第5話 晩餐会
すいません遅れてしまいました。
実は最近通信が安定してなくて...
夕飯を楽しみに部屋を出た俺は部屋の外にいた人物にぶつかりそうになった。誰だって?俺の友達は約3名しか居ないんだぞ?そしてその中でさっきまで俺の部屋を訪れていた人物はただ一人、フッフッフッ、真実はいつも一つ、特売の卵は一人一つ!ソイツはお前だ!朱里!
「隼人〜早くご飯食べに行こうよ〜私お腹すいちゃったよ〜」
「フッ、何時から空腹なのが自分だけと錯覚していた?俺も腹ペコなんだ、早く行こうぜ!...と行きたい所だが本日何度目かの質問タ〜イム!お前ずっと此処に居たの?お前を部屋から追い出してから既に一時間立っちゃってんだけど。」
「え?そうだよ?隼人と一緒にご飯食べたかったから。」
「そんな事でずっと待ってたの!?マジか...俺に言えば良かったのに。」
「だって誘いに行ったのに隼人に追い出されちゃったんだもん!だから隼人の用事が終わるまで待ってようって思ったの。」
「いやそれはお前が変な冗談を言うからからかいに来たって勘違いしちまったんだよ。」
「冗談なんかじゃないのに...」
「え?良く聞こえねーんだけど。」
こいつも昔からいつも大事なトコだけ聞こえないような声で話すからな。そのせいで何度痛い目にあったことか。
「それでね、扉の前に立ってたら隼人が一人でブツブツ言ってるのが聞こえてきたんだけど...メールアドレスがどうとかそれが天使のものだけとか。それって...ドウイウコトカナ?」
ちょっと待てぇぇぇぇい!今の話でどこに怒る要素あった?え、てか部屋盗聴されてたの?ちょっと怖いんだけど。これからはうかつに独り言できないじゃん。それに朱里さーんあなたの目の光はどっかの流浪人ですか?早く帰ってきてください。マジで。今の俺には逆刃刀でも心グサって行かれちゃうんで。
「イヤ、あのな?俺の能力の一つに受信だけメールが出来るって機能があるんだけど...そこに天使のメアドしか入ってなく「今すぐ消して私のを登録シテ?ジャナイト...フフフ...」て...ってちょっと待て!」
登録方法が分かんないのに出来る訳ねーだろ。漫画とかだったらここで都合よくチュートリアルが出てくれてって言うのはあるけど現実では有る訳が…「ピロリン♪」有ったぁぁぁあ!マジか!イヤでも本当は違うかも知れないし...うん!きっとそうだ!違う機能かどうでもいい内容に違いない!えっとここをタップすればいいのか?
[ステータス管理:メール]
新着一件←ココをタップ!
アアナルホド初心者ニハヤサシインダ...さっきから冷や汗が汗だくっていうよりかは汁ダクのレベルで出てるけど大丈夫な筈だ!小学校の先生も諦めちゃダメだって言ってたぞ!逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ...
[チュートリアル?]
