見つからない
「見つからなかったわね」
深夜。
また俺の部屋に集合。
床に腰を下ろしている。
ただ今は各人に一人ずつシャンタがついているので、合計八人の大所帯だ。
でもメガネシャンタを除いて、全員各人の膝の上に座っているので部屋は狭くない。
メガネシャンタだけがちょっと離れたところで、まるで兵隊のように直立不動の姿勢でこちらをジッと見ている。
ツインテの膝の上だけが、ぽっかりと空いていた。
「仕方ないわ。でもシャギーが仲間になってくれたから、これで四対四。負けることは無いわ」
と、言いながらツインテの瞳はシャギーの膝の上の、犬耳シャンタに向けられている。
エーコを貸してあげたほうがいいのかな?
俺は、膝の上に座りながら俺にぴっとりと抱きついて離れないエーコを意識してしまう。
「みんな、こうなったら明日の議論の最中に、直接茶髪を懐柔するわよ」
「解った、俺は今夜、誰を守る?」
「シャギーをお願い。茶髪を守っても、もしもシャギーが今晩殺された場合。明日は三人と味方になってくるかわからない茶髪でミュールと戦う事になるわ。仲間になってくれたシャギーを確実に守って」
「了解」
「よし、あたしの守りは任せたわよエロメガネ」
ぐっと、俺に親指を立てるシャギー。
お願いだからもう許して……
俺は一人、さめざめと泣いた。




