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我楽多  作者: 市太郎
20/22

ショットガン・前

 

 

 

 その酒場には、異世界から来たという女がいた。

 嘘か真か、当初その噂話を耳にした多くの者は嘲笑を浮かべた。眉唾だろうと。店の呼び込みとしても粗末なものだと。そう笑って気にとめることはなかった。

 が、月日が経つにつれ、噂は立ち消えるどころか輪をかけて広がっていく。

 その女の住む世界はこことはまるで異なり、魔法というものが存在しないという。大地や深く掘った地中を走るという鋼の箱や、空を舞う竜の代わりに竜よりも高く鋼の塊が人を乗せて飛び交い、さらには遥かかなたで瞬く星に赴いた者もいるなど、とても信じられない話をするのだ。これをホラと言わずに何をホラというのだろうか。

 誰しもが荒唐無稽な話と笑っていたが、作り話だとしてもなかなかに面白い。微塵たりとて信じるわけではないが、酒の肴として聞くホラ話も、風変わりな吟遊詩人と思えば十二分に楽しめる。そんな噂が人の口から口へと伝わり、いつしか酒場は女が語る異世界話を聞く客で毎夜賑わうようになっていた。

 とある日のこと、件の酒場――『花見月亭』へ四人の男たちが訪れた。飯場や酒場の多くは黄昏時に店を開け、宵の口から賑わい始めて夜更けのころに活気を見せる。宵の口にはいささか早い時間にもかかわらず、男たちが入った酒場は既に活気溢れる状態であった。日ごろからも客が多いためか、細長いテーブルが数脚、それだけでは足りないとばかりに壁にもテーブルが設けられており、客が座る椅子は一脚も用意されいない。

 店の一番奥にゆいつ置かれた椅子へ一人の女が座っている。板を積み重ねているのか客を見下ろし、時折手振りを交えてとうとうと異世界の話を物語っていた。

 椅子に座る女は数段高い場所にありながらも、この場にいる誰よりも背が低い。一般的な成人女性に比べても低いと伺える。おそらくは子どもと思える背丈だ。また、顔も異世界から来たとホラを吹くだけあって、このあたりで見る容貌に比べればやけにのっぺりとし、肌の色とて日に焼けたというよりかはバターを溶かしたような色合いで確かに珍しい。

 だが、それだけだ。黒い髪も目も珍しいわけではなく、獣といった奇異な相を持ち合わせてるわけでもない。彫が浅い顔立ちと肌の色が風変わりな点を除けばなんら代わり映えのないただの子どもである。

 しかし、この一見少女とも見える女は慣れた様子で淀みなく語る。時には客をわかせ、時には飛んでくる野次さえ思わず吹き出してしまうような洒落た答えで返している。

 中には冷やかしを兼ねた質問が飛ぶと、それまでのふざけた様子とは打って変わり、女は真摯に答えていた。要所を押さえての受け答えは、妙に信憑性があるように聞こえてくるから不思議である。そんな調子だからか、最近では本当にこの女が異世界から来たのではと信じはじめる者までいる有様だ。

 

 さて、『花見月亭』では見慣れぬ四人組みの男たちであるが、実は他の酒場から雇われたならず者である。店が開く黄昏時を今かと『花見月亭』へ訪れる客の賑わいを嫉み、看板娘と化している件の女の語りを邪魔立てし、ゆくゆくは追い出してしまおうという算段だ。男たちはその第一陣といったところである。

 女の語りが一つ終わると、笑顔を浮かべる客から惜しみない拍手が贈られる。なかには小額ながらも祝儀を贈る者までいた。女は道化た仕草で客に礼をし、背後の厨房から受け取った水を飲んで喉を潤している。常ならば、ここから暫くは女の語りは休憩となるはずであった。

 雇われのならず者の一人が張りのある声をあげ、語りを満喫していた客へ水を差す。

「しかし、なんだぁ? 異世界から来たって言ってもなぁ? ちょっと肌の色や顔のつくりが珍しいってだけで、俺らとどこが違うってんだ? なぁ? その、異世界ってぇ話もホラも大ホラだろぅ? アンタが異世界人だってぇんなら、証拠見せてくんねぇかなぁ?」

「あぁ、俺も見てみてぇもんだなぁ。それともアレか? 面じゃなくて体が変っているとかか? 脱いだら俺らの目ン玉が転がり落ちるモンでもついてたりすんのか?」

「股座に俺らと同じモンがぶら下がってたら驚きだなあ!」

「そうだそうだ! 異世界人だってぇなら、服でも脱いで見せろや!」

 四人は静まり返った店でそれぞれが声を張り上げたあと野卑た笑い声を響かせる。いかにも腕っ節を自慢するような体躯をした四人組に、客は眉を顰めながらも貰い火を避けて押し黙っている。

