第90話最終戦争 ~精霊さんと再会~
あぁ、サブタイがネタバレだ……。
ふ……倒しても倒しても復活してくるぜ……。
「何でぇえ!?」
「精霊なんじゃない?」
「その可能性が高いですね」
……ってことは―――
「わしに逆らった罰だ」
「あ、妖精王だ」
他の二名……口をパクパク
まぁ、予想はしてたね。
っていうか、この人黒いローブ似あってないな……。
「『大地よ……風を現し命の息吹を捧げよ』」
……それで、土人形?
芸が無いというか何というか……。
「ここは、任せろ。俺が殺る」
「……何か怨みでもあるんですか?」
「あるみたいだよね~」
「……何も言わないで行って下さい……」
俺の声の真剣さを読み取ったのか、先に行ってくれる二人。
ここからは、援護無しでの戦いになるので、気をつけなくてはいけない。
俺は、背負った剣を抜き取り(アインの剣)構える。
棍を使ってもいいのだが、こいつ等相手に感触などないだろう。
「はぁあああ!!」
次々と斬っていくが、本体には辿り着けない……。
何故なら、空中にいるから……。
「く、俺の弱点を何故知っている!!」
「いや……初耳なのだが……」
バレバレの嘘を付くとは……妖精王もバカだな。
だが、俺は負けないぜ。
「第三『閃電』」
バチン
そんな音がして焦げた臭いが漂う……。
「し、痺れるぜ……」
そう、自爆だ。
「ふ、この世界では遠隔的な魔法が使えないのだったな。バカめが」
精霊術なら、遠隔的アリとかチートじゃない?
まぁ、何の狙いもなしに俺はこんなことしないけどさ。
「第三『炎鎧』」
炎の翼が生える。
あぁ、痺れて感覚があまりないけどこれで酔いが……あるね……。
「あ、無理。飛びすぎ……浮遊感がぁああ!!」
狂う。狂いますって。
「あ、着地地点が見えない……」
土人形わんさかわんさか。
「クソが、俺をなめるな!!」
突撃命令だ!!
……ダメ。
頭を下に持ってきたら吐く……。
「詰みだな……」
「かいで!!」
あ、妖精のふぇーさんこんにちわ。
でも、タイミングが悪いね。
俺死んだよ。
その時、土人形に一滴の何か(あえて言いません)が落ちる。
ズシュー
「溶けた!?」
「くさいよ……」
「く、土でできた土人形に土に含まれていないものを混ぜるとは……」
あ、いわゆる水に弱いパターン?
「鎮静を齎すのは水、宿すは鏡 『虚曲水 鏡』」
クハハハ、恨み晴らす!!
この俺は、誰にも止められねぇぜ。
地面に鏡が飛び散ったことで、土人形使用不可。
「お、おのれ……」
「死ね」
「ウグッ」
「死ね死ね死ね死ね死ね」
「グググググ」
言葉の暴力っていけないよね?
やってる俺?
あいつの命と俺の命を天秤にかけてみろ。
絶対未来ある若者の俺の方が重いって。
「死んでますけどね……」
「おにいちゃ~ん」
こ、この声は!?
「……変なあだ名を付けられた私です……」
「吉です」
見ちゃダメだ。
いや、この場合は逃げちゃダメだ?
「……謎は深まるばかりである」
「そんなところにドップリ浸からないでください」
「大丈夫?」
「???」
あぁ、ふぇーは知らないのか。
教えとくか。
「自称かみさ―――」
ドビュン
空気?