[From.ラミエル]
[To.小鳥遊隼人]
[何となく困ってらっしゃるような気がしてメールさせて頂きました。メールの仕方ですが簡単です。ステータス管理の部分をタップすると、メアド登録の画面が出てきます。そこで相手の方のステータス画面に名前が表示されていると思いますのでそこを長押ししてください。そうすると相手と自分のステータス画面に認証画面が出てきますので、そこで互いに同じメールアドレスを打ち込むと認証完了となり、お相手から小鳥遊様の方にメールを送ることが出来るようになります。念のため確認ですが、メールと言っても強固な魂のつながりですので、メールアドレスの変更はできても、消す事は今の時点では原則できないので予めご了承ください。]
…………タイミングぴったりだなオイ!まさかずっと俺の行動を窺ってたとか無いよな、この何処かから聞こえてくる「フフフ♪」とか言う笑い声は気のせいだよな!それにしてもメアド消せないのか...経験上面倒だから朱里には黙っておくか。
「ねぇ隼人、今自分のステータスを見てたのなんで?」
「いや〜別になんでもないぞ!俺腹減っちまったから早く大広間に飯食いに「ちょっと見せて」って人の勝手に見るなよ〜」
ヤベェ、朱里に秘密にしておく作戦開始十秒ももたずに終わったー!力技に出られると俺のステータスじゃどうにも...ついに見られたー!ヤバイどうしよう朱里さんの目がイっちゃてるんだけど!何かやばいクスリやってる人みたいになっちゃってますけど!笑顔が恐いですハイ。
「隼人〜何で私にこれを隠そうとしていたのカナ?」
「すいません二度としないので許してください」
「じゃあ早く登録...しよ?」
「ハイわかりました...」
「フフフこれでいつでも隼人と繋がってられる...」
ちなみに次の朝100件超の着信があり、さらにドンドン増えていくという恐ろしい体験は俺の人生のトラウマでもかなり上位に入るものとなった。だがこの時の俺はそんなこと知らなかった訳で。だからさっさとメアド登録して飯食いに行こうとしていたんだよね...あぁあの時に身体張ってでも止めていたら...
「フンフ〜ン」
「あの何が楽しいのか良くわかりませんがはよ飯食いに行こうぜ...俺ガチで腹ペコだから」
「それは隼人が私に隠し事するからいけないんだよ〜早くメールの事を言ってくれればもっと早く行けたのにぃ」
「そんなに大事な事でもないと思ったんだよ。別に俺とメールして楽しいヤツなんかいないだろうし。」
「そんな事無い!私は隼人とメールするの楽しいよ?」
「そういうモンか?」
まあ女子はそうやってメールし合ってるらしいからな...え?なんで知ってるって?いやよく昼休みとかにそういう話してるからね。教室で本読んでたら自然と耳に入ってくるんだよね。何で外で遊ばないのかって?
いや俺は汗かくのが嫌なんだよね。皮膚が弱かったりする人は知ってるかもしれないけど汗かいたままにしてるとすぐニキビみたいなのが出ちゃってね。俺はそれに輪をかけてとんでもない汗かきだから...授業中に座ってるだけでケツがムレムレになるのが悩みな今日この頃。
まあそれはさておき女子がメール好きらしいのは知ってたから朱里がそうでも何らおかしくないけど別に俺とまでする事ないんじゃないかねぇ。そもそも朱里が幼馴染とはいえここまで俺に構ってくれてるのも不思議なんだけど...ハッ!考え事しながら歩いてたら...
「迷っちまった!」
そうなのだ。俺は昔から考え事してると周りが見えなくなる癖があって、今もそのせいで朱里の後をついて行ってた筈なのにいつの間にかはぐれてしまっていたのだ。
「マジでここは何処だ?」
「おーい隼人くーん」
「おー涼じゃないか!何でここにいるんだ?」
「それはこっちのセリ「アタシも居るんだけど?」」
「西園寺も居たのか!良かった〜って言うかここ何処?大広間に行こうとしたら迷っちゃってさ...」
「またなの?アンタは方向音痴なんだから気をつけなさいって言われてるじゃない!」
「誰が方向音痴じゃ!近くのコンビニだって迷わずに行けるんだぞ!」
「徒歩三分も無いんだから誰だって行けるでしょ...」
な、何だよその哀れむような目つきは!涼まで!オジサン泣いちゃうよ?
