目覚め
「うっ…、んん…。」
目の前には一面の白。
(あれ…?私…?)
さっき、私は事故に巻き込まれて…。
「生きて…た?」
(じゃあ、ここは病院?)
体を起こし、周りを見渡すと、そこはマンションの一室らしい。
(病院じゃない…?ここは…?それに声が変だな…。)
「ここ、一体どこ―――!?」
ここがどこかを考えていると、いきなり傍から電子音が聞こえた。
「なんだ…、携帯か」
携帯の着信音だった。だが見たことのない携帯だった。
(あれ、私のじゃないな…。でも、この部屋私しかいないし…?とりあえず出るか…)
「もしもし…?」
『楠木夏樹だな?』
「!? あなたは…?」
『私は貴様の命の恩人だ』
(命の…?まさか事故の後、私をここに連れてきた張本人?)
『貴様をその部屋に入れたのは他ならぬ私だ』
「なんで病院じゃないの?」
『病院は生きている者で怪我や病気の奴が入るところだ。貴様のような者が入るところではない』
「…?私は事故に遭って…」
『ああ、貴様は事故に遭い、死んだ』
「何言ってるの?現に私はあなたと話をして…」
『まだ気がついてないのか。貴様、声が変わっているのにも気が付いていないのか?』
「これは事故の後遺症かなにかじゃ?」
『そう思っているのなら、鏡を見るといいベットの横の引き出しに入っている』
「鏡…?そんなもの見た――――ッ!?」
『分かっただろう?君は一度死んだ』
鏡に映っていたのは、私の顔ではなく―――
『そして、私たちによって転生した。男の姿で』
一人の男だった…
どもっ!
夜鈴の片割れこと鈴です!
いやぁ、夏休みに入ると、意見交換がしづらくて…
結構遅くなってしまいました!
これからもよろしく!