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第1章 衝動
とめどなく
涙が目からこぼれてくる
悔しさ
怒り
半ば呆れ
「なん…で」
また
頬を伝う
暗い夜道を
一人で歩く
こつこつ、と
自分の靴の音しかしない
手には小さなトランク
必需品だけ詰めて飛び出してきた
あたし、今家出中なの
親の会社が他社との合併
それの道具にさせられた
書類上…ね
だけどそんなの承諾してない
絶対にするもんか
つかまだ16だよ?
ありえない
まだまだいっぱいいろんな経験をして
きらきらした恋をしたいお年頃なのっ
相手はたしか
19だっけ..
向こうも大変なのかな
本当に嫌な世界
歪んでるよ
子供は…道具なの?
違うよね
─ふらふらおぼつかない足で前も見ずに歩いていたせいかな
─考えごとに夢中だったからでもあるかも
理由はともあれ迷ったみたい
「どこだあ…?」
背の高い外灯がぽつんとひとつ
すごくかわいらしい外観
それに似つかぬ
地面に張り付くように存在する古井戸
外灯から少し離れたところはもう闇にのまれて真っ暗
自分がどこから来たのかそれさえ分からないよ
なんか今自分…
超テンション低い…
アリス路線でいきたいと思います◆感想.指摘…どんな些細なことでもよいので送って下さると喜びますーっ★