いや、風だ。
かまいたちだ。
「わしを無視するとはいい度胸だな」
「……私の紹介を中断させるとはいい度胸ですね」
よし、ここは地味に任せよう。
「妖精対決頑張ってくれ」
「任されました」
「あれ?もう行くの?」
「あぁ、そういえば何で二人は一緒なんだ?」
「取り合えず、私にも利益があるので契約しました」
……初耳です。
まぁ、俺はふぇーと契約してるしいいか。
「じっちゃんいくよ~」
「ちょ、じっちゃんはやめてください!!」
子供心ってのは何か切ないものがあるね。
まぁ、俺は先を急ぐだけだけどね。
☆
「海弟さんの方は時間ができるのでこっちの戦闘模写に切り替えると作者が言ってます」
「いっちゃダメなんじゃないの?」
「取り合えず、三人称で書くし、言っておけと……」
「わしを一度ならず二度までも無視するとは……」
「絡むのはめんどくさいです……」
淡々と告げるその姿は僅かに発光しているようにも見える。
「こっちも精霊術でいきますか」
「うん……変な感じがするし……」
「な……精霊術だと……使えるはずが……」
「空高く天に轟け 電撃を求む」
「え~っと、雲を呼び寄せ 天よ姿を変えよ」
二人対一人。
完全にイジメ状態である。
だが、妖精王はその経験からある行動を取った。
「降参します」
「あ、中断」
「ちゅうだん」
精霊術を止めるには中断と言えばいい。
そして、妖精王はプライドを捨てて降参した。
「……手ごたえのない……」
「私も実践じゃ始めてだったのにぃ……」
「まぁいいわ。コイツ単体じゃこっちにこれないだろうし、向こうにいってなさい」
異世界に送られる妖精王。
その姿は、団栗を口の中に入れたリスを思い浮かばせた。
『それじゃぁ、こっちの相手も頼むわ。準備運動ぐらいにはなるだろうし』
突然声が響く。
だが、直接ではない何かだ。
「飛んで!!」
叫ぶが遅い。
空気の玉のような物が少女に直撃する。
「やってくれるですね……」
「簡単、これが精霊術なんでしょ?」
「……」
一人の赤色の髪をした少女とその後ろには―――
「お母さん!!」
「……?」
首を傾げる妖精。
たしかに、地味に、地味に似ているかもしれない。(シャレじゃないです)
「面白い戦いができそうね。この緊張感はいいわ」
「……魔族軍ですか……」
「一応……ね。取り合えず、戦おう」
少女は、肩慣らしだとばかりに気の抜けた声で言う。
無心で後ろにたたずむ妖精は見ているだけのようだ。
「中断」
落ちてくる少女。
手には両手でやっと持ちきれるぐらいの大きさの剣がある。
それは、どんどん拡大していき、避けられないぐらいの大きさになった。
「魔力を吸っている……」
ふぇーとは得意分野が違う地味にでもわかるほどの魔力移動だった。
「血に飢えし悪魔よ 我が身を借りて姿を現せ」
地面を剣が切り裂く。
だが、そこに少女の姿も地味の姿も無い。
「間一髪だね……」
「避けるとは……」
某体に自分の体まで使ったのに避けられた地味は悔しそうにする。
だが、いきなり体を焼かれたような感覚に陥る。
「代償かな?自分の体を某体にした」
「け、結構辛いですよ……」
「ここらへんで、終わろうか~」
「え?」
ポカンとした顔になる。
「あのね。私の体はこんなのだけど、精神年齢はしっかりきっちりの十六歳だよ?引き際だってわかってるんだから」
エッヘンと無い胸を反らす。
だが、あまりにもかわいそうなので、笑わないように必死な地味は答えることはできなかった。
「……私は海弟が嫌がることはしないよ……じゃあ、行ってくるね」
まるで、友達にでも言う感覚でそういうと行ってしまう。
「あ、待って。お母さん―――」
笑いと焼かれるような苦しみの二つが一気に来た地味はここで倒れた。
吉が地味を呼ぶときはじっちゃんです。
……早く、あだ名を変えてやらないと……。
アンケートの方で募集してますので、よろしくお願いします。
今日、三話目投稿ですね……。
いや、読者様にもこの展開飽きたとかありますよね?
だから、更新ペースが右上がりなのです。
……自分がほのぼのとしたの載せたいだけですがね……。
まぁ、メチャクチャでも、わかればいいんですよ。
適当に登場人物増やして、どこかで減らせばいいんです。
あ、死ぬのはだめだな……同化するとか?
いや、いくらなんでもありでもそれは……。
今日、四話目更新する……かもです。