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不屈の精神で

*この小説はフィクションです。

 斉と剣十を見据えている美鶴。彼女から放たれる雰囲気オーラが強さをあらわしている。

 二人は怯んでいて動けない状態になっていた。美鶴は隙を見て襲いかかる。

 攻撃は斉の顔を掠め、剣十は剣で防御した。

 得意げな表情をする美鶴の目は赤い色をしている。攻撃的な感情を意味している。

「やはり、お前は」

 斉が言葉を口にする。隙を狙って、美鶴は攻撃をしかける。斉は攻撃をかわした。

 攻撃を繰り返す美鶴。止まることのない攻撃に斉はある作戦を思いつく。

「剣十!」

 大きな声で剣十を呼ぶ。その瞬間、剣十は身構えるのをやめた。

 直後、剣が消えた。斉が能力を発動したのだ。

 それでも、美鶴は攻撃の手をゆるめない。さらに攻撃の力が強まっている。美鶴の雰囲気オーラが消えることはない。

「剣十、行くぞ」

 二人は美鶴に向かっていく。続く攻撃を躱したり、防いでいる。それを繰り返して、何度目だろう。

 美鶴は腹部に攻撃を受けた。痛みに顔を歪める美鶴だが、お構いなしに斉は攻撃を続ける。

 だが、簡単に躱わされてしまう。舌打ちをしつつも手を止めない。

 その時、美鶴に変化が現れた。美鶴の目が通常の黒色に戻ったのだ。

 正気を取り戻し、体勢が崩れてしまう。

「今だ!」

 剣十の手に剣が出現した。咄嗟に動こうとした美鶴だったが、一歩出遅れてしまった。

 美鶴の体に刃が当たってしまう。服から血が染み込む。

 美鶴は能力を発動しようとする。然し、能力は発動されなかった。


 美鶴の能力は自己回復。負った怪我を治す。

 美鶴の能力が発動されなかった理由は斉の能力にあった。そのことに気づいた美鶴は斉に鋭い目を向ける。

「俺を侮るな。俺の能力があれば俺たちは負けない」

 美鶴に冷徹な視線を向け、言葉を放つ。美鶴はふんと鼻で笑った。

 違和感を覚えた剣十は眉間に不快の色を漂わせる。いやな予感を覚えるが、何も起こらない。

 次の行動をしようとした瞬間、体が動かないことに気づく。

 状況が一変し、剣十は冷静さを失っている。異変に気づいた斉が美鶴の方向へと真っ先に飛んでいく。

 途中、身動きができなくなってしまう。

 思わず美鶴の口元が緩んだ。

「兄さんの力、弱いって思ってるのかしら? 私より強い能力を持ってるのよ」

 美鶴は平然と言い切った。


 雰囲気オーラは美鶴自身の能力ではない。

 亡き美鶴の兄、泰我の能力。雰囲気オーラを放つこと。

 使い方によっては敵の動きを封じることができる。今がまさにそれだ。

 相手を襲うこともできる。兄から譲り受けた当初は何が起きてるのか理解できてなかった。今では操作コントロールできるほどに兄の能力を理解している。

 それに加え、美鶴は元医療従事者。怪我を治すために能力を使うはずだったが、使えなければ自分で治療すればいい。

 もしもの時には、どうにでもなるのだ。

 そんな美鶴の事情を全く知らない斉と剣十は窮地に立たされることになる。

 二人は諦めたわけではない。絶対に美鶴との勝負に打ち勝たなければならない。

 美鶴を鋭い眼光で見据える。死を覚悟した戦いが始まった。


 攻防を繰り返すなか、斉は作戦を考える。自分に気を逸らし、機会チャンスをつかめれば勝てる確率が上がるのではないかと。

 ただ、美鶴から放たれる雰囲気オーラをなんとかしなければならない。

 どうすればいいのか考えた。

 不意に風で飛ばされたかのように吹き飛んだ。

「油断してるとやられるって教わらなかった?」

 美鶴は笑みを浮かべている。斉はすぐに立ち上がり、体勢を立て直そうとした時だった。

 隙を与えようとしないように美鶴が向かってくる。美鶴の素早い動きと攻撃に斉の体勢が崩れ、攻撃を受けてしまう。

「遅いわよ。あなたたちはまだこんなものじゃないはずよ。あいつの右腕なんでしょ。分かるわ」

 美鶴が言葉を投げつけるように発する。先の攻撃を受け、剣十は倒れていた。それでも、斉は剣十が起き上がるだろうと考え、策を練りながら戦っていた。だが、剣十は起き上がらない。重傷だった。


 現在、斉と対峙している美鶴だが、斉にとっては分が悪い。

 美鶴のとてつもない力に、時間を稼いでいるようなものだ。

 ただ、美鶴は彼らの力はまだこんなものではないと思っている。何度か彼らと戦ってきた。普通の能力者でも一般人と同じようであれば、戦ってもすぐにやられるはずだった。

 彼らはこの世界を変えようとしている能力者。力なくしては目的を果たせないだろう。

 それにも関わらず、剣十は倒れたまま。斉でさえ、立ってるのがやっとの状態。

「剣十、立て。剣を使え!」

 斉は大きな声で叫ぶ。直後、剣十がむっくり起きあがった。いつの間にか手には剣が握られている。美鶴に向けて、剣を振るった。

「おい、後ろだ!」

 斉の言葉が響いたが、剣十が振り向いたときには遅かった。美鶴の攻撃を受けた。それも一回ではない。連続して何度も攻撃を受ける。避けようにも避け切れない。

「終わりね」

 美鶴の言葉を聞くこともなく、剣十は意識を失い倒れてしまった。

「今度はあなたね。覚悟しなさい」

 言葉を吐き捨て、斉を凝視する。斉は美鶴を睨みつけた。

次話の更新は4月9日(木)の予定です。

*時間帯は未定です。

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