オカルト少女・丘子
今回の章は割合ホラー要素強めですのでご注意を。
またもや学校の七不思議ものになってしまいました。結構似てるので、既視感がある方ごめんなさい!
オチは変えておりますので……。
――彼女との出会いは突然だった。
高校の休み時間、私が屋上で弁当を一人で摘んでいる時のこと。
ちなみに言っておくが、これはその日だけ特別な話ではない。周りから孤立気味の私は、いつでもこんな風なのだ。
いつもなら一人になれるこの時間、しかし屋上へ誰かが足を踏み入れた。
「えぇっと、ここがアレが出るって噂の屋上ですか。なんか幽霊とかいませんかね~。確かここから飛び降り自殺? 他殺だっけ? した男子もいましたし……」
そんなことをぶつぶつ呟きながら現れたのは、おかっぱ頭の少女だった。
セーラー服を揺らす彼女は、私より明らかに背が大きい。三年生かと思って名札を見てみたら、なんと一年生だった。
彼女は私に気づいたようだ。
「あっ、こんなところに人発見! まさか幽霊じゃないですよね? 違うか~。残念って言っちゃダメなのかな。あ、ここまで話したらバレちゃいますよね。うっかりうっかり。ここで何されてたんですか~?」
いきなり幽霊だとか何だとか言われて、私はちょっとついていけない。
一体誰なんだろう、この娘は?
「私は二年一組の妖魅よ」
「妖魅ちゃん初めましてです! あたしは三度の飯よりオカルト! な、丘子ちゃんでーす!」
なんだこの態度。
というか、私には彼女が名乗った名前に聞き覚えがあった。確か……。
「メリーさんの言ってた、女の子」
お母さんのお気に入りの人形だったメリーさん。彼女は元々、私ではなく『丘子』という妖怪界隈で都市伝説とまで呼ばれる少女に依頼しようとしていたと言っていた。
その『丘子』がもしかして――。
私はこの変なハイテンションの少女のことが、少しばかり気になってしまった。
だから話しかけたのだ。
「あなたが噂の丘子さんなのね?」
△▼△▼△
「そうそう、なんで知ってるんですか~? あたしのこと、学校で噂になってたりします?」
「ええ。小耳に挟んで、ね」
「そうですか。いや、あたしあんまりこのことバラしたことなかったんですけどね」
どうやら、目の前の少女がメリーさんの言っていたオカルト少女で間違いないらしい。
妖怪からも妖怪級と言われるオカルト少女、彼女は何者なのだろうか。
見ると彼女からは、異様なオーラが噴き出していた。これは霊気というやつで、実は私も持っているらしい。
自分では気づかないけれど、メリーさんに言われたのだ。
私はこの時点で、ある疑念を抱いていた。
けれどそれは口に出さなかった。少し話題を逸らす。
「それで、今日はどうしてここまで?」
「それがですね、この屋上、出るらしいんですよ」
嬉々とした顔の丘子に、私はなんだか嫌な予感を感じた。
そして丘子はニヤリと笑う。
「この前ここから落ちて死んだ男子いたじゃないですか。学校中の噂になりましたよね? 二年の三組だか四組だかの生徒です。それでその前にも実は、別の女子が飛び降り自殺してるんですよ。女の子の方はてけてけとして有名なんですけどね」
「その幽霊たちは夜に出るんです」と丘子は言った。だから昼間の今、下調べに来たのだとか。
私はここから飛び降りた男子と聞いて、一人の少年を思い出した。
私が恋焦がれ、愛し、そして成仏していった少年。生田の残像が、私の瞼の裏に浮かぶ。
「……大丈夫、成仏したから」
「えっ? どうして妖魅ちゃんがそんなこと言うんです?」
私はマズイ、と思った。
生田の懐かしさに、思わず口が滑ってしまったのだ。
「女の子の霊は知らないけど、きっと二年生の男の子は成仏しただろうって言ったの。犯人も捕まったし……」
しかし丘子は見逃してくれなかった。
「さっきから思ってたんですけど、妖魅ちゃん、霊視少女だったりしますかね?」
その時、チャイムが鳴った。
番外編始めました。
ぜひこちらも読んでくださると嬉しいです。
最恐都市伝説を求めて ~オカルト少女のホラーな日常~
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