スタッフ使い
俺ら四人は、ぞろぞろと連れだって茶髪の部屋に行った。
ちなみに俺はミュール達にバレないよう、ホールの方を見張って警戒中だ。
でも、背後のツインテ達の作業は一向に進んでいない様子だ。
何をしているんだろう。
「駄目ね」
「茶髪さん出てきません」
「あいつどこほっつき歩いてんのよ」
後ろから足音が近づいてくる。
「駄目よメガネ君。茶髪がいない」
「手分けして探しましょうか?」
「それしかないんじゃない?」
三人に言われて、俺も頷く。
「了解、じゃあ各自ホテルの中を探して、そうだな、エーコ」
『はーい♪ エーコ参上でございます♪』
ロリっ娘エーコが、どこからともなく現れた。
「エーコ、仲間内で連絡取り合いたいんだけど、ツインテ達にもシャンタをつけてくれないか?」
『了解致しました。では』
言うと、ポニテははシャンナが、
そしてツインテとシャギーのすぐ横にも、別のシャンタが突然現れる。
エーコはウサ耳カチューシャ。
シャンナは猫耳カチューシャ。
シャギーのシャンタは犬耳カチューシャ。
そしてツインテのシャンタは……黒くて丸い耳をつけていた。
「え、貴方それは何の耳なの?」
『はい、ワタクシは熊耳でございます』
メガネをかけて、冷めた表情をしたシャンタが、くいっとメガネの位置を直す。
「なんで私だけ猛獣なのよ?」
『いえ、特にそのような事は、あれ? 熊耳は可愛くないですか? 森の熊さんといえば可愛らしいイメージを持っていると思いますが?』
見た目はロリだが、そのシャンタは冷たい視線で、上から目線の口調でツインテを見上げている。
対してシャギーのシャンタは元気が良くって、子犬のようにシャギーにじゃれついている。
シャンナは相変わらず、子猫のようにしてポニテに甘えている。
メガネシャンタは大人口調で、
『ではツインテ様、任務へ向かいましょう』
キリッとした表情で言われて、ツインテは、
「…………ええ」
その声は凄く低かった。




