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23話 アランへの謝罪&王城への招集命令

 僕たちがギルドに帰還すると、エレーナとアーロン、そして先に戻っていたらしいジョージ達が出迎えてくれた。


「マスター。無事のご帰還をお祝いいたします」

「お疲れ。旦那」


「ありがとうエレーナ、ジョージ。いやぁ僕もめっちゃ疲れたよ」


 僕はエレーナに感謝を告げながらロビーのソファに腰を落とす。両隣にマリアとサラも座る。


「しかし何だマスターや姐さんたちも凄いものに巻き込まれたなぁ」

「まぁレンが五割増しで報酬は貰ったからな」


 マリアはそう答える。アーロンは腰が治ったらしく彼らの前に茶を給仕する。


「しかしまぁアーロンが俺らに茶を出すなんて珍しいな。明日は娘さんが交際相手でも連れてくるのか?」


「おいそれはどういう意味だルドルフ……と、エレーナと娘に『あなたは今任務は働いてないんだから。マスターにお茶くらい出せ』と言われたから渋々だよ。それはそうと俺様の娘の交際相手が来るとか縁起でもないことを言うんじゃねぇ。まさかてめぇが相手か?」


「いやいや。俺はアンタの娘さんは恋愛対象に勘定してないよ」


「何だとてめぇ!俺様の娘に魅力が無いって言うのか!」


 アーロンはルドルフの胸蔵を掴んでブンブン揺する。


「あ~もううるせぇなこのオッサン!どう答えるのが正解なんだよ!」


 ルドルフは半ば呆れて苦笑する。


「まぁ二人とも落ち着いて落ち着いて」


 僕は二人を笑顔でたしなめる。そう言えばアーロンの娘って見たことないなぁ……どんな娘さんなんだろうな。



 そんなことを思っているとギルドの扉が重々しく開き、現れたのは『ユニコーン』のマスターアランだった。脇には数人の仲間を引き連れている。彼が開口一番に発した言葉は


「ワシの身内のたわけが申し訳なかった」だった。


 そのまま頭を床に付けようとしたので慌てて止める。


「ま、待ってくださいアランさん!既にギルドを抜けた男に関して謝るのは筋違いでしょう」


「しかし奴はギルドを抜けたとはいえ原因の一端はワシにあるのであってな」


 いやタイガは分別の付くいい大人な訳だし、悪いのは10:0でタイガだと思うけど……てかここまで思ってもらっていながら何であんなことに身を落とすかねぇ。



 僕はアラン達をソファに案内する。


「いやアランさんが謝ることは無いですよ。実際自力で対処できたわけだし」


「しかしそちらにもいろいろ迷惑をかけたでしょう。これはお詫びの気持ちです」


 アランの隣の赤髪の女性が口を開きながら僕らに箱を渡す。


「いやいやこれは受け取れませんから」


「いやここは引き下がれん。ワシの詫びの気持ちだ」


 僕は遠慮するがアランは両手に持たせてくるので押し切られる。


「まぁこれで話は終わりと言うことで。僕もこれからやることが山積みで……付いて来た魔獣たちの世話とか……同時並行だったジョージ達の報告聞いたりだとか」


 僕が話を終わらせようとしたところで今まで感じていた覇気が近づいて来た。


「そうも簡単に終わらないみたいだよ」




 急に現れたのは金髪で豪勢な格好をしたカナタだった。


「カナタ!久しぶりだね」


「あぁ久しぶりさ。やはり僕の覇気が凄すぎて気づいちゃったかな?」


「ハハハ……」


 僕は苦笑するがカナタは真面目な顔に戻って続けた。


「まぁ冗談はここまでに抑えておくとしてだ。今回の護送任務中に密猟者との戦闘になっただろう?」


「まぁうん」


 僕は頷いた。


「その密猟者にもう辞めたとはいえギルド『ユニコーン』の幹部のタイガが一枚かんでいただろう?帝国政府はこのことを重く見ていてね。より調査したいとのことだよ」


「カナタは皇帝の血筋で宮廷貴族も兼ねておるからな。そのことを皇帝の代理でレンに伝えに来たのかね?」


「まぁそうなるよ。だからしばらくして落ち着いたら王城に馳せ参じるようにとのお達しだよ」


 カナタは僕にそう告げたのだった。

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