転生第019話 ラビト村存続をかけて勝負する前の最後の駆け引き??
「よし、これで決まりだな!!」
フェイリアは不敵な笑みを浮かべると俺の方を見返した。
「よーしそれじゃ早速、徒競走勝負を行いたいと思うが、コースは私が決めても構わないかな?」
オロンがそう言ってフェイリアに交渉する。
「あーそれで構わないよ」
「ありがとう感謝する!!ラビトもそれで構わないかい?」
「あー問題な・問題ないラビ!!」
オロンの言葉に俺も慌てて返事をする。
「よし、それじゃルールはシンプルにこのラビト村の端から端までの100メートルを先にゴールした方が勝者とする!!スタートの合図はミティちゃんにお願いするとしよう」
オロンはそう言うとミティの方をみてニヤッと笑った。
「えっ!!あのオロンさんスタートの合図って私一体何をすれば良いんでしょうか?」
オロンの突然のふりにミティが困ったような表情を浮かべる。
「うーんとりあえずスタートの合図になるような事なら何でも・・・後はミティちゃんに任せるよ」
「おっおいオロン・・・ミティが困ってるじゃない・・・かラビ」
「ふふふ下着姿の僧侶よ私はどんな合図でも構わない!!むしろハンデとしてそこの兎人が有利になるような強化スキルの詠唱でも構わないぞ」
フェイリアはそう言うと余裕ありありと言った表情で笑う。
「ぐぬぬぬぬミティ強化スキルの詠唱はしなくて良いラビ!!位置についてよーいどーんで構わないラビ!!」
フェイリアのあまりにも余裕ありありの態度に俺はカチンときてミティにそう伝える。
「えっでもラビトさん、それじゃラビトさんが圧倒的に不利に」
「大丈夫ラビ!!今までの村民たちとの稽古で新たな速系スキルも身に着けているラビ」
そうだこの二週間くらいの間に俺は新たに速系スキルを身につけていた。
「たしかにそれはそうですけど・・でも」
「ミティちゃん、心配する必要はない、ラビトの事を信じようではないか」
戸惑った表情をするミティに対してオロンがそう言って普段通り声をかける。
「ふっそこのオロンとか言う黒マント、お前ちょいちょいムカつくやつだな」
フェイリアはそう言うとオロンに向けて怒りを露わにする。
「ほぉーさっきまでの余裕しゃくしゃくの感じはどこに行ったのやら?長耳族と言うのは意外と幼い種族なのだな」
怒りを露わにするフェイリアに対してオロンが愉快そうに笑う。
「・・・っふまあどうでも良い、勝つのは私フェイリア・シュレーネなのだからな」
オロンに対して怒りを感じつつもフェイリアは何とか平静を保ったような顔をする。
「よし、それじゃフェイリア、ラビト二人ともスタート位置について」
オロンの掛け声でフェイリアと俺はスタート位置に着く。
それと同時にミティもスタートの位置にそしてオロンは100メートル先のゴール地点へと移動する。
「ふふ負けないぞ兎人のラビト・ファースター!!」
「の・望む所だラビ!!」
フェイリアと俺はそれぞれ言葉を交わす。
「そ、それじゃ行きますね、位置についてよーい・・・」
「ちょっと待ったぁー!!」
ミティがスタートの合図をしようとした時、オロンが何やら肝心な事を忘れていたと言うような感じで待ったをかけこちらに走って戻ってきた。
「1つ重要な確認をする事を忘れていた」
オロンはそう言うとフェイリアの方に顔を向ける。
「なっ?何なのだいったい?」
「そうだぞオロン・・・ミティもすっかり同様してるじゃないか・・ラビ」
いざスタートの準備をしていたのをフェイリアも俺も肩透かしをくらってオロンのほうを見る。
「フェイリア、もしこの徒競走勝負君が勝てば、ラビト村の村民は全員解放し私とラビトは連行されラビト村は崩壊する事を望む、それがそちらの勝利条件でよかったかな?」
「はぁー?何を今更・・・まあその通りだ!!」
「ふむそれじゃもしラビトが勝利した時の条件も決めさせておいてもらおうと思ってな!!」
「そっちが勝利した時の条件?」
オロンの発言にフェイリアが首を傾げる。
「もしこの徒競走勝負、ラビトが勝利した場合、フェイリア君にはラビト村の新しい村民として加わってもらおう!!」
「!!??」
「えっ!!」
「なっ!!」
オロンのこの発言にフェイリア、ミティ、そして俺がそれぞれ反応する。
「いやーせっかくの勝負なのだからそれぞれ平等に勝利条件があるべきだと思ってな・・・フェイリアよそれで構わないかな?」
全員の驚きの表情をモノともせずにオロンはそう述べた。
「ふっふっふオロンとか言う黒マントお前は本当に面白い奴だ!!」
フェイリアはそう言うと一呼吸間を置きそしてこう言い放った。
「よかろう、もしそちらの兎人ラビト・ファースターが勝負に勝利した時には私はラビト村の新たな村民として加わる事を誓おう、さらにラビト村は全く問題のない村だと言う事をファスト街の冒険者ギルドに伝えもしよう」
「度重なる寛容な心意気感謝する!!」
オロンはそう言うと急いでゴール地点へと戻って行った。
「さあ、これで全ての条件が決定した、ミティちゃん改めてスタートの合図をたのむ」
「えっ!!はいわかりました!!それじゃフェイリアさんラビトさんスタートの合図をしますので位置について下さい」
ミティに言われた通り、フェイリアと俺は再びスタートの位置へと着く。
「それでは行きます!!位置についてよーい・・・」
こうして色々あったがようやくラビト村の存続をかけた徒競走勝負が開始されるのだった。




