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20話 敵の大将見参!

 マリアが剣を持って戦っていると奥から大剣を持ち、眼帯をした銀髪の若い男が現れた。

「オウオウオウ!テメェらか。オイラの仲間潰しやがったんは!」

そうして地面に僕の身長くらいある大剣を突き刺す。

「何だ貴様は」

そう尋ねるマリアに男は笑って答える。

「何だ貴様はと…この状況を見て察せないかねぇ。オイラが密猟者の一味だってことくらいよ」

「「むっ」」

マリアは剣の先を向け、サラも瞬間移動の構えを取る。

「マスターとフィン殿は俺の後ろに」

そう言ってルドルフが僕の前に進み出る。


「おうおう大将が後ろで守ってもらってんのかぁ?随分甘ちゃんだこと」

男は大剣を振るって僕の方向に駆けてくる。

「させるか!」

カキンとマリアの長剣が受け止める。

「おいおい態度に気を付けろよエルフ。この大剣は業物でなァ。大抵のナマクラならそれごと身体を切り落とせる代物だよ!」

「なぜそんな業物を貴様のような外道が持っている…」

「何でかなァ」

男は何も言わず腕を後ろに振るう。そこにサラが現れ直撃しかけたところで何とかサラはかがんで躱す。

「チッ、弱気に躱しやがって。これだから最近の冒険者のガキは…」


ここまでの動きを見てこの男は今までの密猟者と同じ物差しで測れるものではないことが分かった。恐らく相当な使い手だろう。と言うかこの動きどこかで見たような…ハッ!まさか…



「マリア!この男は元冒険者だよ!しかも上澄みの!帝都ギルドの体術を使ってる!」

「何?!この男が元冒険者だと…」

「フハハ!慧眼だ。そうだよオイラは元『ユニコーン』のA級冒険者!タイガ様だ!」

「ユニコーン…アランがマスターを務めているところか…」

ルドルフは僕にそう確認する。

「元A級冒険者がなぜこんな俗なことに身を染めたんだ…」

「フハハ!エルフよ。それはな…退屈だよ。オイラにはA級相当の能力があるにも関わらず、満足いく仕事をさせてもらえなかった。宝物は丁重に扱えだの、魔物は攻撃してこない限り無視しろだの。あの白髪の頑固爺が言いやがって…」

タイガは続ける。

「だから抜けてやったのよ。魔物を攻撃するより…人間を攻撃した方が楽しいからなァ!」

タイガはそう言ってマリアとサラを吹き飛ばす。

「火魔術…」

ルドルフは魔術の構えを取るが僕は慌てて止めた。

「森が生い茂っている中で大規模な炎魔術なんて撃ったら山火事になっちゃうよ!」

「うぬぬ…それは盲点だった…しかしあの元A級冒険者を相手にするとなるとB級の俺とマリア姐さんじゃあ…サラとシルフィは確かC級だしなぁ…」

ルドルフは苦心する。

「一応多対一なら階級が上の冒険者相手にも勝ち目はあるんじゃない?」

「まぁそれはそうなんだが…俺は十全の力を出せないし、まだ仲間が隠れている可能性を鑑みるにマリア姉さん個人軍になってるんで後一人は欲しい所ですな」

「援軍ってルドルフだけなの?」

「いや?もう一人呼んでるから問題ないっす」

いや仲間呼んでんのかい!本当こういうところはちゃんと考えてるんだから…

そんなことを考えていると魔方陣が光りだしてもう一人現れてきた。

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