エロポーズ
「結局、何も解らなかったな」
朝、目を覚ました俺は、自分が生きていることを確認してから食堂へ向かった。
『おはようございますメガネ様』
食堂ではエーコが、洗った調理器具を片付けているところだった。
相変わらず、朝は俺一人だ。
「なぁエーコ。朝の食堂は全員別位相空間にいるんだよな?」
『はい、そうですよ』
「悪いけどツインテとポニテをここに呼んでくれないか?」
『わかりました、ちょっと聞いてみますね♪』
言いながら、エーコは両手を胸の下で組んでただでさえ大きな爆乳を強調。
内股になって、
右手の人差し指を下唇に当てて、
上目づかいに俺を見つめて来る。
俺はドキッとしながら、
「え? それはなんなの?」
『あ、これが私の念話ポーズなんです。このポージングをすることで電波を発信するのです♪』
「そ、そうなんだ……」
『ちなみにシャンナちゃんは雌豹のポーズでテレパシーが使えます♪』
「どういう基準だよ!?」
『わたくしの場合、M字開脚をするとアンテナが三本立つのですが、披露してもよろしいでしょうか?』
「えッ!!!?」
俺はフリーズ。
見てみたい。
エーコのМ字開脚。
エーコの爆乳が、大きなヒップが、やわらかそうなふとももが俺を誘惑する。
あの、カットの深いハイレグバニーガール姿でМ字開脚なんてしたら……俺はどうなってしまうんだ……
俺の中の天使と悪魔が二人そろってGOサインを出して、俺の理性が仕事をサボり始めた。
葛藤の末、俺は、
「じゃ、じゃあ」
『あっ、確認が取れました、お二人ともこちらにきますよ♪』
食堂の空気が一瞬振動すると、ツインテとポニテがエーコの左右に突然現れた。
『通信終了。ノーマルモードへ戻ります』
「よかったわ、生きていたのね、メガネ君」
「お二人とも生きていてよかったですぅ」
さらば、俺のパラダイス……
俺は心の中で肩を落とした。
エーコは量眉を下げて、
『すいませんメガネ様。わたくしのМ字開脚御開帳はまた次の機会に』
「ちょっ、エーコお前!」
ツインテが絶対零度の眼差しで俺を睨む。
「貴方、シャンタに何をさせているのよ?」
ポニテが怯えた表情で、
「ふえっ!? メガネさんエーコちゃんにそんな事を強要していたんですか!?」
「ちがうんだぁあああああああああああああ!」
俺の絶叫が食堂に響く。




