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プロローグじゃぁ無いかな~

どーも、初めましての方のが多いと思いますが、兎桜(ウサクラ)です。


とりあえず異世界物にはまってしまったので書いてみました。

登場人物の名前などを覚えているといろいろわかりやすいかもしれませんよ。

100話目指すので、皆さん応援よろしくお願いします!!



追伸

後々文章はやわらかくなり、コメディーという新種のカビが繁殖してますよ。

それまでの、辛抱です。

皆さん、よろしくです。

 魔法使い、というべき格好に身を包んだ少女は今日、この日のためにある一つの魔法を勉強してきた。この少女にしかできない魔法であり、それも特殊なものでありの半日もの時間を現在費やしているわけだが、目の前にある魔方陣は様々な色へと変化していっているのだが、完成の気配は見えない。

 この世界には魔法石というものがある。魔力を回復する道具でもあり、ある国ではアクセサリーなどの装飾にも使われていたりするため価値のあるものではあるが……今は緊急事態なのだ。未来は誰にも予測できない、このままじゃあ戦争が起きてしまう。

 幸いにもどの国の長もそれを望まなかったようだ。一つ……問題のある国があったが宰相に丸め込まれたようである。

 

 それから、再び半日が過ぎ、ようやく変化が現れる。

 

 光が若干強くなっていき、あと少し……あと少しでこの魔法が完成するのだ。

 しかし、さすがに疲れている少女は、最初よりも読むペースが下がっている。休憩を入れていないので当然だろう。

 このまま行けば、あと一時間ほどで完成するだろうが、疲れも溜まっている少女は魔力石を使って同時に治癒魔法で体力の回復などもしている。

 治癒魔法のほうは他人に任せればいいのだが、もう一つの魔法……この少女にしか使えない異世界より人を呼び出すための魔法においては飲まず食わずで唱え続けることとなる。

 この少女も、一般の魔法使いには比較できないほどの魔力を持っているのだが異世界などあるかどうかもわからない。勇者の一言でこの計画は始まったのだ。

 

「もう少し……みたいだな」

「少し惜しい気もするんじゃがなぁ」

「静かに!!」

 

 少女のそばに居た人物が叫ぶ。その声こそ大きいのだが、一心不乱に口を動かし続ける少女にとってどんなに綺麗な声も、どんなに汚らしい声も雑音以上の何物でもなかった。

 しかし気の抜けていた二人の国王通しの会話は収まり、そこに静寂……いや、一人の少女の声だけが戻る。

 

 癒される……とは違うだろうが静かな空間。

 それは、世界を助けるものであったが、一人、いや二人の少年と一人の少女にとっては明らかに不幸でしかなかった。

 

 

 ☆

 

 

 ここは教会である。

 

「は~い、いいよ~」

 

 もう一度言う。ここは教会である。

 

 カメラのシャッター音が響く。

 

 神聖な場所で俺は何をやっているのだろうか。初めてみた光景でチラチラと周囲を窺っていると隣の美男子に俺の目はいく。

 そう、俺の隣にはイケメンな幼馴染が一人。そして目の前で写真を取られているもう一人の俺の幼馴染(同じく美形)、合計二人の幼馴染が居るのである。

 まあ片方は知り合ったのは幼い頃ではないが……どうしてもそういう感覚になってしまう雰囲気を持った人物なのだ。

 

「相変わらず凄い人だな」

 

 目の前の光景、モデルのほうではなく写真を取っているほうに目をやり呟く美男子。

 春月(はるつき)影流(かげる)……という名前までカッコいい奴である。俺の親を怨むようなことはしたくは無いがもうちょっとマシな名前にしてほしかった。

 ……その話は後にしよう。

 

「おまたせー」

 

 そう言って側に来るのが夏凪(なつなぎ)青空(そら)という。

 この町のアイドル、と言っていいだろう。何たって美少女なうえ目立つ地位も持っている。

 

 さて最後になったが俺の名前は、風詠(ふうえい)海弟(かいで)という。

 顔立ちは普通とったところか。影流のせいで二割がた自信がなくなってきてるが

 一般人……では無いと思う。たぶん。

 ここで余談だが俺の兄さんといっても双子だが名前を海兄(かいけい)という。

 なぜ海を付けるかは簡単で近くに海があったかららしい。

 

 酷い親だが国会議員という役職だ。母親が行方不明なんだよ……。名前をつけたのも母親らしいし、責任を取る前に逃げられるとは。

 まあ国会議員というそこそこの役職の父親のおかげで青空と会えたってとこもあるんだから許そうと思う。何ていうか父親と母親のバランスが取れてるなぁ。

 

「なんか難しい顔してるね」

 

 美少年、美少女の二人に顔を覗かれる俺。

 何だが自信がそぎ落とされていく。

 

「俺は……海に帰りたい」

 

 心の底……が見える辺りでそう思うよ。

 

「ダメだよ!! えと、死ぬのはダメなことだから……ええと」

「冗談で言ってるなら笑えないぞ?」

 

 みんな……生きる希望が湧いてきたよ!!

