ようみおねえちゃんがいない
「ようみおねえちゃん、かえってこないね」
わたしはメリーさんとあそぶのもあきちゃって、たいくつしていた。
おなかもへったのに、なんでぜんぜんもどってきてくれないんだろう?
「すぐかえるっていってたのに。おねえちゃんのうそつき」
「あらぁ。レイちゃん、そんなことを言うものじゃないわぁ。もしかしたらぁ、あの丘子とかいう子に絡まれたのかも知れないしぃ」
どこからこえをだしてるのか、くちをうごかさずにメリーさんはそういった。
おかこおねえちゃんはたしかにそういうところあるよね。わたしもなんとなくわかる。
「でもそれにしたっておそいよ。おねえちゃん、まいごになってないかな?」
「大丈夫よぉ。妖魅さんはもうすぐだと思うわぁ」
「……そうかな」
わたしは、まどのそとをぼうっとながめてみた。
おそらはだんだんオレンジいろからむらさきいろになって、よるにちかづいてる。
わたしはふと、じぶんがゆうれいさんみたいになったときをおもいだした。
たしかあのときもこんなかんじのあかるさだったっけ。おかあさんとのかいものがえり、くるまにはねられて。
ようみおねえちゃんも、じこにあってないかな。わたしのむねは、ふあんでいっぱい。
「仕方ないわねぇ。じゃあ、ワタシが電話してあげるわぁ。みっちゃんもいないし、大丈夫よねぇ」
メリーさんがおでんわしてくれるみたい。メリーさんってこころでおでんわできるけど、どうやってるのかな。
「ワタシ、メリーさん。妖魅さん、どこにいるのぉ?」
しばらくおへんじをまってたのか、メリーさんはしずかになった。
でもしばらくあと。
「電話が繋がらないわぁ」
と、ちょっとこまったかおでいった。
「みっちゃんも、遠くにいた時は電話をかけられなかったわぁ。でもこの街の中くらいなら、どことでも電話は繋がるはずなのにぃ」
わたしは「よくわからないよ」とくびをかしげた。
メリーさんがあせってる。あせりながら、おしえてくれた。
「妖魅さんは、遠くにいるみたいなのぉ。どこかはわからないけどぉ……」
ようみおねえちゃんが、いない?
でもおかしいよ。だっておねえちゃんがおかいものにいったのは、ちかくのおみせでしょ?
とおくのまちにいくはずない。わたしをひとりおいていくなんておかしいもん。
おねえちゃんに、なにかあったのかな。
とりあえず、おかこおねえちゃんをよばなくちゃ。わたしはすぐ、そうおもった。




