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ナイトコードΩ 【残響の封印】  作者: 神北 緑


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ギャオ ― 世界の分け目

仲間たちが集い、世界の境界へと歩みを進める中、

遠くで揺らめく雷光だけが、これから訪れる運命をそっと告げていた。


雲に潜り、視界が確保できると――大地と氷の映像が飛び込んでくる。

対流圏を降下し、地表に近づくにつれ、大気が摩擦で熱を帯び、水蒸気が白く滲み始めた。


「プープー。」

通信が飛び込んできた。


「こちらオメガツー、ランデブーポイントまであと10分程だ!」

エドの声が響く。


「OK、エド!こちらも、もうすぐ着くわ。」

ミラが返事を返す。


通信を聞き終えたスーマが回線を切った。

「アリア。レルバドールの名前で国連へ打診してくれ。」

スーマの画面には暗号化されたファイルが映し出されていた。


アリアは黙って頷く。

スーマとアリアを乗せた小型機は、ロンドン本部を目指し静かに加速する。


「ブオオオオーンッ!」

轟音と共に、オメガワンが大地に降り立つ。


季節外れの観光客が帽子を押さえ、叫声を上げる。

「キャー!!な、な何??」


日本人観光客か?――彼女には、ステルスモードのオメガワンは見えていない。



地球の亀裂、裂け目、世界の境界――目に映る世界を表現するには、言葉は無力だと知らされる。

断層の縁に立つと、風の音が左右で違って聞こえた。


ギャオに分断された世界は、空気まで分かたれたような錯覚を生む。

積雪が残る切り裂かれた断層は、オーロラの出現を静かに待ちわびていた。


広大な風景に、思考が止まりかけた時――オメガツーが到着する。


「セシル、ルクジム。」

ジョーとカーロス、エドが合流した。


「皆、元気そうで何よりだ。」

セシルとルクジムが迎える。

ヌエが三人に会釈する。


「こっちが剣山のヌエだ。画面では見知ってるだろ。」

ルクジムがヌエを紹介する。


「よろしく!」

全員が固い握手を交わした。


オメガワンからラボとリビングカーが降り立ち、オメガツーから機材が運ばれる。

ベースキャンプの設営に取り掛かるメンバーたち。


その時――

約20km先で雷雲が発生し、稲妻を纏っていた。

ソナーが示す場所と一致している。


「ゴゴゴゴゴッ!」

遅れて響き渡る地鳴りのような音響。


「あれは!まさか!!」

セシルとルクジムが同時に叫ぶ。


言うが早いか、空を駆けるセシル。

脱兎の如く駆け出すルクジム。


「おいおい!お前ら……。」

エドが呆気に取られる。


「……慌てんな、オッサン!ワン公!」

スーマの通信に二人が反応する。


「何があるか分かんねーし、立ち入ったばっかの土地で早まんな‼ ドローンで偵察だ。」

スーマが激を飛ばす。


「その間に、皆、装備を整えろ!」

スーマの声が緊張を誘う。


二人が戻るのを確認する。


音響と雷雲の正体は――やはり、あいつなのか……。

胸の奥に、嫌な記憶が疼いた。


広大な自然は、オーロラを招いて深い夜へと沈んでいく。


「天使の涙 ― 因縁の雷鳴」へ続く。

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