 厨房から店の者が出てこようとしたのか、にわかに緊張の漲った雰囲気にも構わず女が水を飲みながら奥へと向けて手を振った。そして、水を干したコップをカウンターへ置くと、のんびりとした動作で四人組を振り返りにこやかな笑みを浮かべながら口を開いた。

「じゃあ、脱いで見せましょうか? といっても、脱いだところで驚くようなものはついていませんが」

 臆面もなく返された言葉に、男たちをはじめ客までもが驚きに目を見張る。見た目は幼かろうがただの女だ。体を売る商売女ですら無闇に肌をさらすことを厭うというのに、異世界人を騙る女は頓着した様子も見せない。寧ろその笑みに余裕さえ伺えるほどだ。

 たかだか女、しかも子どもとも思える女であれば、少々脅せば泣いて逃げ出すだろうと高を括っていた男たちである。逆に優位とも見える笑顔で返されたとなれば、見下した相手へ更に強く出たくなるのがならず者の性というものである。

「ぉ……おうっ! ぜひとも脱いでもらおうじゃねぇか!」

 ならず者の一人が威勢良く声を張り上げると女は臆すことなく更に笑みを深めた。

「いいですよ。でも、タダじゃぁ脱ぎませんよ? そこまで安くはありませんから。一つ賭けをしませんか?」

 女はそう告げると厨房を振り返り、軽く手を振り店の者へ合図を送る。

「賭け、だと?」

「えぇ、ここに異世界のボードゲームがあります。ルールは至って簡単、子どもでもできるお遊びですよ。ワンゲームにつき一枚、いかがです?」

 そう言いながら女は厨房のカウンターに置かれた板と小箱を持って男たちのテーブルへと歩み寄る。その後ろから、店の者が二人掛かりで酒樽を抱えてやってきた。

「なんでしたら皆様も参加されても構いませんよー?」

 笑みを絶やさない女の様子に客も肩の力が自然と抜け、どうぞどうぞとにこやかに告げられたこともあってか、一人また一人と様子を伺いながら近寄ってくる。

「ゲームに勝てば脱ぐってんだな?」

「えぇ、ここにいる皆さんが証人です。負けたら一枚、脱ぎましょう……ただし」

 女は男たちが陣取るテーブルに板を置く。丁度半分に折られていた板を広げると、四辺が同じ長さ、正方形となっている。表面には縦横9マス、計81マスが描かれた板だ。その上にガシャガシャと揺らした小箱の蓋を開け、勢いよく板の上に伏せたのである。

「ここにいらっしゃる皆様は男性の裸を見ても面白くはないでしょう? 私も見たいとは思いませんので、アナタたちが負けたらこちらの飲み代をお支払いいただくということでいかがかしら?」

 こちらと女が視線を向けた先には、客を退かせた隣のテーブルに大きな酒樽が置かれたところである。樽の前には大の男なら軽く握りこめるほどの小さなグラス、ショットグラスが置かれる。

 男たち一人一人の目を見て告げる女からは微塵も怖気づいた様子が見えない。何がこの女にこれほどの余裕を持たせているのか。仮に虚勢をはるにしても、あまりに堂にいっている。下手を打ったのではと内心焦りが生じるが、直ぐにこの女は八丁なだけだと思いなおす。口先だけではなく手先も達者なのかもしれない。元より雇われて絡みにきたのだ。雇い主に報告する成果を得ていないどころか、ここまでお膳立てをされては逃げるわけにもいかない。素早く男たちは目配せを交わした。

「分かった。賭けに乗ろうじゃねぇか」

 一人の男が答えると女の口角がつり上がった。ゆっくりと、慎重に伏せていた蓋を持ち上げると、いくつかの駒がカラリカラリと音を立てて崩れていく。転がった駒をよくよく見ると、先の尖った五角形の面に駒ごとに異なる文字が彫り込まれていた。

「言葉の通り、これを山とみなして一駒ずつ取っていくというゲームです。ルールは簡単。人差し指だけで板の外へ駒を落とす。何度触れなおしても構いませんが、摘んだり他の指を使ってはいけません。駒を一つ取ったら交代。少しでも音を鳴らしたり山を崩したら交代です。まぁ、崩れたじてんで音は鳴りますけどね。駒を全て板の外へ出し終えるまでが一戦です。また、音を鳴らしたらペナルティとしてその場で一杯、()のまま『竜殺し』を飲んでいただきます」

