『風軽』『林脱』第三『水花』」


まず、『電花』を放ち目晦まし(そのまま継続)。次に『風軽』で体を軽くし『林脱』で痛みをなくして『水花』で水の花を作る。

水に電気を乗せて精霊に放つ。


「甘い……」


水の人形が精霊を守る。

だが、甘いのはそっちだ。


「電気花火だぜ」


―――バチンッ


ぶつかった瞬間、水が爆ぜ雷が放出される。

だが、効いていない様子だ。


「……あれ……効いてない?」

「……うん」

「あ、そう。それじゃ」


さて、逃げよう……じゃなくて、夜食を食べよう。


―――バシィ


……感触がないけど……攻撃された?


「……効いてないの?」


あ、やっぱり攻撃された。

効いてるんだけどさ、痛みがないの。

後から治癒しなきゃいけなくなったじゃないか……。


「はぁ……取り合えず、どっかに逃げること。この城から出てけ」

「……酷い」

「いや、何故敵に情報を渡さなきゃならんのだ。逃げろって最大の交渉だぞ?」


まぁ、今まで聞いた話とかは伝えられるが、それ以上は聞かれなくなる。

っていうか、何処の国だ。戦争とかもうやだぞ?


「……敵?」

「よし、俺は察したぞ。すっごく察したぞ」


コイツは、敵じゃない。

よし、うん、当たってる。


「私は……精霊の王―――」

「クハハハ、言わせんぞ。言わせんぞ!!」


あぁ、もう一つの人格が生まれそう……。


「まぁ、俺の部屋で休んでけ。俺はまだ見回りがあるから」

「……そう。ありがとう……」


俺の身の安全の為と、お前を逃がさない為だ。


その日、密偵は現れなかった。

俺の苦労は?


書くことがないな……。

疲れてるから何も書かなくていいや。

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