異世界へようこそ!(4)
シリアス展開続きます。
でも、すぐ終わります。笑
神様はまずフランツらしき人の問いに答える事にしたらしい。
「われは有紗の世界の一部を収めている神だ。精霊ではない。この世界とは本来相容れない存在である。今回は緊急事態だったので、こちらの神と話し合い、われが直々に参じた次第だ。」
神様としても緊急事態だったのか。
もしわざとだったら、いくら神様であろうと一発殴ってやろうと心に決めていた。
私の心を読んだ神様が神にあるまじき表情で私をみる。
いや、当たり前でしょ!!この位思って普通よ!
痛いし、怖いし、何よりこの先の事を考えると……
神様は続けた。
「今回お前がここに来てしまったのは本当に偶然だ。
親子二代で時空に歪みに落ちるのも、同じ世界へ通ずることも…」
親子二代で…
「正直、こちらの世界の神々も動揺していた。こちらの世界では『時の客人』と呼ばれているらしく、数百年に1回訪れるらしい。そして本来であればこの様な話を時の客人にする事も、2度も同じ世界が結ばれる事もあってはならない。」
私と神様の会話を聞いていたベルナルドが口を開いた。
「時の客人……親子2代……同じ世界……
っ!!神よ、どうか教えて頂きたい!!
わが娘、ソフィア・ローズベルトもこの娘と同じように時空の歪みとやらに落ち、別世界へ連れ去られたと言うのだろうか!?」
この言葉は私の憶測全てを肯定した。
ああ、やっぱり。この人は母のお父さん。
わたしのおじいさんにあたる人なのだ。
神様は答える。
「そうだ、彼女は時空の歪みに落ち、別の世界で今も生きている。そしてそこにいる娘こそお前の娘、ソフィア・ローズベルトの一人娘。神木有紗だ。」
周囲は沈黙。空気が一気に張り詰めた。
私はなんとなく想像していた状況に「やはりそうなのか」という気持ちしか沸かなった。
ポジティブシンキング主人公が本領発揮し始めるターンがまもなく始まります。