 男たちが思わず息を飲む。そして、興味津々と集まった客も思わずとばかりにどよめきが広がった。

 それも道理、『竜殺し』とはその名のごとく、この地で存在する最も強い竜でさえもが『竜殺し』を一樽干せば酔って崩れ堕ちるのだ。けっして口伝ではない。少ないながらも『竜殺し』を使って竜を屠った実例がある。何物よりも巨体である竜を潰す酒なのだから、遥かに小さい人間が飲めばいとも容易く酔いつぶれるなど安易に想像がつく。通常であれば水や果実水で割って飲むものだが、割ってなお下戸が一口すすれば倒れ、笊だ枠だと揶揄されるうわばみもがかなり薄めたとしても酔える酒、それが『竜殺し』である。未だかつて『竜殺し』を飲んで倒れずに居たという者は聞かない。そして、べらぼうに高い。目玉が飛び出そうなほどに高い。そんな酒を()で飲むと女は笑っていうのだ。

「私、異世界人なのでこちらのお酒では酔わないんです。なんでもこのお酒を飲んで未だかつて潰れなかった人はいないとか。ならば、ここに居る皆さんは初めて潰れない人間を見れるチャンスですね」

 女はにこやかに集まった客を見渡して告げたあと、開いた口の塞がらない男たちに視線を戻して今一度問いかけてきた。

「どうします? やっぱり止めておきますか? 血を流して見せても皆さんと同じ赤い色をしていますし、脱いだところで何一つ変った物はありませんけど、『竜殺し』を飲んでも倒れずにいたら少しは異世界人の信憑性は増しません? まぁ、仮に異世界人がホラだとしても、アナタ方四人を相手にしたところで私は潰れませんけど」

 ゆるやかに、しかし確実に退路を塞がれている気がしてならない。男の一人は明らかに手順を間違えたと苦々しく思った。四人の男はそれなりに酒豪との自負はある。が、小さいグラスとはいえ、()の『竜殺し』を数杯飲み干すほどの自信はない。

 しかも、子どものような女からここまで言われて引き下がれば明日からはとんだ笑い者である。女が本当に異世界人とやらで言葉のとおりに酔わないのであれば、自分たちは酔い潰れた結果やはり明日から笑い者である。かといってここで暴れてみたところでまさに今更。周りの客に押さえ込まれた挙句、警備兵に突き出されて結局は笑い者である。残るゆいつの救いは、女が大ホラ吹きであればということだけだ。もっと容易い仕事だと思っていた。こんなことならば、女が一人のときに脅しをかければよかったと思うが後の祭りというものである。

 そして、このような不安に胸中悩まされている時点で、女が異世界人ではないかと半ば信じかけているのだが本人は気づいていない。

 女よりも優位に立つ策はないかと男の一人が無い知恵を絞っている横で、別の一人の男が大見得を切り男の苦悩を無駄にする。

「やってやろうじゃねぇかっ!」

「では、皆さんお静かに願いますね? 音が聞こえたら遠慮なく仰ってください。万が一テーブルにぶつかって音を立てたら、その方がその場で一杯飲んでいただきますよ? 皆さんは自腹ですので気をつけてください。 当然、アナタ方も私もぶつけたら一杯ですから」

 しっかりと釘を刺しつつ周りの客それぞれが頷くのを見回した女は男たちに視線を戻すと続けざまに告げた。

「ハンデとして先に私がやりますね? そちらは一人ずつ順番で回したほうがよろしいかも。潰れるまでに余裕ありますしね」

 女が告げる言葉のはしこしに、どこか癇に障るものが含まれる。

「簡単ですが、やり方を見て覚えてください。こちらに転がっている駒は簡単に取れますので今回はお譲りいたします。……よろしいですか?」

「あぁ。さっさと始めやがれ」

 大見得を切った男は、苛立ちを隠すことなく女に先を促した。

 駒が乱雑に盛られた山の裾に、女は細い指を伸ばす。下の駒に寄りかかっている駒を選ぶと、器用にも斜めにしたまま素早く板の外へと放り投げるように滑らせた。

「こんな風に滑る音は問題ありませんが……」

 と、女は今しがた板の外へと弾いた駒を板に戻し、パチリと音を立てて置いてみせる。

「……この音はペナルティとなりますので気をつけてくださいね。では、お次の方どうぞ?」

 女の言葉は逐一苛立ちを誘うものの、確かに一人が一戦を担うよりも四人が交代したほうが生存率は高い。卑怯と嘲られようが異世界人と嘯いている女が言うのだ。なんの遠慮がいるだろうか。