「イヤ途中まで朱里と来たんだけどはぐれちまって...」
「そ、そう...じゃあアタシ達は道知ってるから連れてってあげる。相当急いだ方がいいわよ!」
「そ、そうだよ!早く行かないと!」
「なんかよく分からんけどわかった。とりあえず急げばいいんだな?よしじゃあ走っていくぞ!」
「でも何でおまえらがそんな慌ててるんだ?」
「アンタって男は...」
「あ!大広間っぽい所についたよ!さあ早く隼人クンは朱里ちゃんを探してあげて?」
そこまで急がなくても...良し!角のほうにいたぞ。
「おーい朱里ーってえっ、なんで泣いてんの?」
「だって隼人が私を置いてどっか行っちゃうんだもん!」
「そんな泣くほどのことでもないだろう、俺が方向音痴なの知ってるだろ?」
「だけど...」
「あーもう泣くなって!とりあえずこのハンカチやるからそれで拭いとけ。いいな!」
「うん...ありがとう。一生大事にするね?」
「俺は単に貸すつもりだったんだが...そんなに欲しいんだったらやるよ。」
ふぅ。なんとか無事解決したぜ、あいつらが急いでたのはこれのためだったんだな。でも何で分かったんだろうな?謎だ。それにしてもこの目の前は楽園なのか?ってぐらい美味そうな料理が並んでるんだよな!中世の食文化って事でてっきりショボいのかって思ってたけど王族だけあってスッゲェゴージャスな料理だな!見た感じはスペインとフランスとその他色々を混ぜたみたいな料理だな。パンはフランスパンっぽいね。俺はパンよりは米派なんだけどこれを近くにあるクリームシチューの水っぽい版の良いなスープに入れたらって考えたらヨダレが出てきそうだ。それに甘党の俺にはたまらないって感じに赤っぽいプリン的なやつ
とか何故かある杏仁豆腐とかのデザートも山ほどあってしかも見た所バイキングっぽいから俺からしたらさっきいた虹色のフワフワした所なんかよりここの方がよっぽど天国に思えるね。もう食べちゃっていいよねさあ上から下までぜーんぶいただいちゃうからね!まずは杏仁豆腐から...「アンタは少しは我慢ってものを覚えなさい!」痛ってぇ!西園寺め、後ろからとは卑怯なり!
「クッソ!色んな意味で壁のくs「何か言った?」ごめんなさい西園寺様もう二度と致しません」
「分かったならよろしい。まだ誰も食べていいなんて言ってないんだからこういう場面で勝手に食べちゃ駄目!さああっちでイリス姫からお話があるそうだから聞きに行くわよ!」
「えぇ!ちょっと待って!先っぽだけでもいいから...引きずるなよ〜」
クソ!こういう時にステータス差を実感させられるね。日本にいた時には結構怪力の部類に入ってたのに。
え?朱里はどこ行ったって?あいつの友達とでも話してんじゃないか?今日一日の行動を見ていると常に俺と一緒な気がするけど、何時もは俺を起こしに来たり、俺が頼まれて生徒会の仕事を手伝ったりとかぐらいであいつも普段は自分の友達とだべってるんだぞ。まあ何かやらかしたりしたら俺を頼ってくるんだけどな。
あいつの方が頭いいんだから自分でやってくれっていう話なんだけど...
それにしてもお姫さんは何やってるの?MAJIでITADAKIMASUする5秒前なんだけど?
目の前にこんなご馳走を置いといて我慢しろとかまじ無いわ。
「みなさん大変長らくお待たせいたしました。これよりはるばる異世界より来てくださいました勇者の方々の歓迎パーティを始めさせて頂きたいと思います。まず始めに...」よっしゃーやっと飯が食える!でもこの感じだと伝統の校長の始業式の挨拶なみの長さになりそうだな...挨拶とかマジでどうでもいいから早く食わせろ!
「ご来賓の方々の紹介は以上です。では次に、国王からの挨拶で御座います。」
国王ってどんな奴なんだろうか。何かめっちゃ太ったデブとか出てきたりして。ってそれは俺じゃん!
あかん空腹のあまり自虐に走ってしまった。マジで国王早く出て来いや!
「私がこの国の国王である!」
すいません(2度目)
急展開って言ってたのにちょっと微妙になっちゃいました。
次回は本当に話が大きく進むはずです。
そして今回はいつもは三千字程ですが1.5倍にしてみました
ちょっと話がグダグダだと思ったら変える予定です!まだ一日目終わってないので...(泣)
感想、評価などお待ちしてます!