真犯人
「そうだ。まず最初の推理。色仕掛けが効かない男子のサングラスが殺された。でもよ、サングラスがむっつりスケベって事もあるんじゃないか? みんなのいないところなら案外乗って来るかもしれない。最初はだめでもそのうち籠絡できるかもしれない。なのに、確実に籠絡できない女子を差し置いて、籠絡しにくいってだけで男子を最初に殺すか?」
「っ、そ、それは……」
「あと女子ばかりが死んでいるのだって、単純にミュールの手駒の男子が、ミュールの体で楽しみたくって、ミュールが死なないよう、ミュールに都合の悪い奴ばかり殺していただけかもしれない」
「人狼はうちの男子達の中にいるの?」
「そうだ。いや、むしろ人狼は男子じゃないとおかしいんだ。観察眼で、相手の嘘を見抜けるサングラスは俺に言ったんだ。初日に全員に人狼がどうか聞いて、嘘を言っているか確認しようとしたけど、男子達はミュール、お前の胸ばかり見ていたからよく解らなかったって。もしも女子で嘘を言っている奴がいたなら、俺にその事を言っていたはずだ。でも、嘘を見破れるあいつは、俺以外の男子を鑑定できなくて悩んでいた。つまり女子に嘘つきはいない。女子は全員シロ。村人だ。」
「ま、待ってメガネ君。男子はミュールの手駒の男子は三人いるのよ。それにこう言ってはなんだけど、全員言動が似たり寄ったりで違いなんて」
「いいや、一人だけいるぜ。違う奴がな」
「嘘!? そんな人が」
「犯人の気持ちになって考える。だろ? ツインテ」
ツインテはちょっと驚いた顔になって目を見張った。
「犯人の気持ち。犯人がミュールじゃないなら、犯人はどうしてサングラスを殺したか? 人狼探しに積極的だったから? 違う、あいつのハッタリや解説で、サングラスを狙うのは得策じゃないのは承知済み。つまり人狼は、是が非でもサングラスを殺す必要があった。それはどうしてか。理由は単純、人狼は知っていたんだよ、サングラスの読心術技能をな!」
「でもメガネ君。男子で潔白だったのは貴方一人。なら他の男子に自分の能力は喋らないんじゃ」
「喋らなくても解るだろ? 元同じグループだったなら」
「まさからメガネ君。人狼は!?」
「そうだ、犯人はセカンドステージで、サングラスと同じグループだったんだ。だから、サングラスが読心術を使える事を知っていた。だから一日でも早くサングラスを殺す必要があって、職業の力で殺されないって言われても、試すだけ試してみたんだ」
ミュールが口元を緩める。
「へぇ、アナタ凄いじゃない。名推理だわ、本当に、推理ドラマを見ているみたいよ。それで、その元、サングラスの仲間は誰なのかしら?」
「それはなミュール、お前に聞く。お前の手駒の男子の中で、占い師を自称する奴がいるだろ?」
「ええ、いるわ」
「そいつは…………」
俺の目が、無慈悲にそいつを射ぬく。
「コンタクトなんじゃないか?」
「なぁッッッ!?」
コンタクトが表情を引きつらせる。
「正解よ、でもどうして?」
「俺の知る限り、占い師は人狼が偽るには便利な職業だからさ。占い師の能力は、村人が二人解るってやつだ。でも人狼なら、自分以外は全員村人だって知っているから、てきとうなプレイヤーの名前を二人言えば、それでいい」
今度はコンタクトが円卓を殴り付けた。
「ま、待てよ! 確かに俺は占い師だけどよ、それだけでなんでサングラスと同じグループになるんだ!?」
「お前だけなんだよ、セカンドステージのクリア方法を言っていないのは」
「え……………………」
コンタクトは、間抜けな顔で呆けた。




