サードステージ
俺らが出口をくぐると、知らない間にホールのソファに座っていた。
辺りを見渡すと、また知らない面々がソファに座っていた。
『ぽんぱんぽんぴーん♪ それではみなさーん、サードステージへようこそー♪ では初日の議論を始めますので、会場へどうぞ~♪』
みんはまたそれぞれの反応。
知らない顔の面々は、
無言のままに事態を受け入れる人。
悲鳴を上げてパニックになる人。
ひたすら落ち込む人。
など様々だ。
ポケットには、また違う部屋のカギが入っていた。
「よし、行こうぜ」
「ええ」
「はい」
俺は気にせず、仲間のツインテとポニテに声をかけて、黒いドアへと向かった。
◆
『むはははは♪ よくぞきたな勇者達よ! これよりはサードステージなのじゃ! みごとクリアして魔王のもとまで来るがよい……とかいうボケは置いといて、と』
謎のボケをしてから、ニャルは裁判長席に座った。
俺が周囲を確認すると、円卓の席は全部で一三。
また少し人数が増えたな。
ネームを確認すると男子は、
俺メガネ。
サングラス。
コンタクト。
糸目。
狐目。
女子は、
ツインテ。
ポニテ。
シャギー。
茶髪。
ミュール。
ツケマ。
ツケヅメ。
アイプチ。
の、合計一三人だ。
目立つ奴としては、サングラス。
背が高い、確実に一九〇センチはあるだろう。
何食ったらこうなるんだよ。
サングラスは体格もよくて、すぐに運動部を連想させた。
あとミュール。
こいつはなんて言うか、一言で言うとエロい。
服装はどっかの高校の制服なんだろうけど、ワイシャツの上にカーディガンを着ているものの、ワイシャツは胸のボタンを四つも外して、メロンみたいな爆乳がブラごと顔をのぞかせている。
スカートも短くて、少し動いただけで下着が見えてしまいそうだ。
薄い、綺麗な化粧もばっちりキメていて、パーマをかけた長い髪をしている。
胸の大きさなら、ポニテも負けていないけど、男子達の目は、ミュールの深い谷間にくぎづけだった。
爆乳と言えばエーコもだけど、
「!?」
会場を見渡すと、何故か爆乳バニーガール姿のシャンタ達がいなくて、幼女の、ロリっ娘シャンタ達でいっぱいだった。
しかも格好は、メイドさん。
俺の心の中に、エーコの声が響く。
『メガネ様』
エーコか?
一体どうしたんだよこれは?
『はい、今回は趣向を変えて、全員幼女に姿を変えてお仕事をするようにとのニャル様のお達しでございます♪』
まったく、おかげでみんなの視線がミュールに集まりっぱなしだ。
『メガネ様! 言っておきますが、ミュール様よりも普段のわたくしの方が、断然勝ってますからね!』
え? それはまぁ一目見ればわか、
『断然勝ってますからね‼‼』
解ったから二回言うなよ。
俺はエーコの胸を思い出して、ちょっとドキドキしながらそう言って返した。
『解ればいいんです。では議論に戻ってください』
おう。
その時、コンタクトが一言。