 

 ショートコントも終わり、二人を残し俺はカメラマンのほうに近づく。

 

 俺の兄さん&町長さん(青空のお父さん)が手を組んで青空を使ってファッション雑誌なるものを作っている。本当にビックリだが事実。すべて兄さんの収入になっているが……。あの町長は娘を溺愛しているから可愛い娘を多くの人間に見てもらいたいのだろう。

 町長が服を選び、兄さんが撮る。まあ町長さんのところを青空の母さんにしてもいいが、これが大ヒットしてなんかすごいことになってしまった。

 

 大変なことで、俺も毎日のようにファンらしき人から『これ渡してください!!』とか言われるので疲れるのだ(たまに影流の分も)。

 最初は青空も半分遊びのような感じだったのでビックリしている。

 

 だから今教会にいる理由もそれだ。

 まあ、勢いに乗ってみたマグロが海で溺れているっていう構図を思い浮かべてくれ。

 

「海弟帰るぞ。影流君と青空ちゃんも現地解散!」

「ん? わかった」

 

 片付けが終わったらしい兄さんが言う。

 

「じゃあな」

「また明日ね」

「魔王さま頑張ってくれよ」

 

 え~っと魔王様ってのは、明日文化祭なのだ、それの演劇で俺は魔王をやる。影流が勇者で青空がお姫様。

 意外といい人選だと思うが、俺は辞退してナレーションにでもすればよかったと思うが、そのナレーションも喋るところが多いので結局どっちつかずだ。

 くそっ!! 教師の陰謀か!! (残念ながら台本作ったのは俺の兄さんです)

 

 俺と兄さんは同じ学年だがクラスが違うのであまり会わないが演劇部をやっているので文化祭では頻繁とはいかないまでも結構会うだろう。

 兄さんは演劇部と小説部を掛け持っていて脚本を書く側の人間だがたまに劇に出たりする。

 部活に入る理由が結構不純だがそこは気にしない方向で。

 

「明日頑張れよ海弟」

「脚本って兄さん書いてたっけ?」

「当たり前だろ」

「……やはりか。『や~ら~れ~た~』とか台詞にいれるなよ……」

「何だ? じゃあ『これで勝ったと思うなよ……私は四天王でも最弱!!』とかがいいのか?」

 

 魔王から四天王に変わってるぞ!

 

「どっちもいやだ。うん、嫌だ」

 

 これでも年収が千万を越す兄さん。(雑誌の仕事関係で)ちなみに高校一年なので二人とも十五歳だ。バイトOKなのでこれはいいんだ!! らしいが、冷静に考えると父さんの後ろ盾のおかげかもしれない。

 いやぁ、お父様には感謝だな。

 

「今日は早く寝ろよ」

「わかってるって」

 

 朝と昼一回ずつ行われるので、早起きしなければいけないのだ。

 勿論適当な位置の配役は変わるが、重要な役の人はそのまま固定。だから今回は……というか今回が初めてだけど文化祭は店を回ったり出来ないのであまり楽しめない。

 まあその分は兄さんに走り回ってもらうとしよう。この人も彼女募集中の身分だし。

 

 家に帰ると、すぐに晩御飯になり、兄さんの言うとおり風呂に入ったあとすぐに俺は布団へともぐりこんだ。

 疲れのせいか眠気はすぐに襲ってくることとなり、俺はあっけなく睡眠状態へと落ちていった。

 

 

 ☆

 

 

 体を締め付けられるような感覚。しかし痛みは感じない。あくまで拘束されているような感覚があるだけだ。

 

 なんだこれは?

 

 腕を目の前に引っ張ってくる。

 

 糸?

 

 その糸状の物は時折きらきらと光る。

 綺麗な虹色だ。

 

『綺麗だなぁ』

 

 そう言って、触ってみようとするが触れれずにすり抜ける。

 

 ど、どうなってるんだ?

 

 口から出される言葉は、建物に反射している様子は無い、けれども意識として残っていた。

 しっかりと喋っているはずなのだがそう実感できない……。

 

 とたん、強烈な力が俺を押しつぶそうとする。

 

『何だこの力……』

 

 喋るのと同時にうめき声が口から漏れる。

 体中にかかる負担、それで体中の骨がミシッとなったような気がしたがそれに痛みはなかった。

 

『夢……なんだよな?』

 

 一人で呟くが顔はしかめたままだ。しかし、その呟きと同時に、何かでかい物が押し寄せてくる。

 そのでかい物が何かはわからないが、俺はそれに恐怖をいだいた。

 

『うわぁぁあああああ~~~!!』

 

 その叫びは海弟の部屋中に響いた。

手直ししました☆

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