少年に教えられる神の名
「いくぞ!」
「ブルーさん、何処に行くんですか?」
「ブルーさん?
なんて・・・気持ち悪いこと言うんじゃねぇ!」
「そうなると龍神様と呼べば良いですか?」
「龍神も駄目だ!」
「それでは・・・何と呼べば?」
「ブルーと呼べ!」
「ブルー様ですね、分かりました」
「様はいらん!」
「分かりました、ブルー。何処に行くんですか?」
「その敬語もやめろ!」
「良いんですか?さっきシスターは敬語でしたが?」
「俺が良いと言っている早くその敬語を直せ!」
「じゃあ、ブルー? 次は何処に?」
「この教会の地下だ。さっき、シスターが言ってた
心当たりもその地下だと思うんだが・・・・・」
「だが?」
「この地下には気配がないんだ」
「気配・・・? この地下には何が?」
「神器がある」
「神器? 何に使うんだ?」
「神器の使い方は2つある・・・・・。
1つは神と契約するため、そして・・・・
もう1つは既に契約済の者しか使えないが。
凄まじい身体的強化が施される」
「ひとつ聞いていいか?」
「ああ、良いぞ!」
「じゃあ、聞かせて貰う・・・・。
その契約済の奴が神衣と叫んだ時に
鎧みたいな物が出てきたんだが・・・・
それは神器の能力ではないのか?」
「言っただろ神器の能力は2つだ、
神衣は神と契約をした時のオマケみたいな物だ」
「オマケ? オマケを彼は使っていたのか?」
「オマケはオマケでも使えるオマケだからな」
「何で、そんな使える物がオマケなんだ?」
「説明が面倒だから聞かないでくれ」
「分かった」
「おい、・・・・・時雨?
お前は誰と契約するのか聞かないのか?」
「聞いたら教えてくれるのか?」
「教えられる所は教えるつもりだ」
「じゃあ、聞くぞ?僕は誰と契約するんだ?」
「お前は【イエス・キリスト】に選ばれた」
「キリスト? 本当にキリストなのか?」
「ああ、本当にキリストだ」
「キリストはどんな人・・・・何だ?」
「ただの物知りじいさんだ、見た目は・・・な」
「じゃあ、次はその物知りじいさんが
どれだけ強いか知りたいんが・・・・」
「それは・・・・
じいさんと契約してからのお楽しみだ!」
「おっと! そろそろだぞ?」
「そろそろ? 何の事だ?」
「ロザリオが、ある場所だ」
「ロザリオ・・・・か」
「ロザリオがそんなに不思議か?」
「そうじゃない」
「じゃあ、何だ?」
「ロザリオって何に使うのかって思っただけだ」
「ん~・・・そうだなお守りと思えばいい」
「お守り? ロザリオが?
見た目はお守りっぽくないけど?」
「見た目が違うだけでお守りみたいな物だ」
「ふ~ん、そういうもんか」
「ああ、そういうもんだ」
「この部屋だ」
「この部屋にロザリオが?」
「ああ、ここだ・・・・くそ!」
「どうした? ブルー」
「ドアが開かない」
「鍵穴は無いのか?」
「無いな・・・・・
ドアのどこを探しても鍵穴は無い。時雨蹴るんだ」
「蹴るってドアを?」
「ああ、早くしろ」
「分かった、・・・・はあ!これで良いか?」
「ああ、これで良い。早く探そう」
「何処にあるのか分からないのか?」
「詳しい場所までは分からない」
「そうか、なら仕方ない隅々まで探そうか?」
「ああ、そうだな」
「だあぁぁ! 何処にも無いじゃねぇか!」
「まあまあ!落ち着いて・・・ん?
これはロザリオか? 何で本の間にあるんだ?」
「おお! それだぞ、それが神器だ
一体、何処にあったんだ?」
「本に挟まってたけど、何で本の間に?」
「これは禁忌教典じゃないか!」
「禁忌教典? それは何なんだ?」
「禁忌教典は対価を払えば・・・・
何でも手に入れられる悪魔の本だ!」
「悪魔の本? そんな本をなぜキリストが?」
「分からない。だが、聞かなければいけないな
これをどこで手に入れたかを・・・・?」
「んっ、何だ! ブルー。この光は何だ!」
「神の間に呼ばれているんだ」
「神の間? 何だそれは!」
「説明している暇はない」
「なぁ? ブルーこれだけは答えてくれ、
キリストは・・・・・神は信じられるのか?」
「疑う気持ちも分かる。あんな物があったんだから、
でも信じろ、信じなければ力は貰えないだから・・・
自分の心に嘘をついてでも信じるんだ」
「分かった・・・・・・・・・・ここは?」