 一番手となる大見得をきった赤毛の男が山から少し離れた駒を手早く板の外へと滑らせる。次いで女の番だ。女は再び山の裾へと手を伸ばし、今度はゆっくりと傾いていた駒を立てる。そして、五角形の天辺を押さえて板の外へと滑らせた。続いた二番手となる金髪の男も山から転がり落ちていた駒を板の外へと弾く。女はやはり山の裾で傾いている駒を滑らせる。続く三番手は茶髪の男、女、四番手となる銀髪の男、女と、客も全てが息を殺し、僅かな音も聞き漏らすまいと耳を傾けながら駒を見つめている。

「あ……」

 周りに散らばっていた取りつくされ、女はかわらず山の裾から引き出したが、駒を押さえていた指が緩んだ。カタリと駒が触れ合う小さな音を周りにいる客すべての耳が拾う。と、同時に男たちは知らずと詰めていた息を深く吸い込み、それぞれが頬を緩ませる。しょせんは女の張ったり。一杯はやり過ごせたとしても二杯まではもたないだろう。そう思い至った男たちは気持ちに余裕を取り戻した。

「あ~ぁ~、鳴っちゃった。一杯ちょうだい?」

 残念そうにぼやいた女は酒樽の傍で佇む店の者へと告げる。慣れた仕草で注ぎ口にショットグラスを沿えてコルクを抜く。零れそうなほどなみなみと注がれたグラスを受け取った女は、躊躇のかけらもなくグラスを空にした。グラスを受け取り空となるまで瞬き二度という素早さである。周りにいた客も、男たちも、囃し立てることさえできないまま、いちように生唾を飲み込むだけであった。

「さ、お次の方どうぞ?」

 にこにこと笑顔で先を促す女の頬が、飲む前と比べてほんのりと色づいている。次の番となる赤毛の男はそんな女を見て、無駄な心配であったとほくそ笑みながら山の崩しに取り掛かった。ついで女、金髪の男、女、茶髪の男と山崩しは次第に難度を増していく。女の番を終えて次なる銀髪の男が指を伸ばす。どれを取ろうかと生じた迷いに指が意図せぬ駒へと触れて崩れた。なみなみと注がれたショットグラスを差し出された銀髪の男は、先に躊躇も見せず干した女の手前、周りの視線が腹を括る猶予をも与えてくれない。一気に飲み干した男に周りの客が静かな拍手を贈った。

 ついで女、赤毛の男、女と続いた番で駒を鳴らし落とす。女が一気に干す。金髪の男、女、茶髪の男、女、そして銀髪の男が山を崩した。駒へと伸ばした指先がかなり揺れていた。誰しもが崩すと予想できる揺れ具合である。見越してなのか、すかさず差し出されるショットグラスを無言で受け取った銀髪の男は勢いよく天を仰いだ。そのまま背後へ倒れそうなほど傾いだ上体がなんとか踏みとどまると、客から「おぉー!!」と静かな歓声と拍手が響いた。

 引き続き女が駒を弾く。続く赤毛の男、女、金髪の男が駒をずらした拍子に崩してグラスを呷る。女は事も無げに駒を板の外へと落とし、茶髪の男は駒を滑らせる途中で倒しグラスを呷る、女が駒を弾き続く赤毛の男が駒へ指を伸ばしかけたところ、二杯呷って前後に揺れていた男の膝がガクリと落ちた。肘を強かにテーブルへと打ち付けて山を崩す。そして無情にもすかさず出されるショットグラス。

「ち、ちらぅっ! 今のはっ、ちらうんらっ!」

 正体不明で呂律の回らない様子が可愛く思えるのは女だけだ。中年の髭を生やしたむさいオヤジの怪しい呂律を聞いたところで心躍ることは何一つない。銀髪の男が頭を振りつつ後退るも、店の者は笑顔でグラスを突き出してくる。客もニヤニヤとしながら前後左右と激しく揺れる男の様子を眺めていた。進退窮まり半ば涙目となりながらもグラスを受け取った男は、散々躊躇ったあと一気に飲み干し、そしてグラスを呷ったまま背後に倒れた。男が床に頭を打ちつける寸前で待機していた店の者が受け止め、手馴れた様子で両脇を抱えて店の隅へと引きずっていく。テンポの良い合いの手のごとく差し出されるショットグラスといい、倒れる男を受け止めるタイミングといい、とてもにわかとは思えない見事な連携プレーであった。

 

 

 

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