表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

90/94

フォースステージ四日目

 ゲーム四日目。


『昨晩の犠牲者はタコヤキさんでーす』


 初めての犠牲者はみんなは驚く。

 でも、ポニテは昨晩も誰も選んでいない。

 これはきっと、猟師のしわざだろう。

 そして意外な事に、


「悪い……オレだ」


 黒シャツが自白した。


「そんな黒シャツ、てめぇが」

「違う赤シャツ。俺は人狼じゃない、俺は猟師なんだ! 昨日、緑シャツが人狼じゃなかったから、メガネと迷ったけど、緑シャツを人狼だって決めつけていたタコヤキが怪しいと思って、射殺対象にタコヤキを選んだんだ! でも、でもだ! 今言った通り俺は猟師だ! 人狼じゃない! もしも猟師のフリをした人狼なら、こんなフリになる自白しないだろ!」

「ぐっ、確かに」


 赤シャツは悔しそうに顔を歪めた。


「じゃあ誰なんだよ人狼は!? おいぽわぽわ! まさかお前、占い師になりすました人狼じゃないだろうな!」


 ぽわぽわが両眉の端を垂らす。


「ふゆう……それは酷いよぉ……」


 メラメラが、ぽわぽわの頭をなでる。


「酷い事言うんじゃないわよ! 言っとくけど、ぽわぽわはアタシのソウルメイトよ!」


 オープンフィンガーのグローブをつけたメラメラが、ぐっと握り拳を作って反論する。

 今回の議論は、赤シャツとメラ前らが言い争う形になった。

 そして投票結果は……


『では皆さん、大画面をどうぞ♪』


 赤シャツ 二票


 赤シャツが円卓の上に跳び乗り、叫ぶ。


「待て! 俺を殺したらダメだ! 俺は、俺は呪われた者だから」


 赤シャツの背後の出口から、二本の金属アームが伸びて来る。


 それは赤シャツと……青シャツを廊下へ引きずり込んだ。


 一瞬の出来事で、誰も反応出来なかった。


 廊下の奥から響くマシンガンの音。


 状況が理解できない俺らに、ニャルが説明を始めた。


『残念ながら赤シャツさんは人狼ではありませんでした。そして彼は呪われた者だったのです♪ 彼の呪いで、青シャツさんは道連れになってしまいました♪ では、明日の議論をお楽しみに♪』


 メラメラが拳を握る。


「ちっ、なんつう迷惑な職業よ! ていうかニャル! もう五人しかいないけど、今夜の襲撃でプレイヤーが死んだら、明日は議論無しでゲーム終了?」


『はい。ゲームは四人以下になったら終了ですので。人狼の夜襲が成功したらゲーム終了ですよ』


 メラメラが、名前通り両目を闘志で燃やした。


「よし、じゃあ明日が最終日。もしも人狼が夜襲に失敗して議論になったら、アタシが人狼を見つけてやるわ!」


 逆に俺は、究極の選択を迫られていた。

 そう……今夜ポニテが誰かを襲撃すれば、確実にポニテは助かるのだから……


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 職業名 猟師


能力

 ゲーム中に一度だけ、夜、指定したプレイヤーを殺せる。この効果は人狼よりも先に行われる。


 運用

 単純かつ強力な効果。

処刑とは別枠でプレイヤーを殺せるので、自分がこの人は怪しい、と自信を持って疑っている人をこっそり選ぼう。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