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主人公のジョブ

『では投票結果をどうぞ♪』

 みんなが大画面を見ると、そこには、


 鼻ピアス 三票


「え?」


 鼻ピアスが、ぽかーんとしたまま立ちつくした。

 みんなの空気が固まって、それからようやく鼻ピアスは悲鳴をあげた。


「おい待てよてめぇらあああああああああああ!」


 円卓に身を乗り出して、鼻ピアスは抗議する。


「誰だよ! 俺は自分に入れたくなくてメガネに一票入れたんだぞ!」


 ええええええええええええええええええええええええええ、そうだったのかぁあああああああああああ!


 じゃあ俺二票だから俺が処刑されるかもしれなかったのか!?


「誰だよ俺に三票もいれやがって! 俺は、俺は人狼じゃ――」


 鼻ピアスの言葉がかき消えた。

 落とし穴だろう。

 鼻ピアスの体が真下へ消えた。

 遠ざかる悲鳴の後、

 ドチャッ

 という衝撃音と水音が混ざり合った音がした。


「ほらああああああああ! 大預言者が名乗り出ないからぁあああ!」


 ドクロネックレスが叫んだ。

 耳ピアスが舌打ちをする。

 オールバックも、


「おいシャギー! お前の作戦全然だめじゃねえか!」

「あたしのせいにしないでよ! ていうか自分じゃなくて鼻ピアスに投票した三人っていったい誰よ! 出てきなさい!」

「あわわわわわわっ」

「はわわわわわわっ」


 指輪とポニテが青ざめて震えている。

 鼻ピアスに投票したのは、まぁこの二人じゃなさそうだ。

 ニャルが愉快に笑う。


『おやおや~、ぜ~んぜ作戦通りにいきませんでしたねぇ~、残念でしたねぇ~♪ ぷーくすくす♪』


 俺は、ニャルの態度に腹が立ったけど、我慢した。

 こいつに言ってもどうしようもない。

 むしろ、俺がそうやって感情を乱す姿を見て喜ぶかもしれない。

 這い寄る混沌ニャルラトホプ。

 俺は、あくまで毅然とした態度で問いかける。


「おいニャル。確認するけど、お前、票を操作していないだろうな?」

『はい?』


 ニャルはわざとらしく首を大きく傾げる。


「お前は色々ファンタジーな事ができるからな。自分が望む展開になるように、票を操作している、なんてことは絶対にないだろうな?」


 俺の、精一杯の鋭い視線に、ニャルは笑って答える。


『あひゃひゃひゃっ、なんの心配をしているんですかもう♪ わたくしはエンターテイナーですよ? 演出はしますが、イカサマは致しません。皆さんにはロボットではなく、自分の意志で動くプレイヤーでいてもらわないといけませんからね』

「そうか、わかったよ」

 俺が引きさがると、ニャルは手を叩く。

『はい、それでは、今日の議論はここで終了です。では皆さん、ホテルへどうぞ、お帰り下さい』

 俺らはうしろを振り向いて、背後の壁に空いた出口へと向かう。

 残るは一〇人。

 そして今夜、また誰かが死ぬ。

 明日は九人で議論することになる。

 もしも、もしも明日の朝、ツインテやポニテがいなかったらどうすればいいんだ。

 そんな不安が、俺の頭をよぎった。


   ◆


 昼ごはんを食べ終わった俺、ツインテ、ポニテの三人は今、俺の部屋に集合している。


「じゃあメガネ君。貴方の能力で、初日と今日の議論内容をもう一度見てみましょう」

「ああ、俺の能力に回数制限はないからな」

「わ、わたしも頑張って見ます」

「じゃあ、能力発動だ」


 俺は、心の中で、記者スキル発動を強く願った。

 すると、心の中にエーコの声が響く。


『記者スキル発動でございますね、では三人で見る準備を致します』


 俺の部屋に、突然エーコが現れた。


『エーコ、登場でございます♪』


 まるで手品のように、煙とともに、ぼわん、と現れるエーコ。

 手には、シャンタ達が持っていたハンディカムが握られている。


『えーっと、テレビはと』


 エーコは部屋に備え付けのテレビと、手のハンディカムをコードでつないだ。





電撃オンラインにインタビューを載せてもらいました。

https://dengekionline.com/articles/127533/

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

オールバック

容姿:D

幸運:C

ひらめき:D

頭脳:D

精神力:D

演技:C

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ シャギー

容姿:B

幸運:C

ひらめき:C

頭脳:D

精神力:D

演技:D◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




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