L'idéal
「それぞれ三勝、最後の試合は水泳です!」
人々に見つめられる二人の決闘は、いよいよ最終戦。
全員は湖の隣に移動して、剣とクリも準備運動をしていた。
その時、一人の伝令兵が国王の元に行った。
「...!ボレット家族か!わかった。」
国王が立ち上がった瞬間、全員が膝まずいた。
「決闘を行う真っ最中だが、急な事情があるゆえ、日を改めてにしよう。」
「はい!」
「王子の二人は、速やかボレット家族の反乱軍を討伐せよ!」
「イエス!ユア・マジェスティ。」
「兄上!ボレット家族はなぜ急に...?」
「ボレット伯爵が亡くなったからだろう」
一番上の王子は、無力な笑顔をしていた。
「ボレット伯爵は戦場で死んだ。噂だが、ボレット婦人はそれに不満を抱えているらしい。軍隊が伯爵を捨てたと。」
「しかしその戦争で、ミルシャルテ伯爵も...!」
「そうだな。今回の相手は、一人だけじゃないかもしれない。」
できれば、彼女たちと戦いたくない。
本音を飲み込んで、王子は反乱を抑えることに集中した。
一方、王宮で待機してる末の姫は、悩んでる顔でガーデンに座っている。
「姫様、ご安心ください。王子様たちは必ず討伐を成功させてみせます。」
「それを心配してるんじゃないの。」
「でしたら...?」
「剣、聞いて。私には叶いたい願いがあるから、そのために、君が私の騎士になる必要がある、と言ったよね。」
「はい。」
「私の騎士になったあとで伝うつもりだったが、時間がないのかもしれない。」
末の姫はかなり真面目な顔で、剣を見つめる。
そして剣も真剣に向き合った。
「私の願いは、王族体制を壊すことです。」
四人の王子と姫がまだ幼いころ、国王にとても信頼してる友人、ミルシャルテ伯爵がいた。
伯爵には年が近い娘があるゆえ、四人をとても大事していた。
「伯爵!僕が大人になったら、父上の後を継ぐのよね?」
「はい。王子様はそうしたくないのですか?」
「ううん、こんな大事な責任を僕にくれるの、すごく嬉しいけど、やり方がわからないんだ。」
「王子様はどのような国が望むのですか?」
「...誰でも気楽に笑えるような国。」
「でしたら、民が背負ってる責任を知る必要がありますね。」
「なるほど...!」
「姫様はいつも礼儀正しいんですね。」
「伯爵、とんでもありません。私はただ、こういう生き方しかないんですから。」
「そんなことありませんよ。あなたにも、自分の理想を追う権利があります。」
「...伯爵、私はこの国の大自然を、勝手な壊しから守りたいんです。」
「立派な理想です。」
「ですが、我が国だけではなく、他の国にも、同じ意識を持ってもらいたいんです。」
「どうするつもりですか?」
「...関わってる知識を全部手にします。今はそれしかできなせんので。」
「...そうしなさい。それがあなたが望む世界でしたら。」
「伯爵、明日戦場に行くと聞きましたが、そうですか?」
「はい。」
「寂しくなります...生きて帰りますよね?」
「できる限り、としか保証できません。」
「...!伯爵、僕は君のような優しい人になりたいです!」
「...王子様、受け取りなさい。」
「剣?」
「これは、優しい剣です。」
「...?」
「あばたが、この剣は人を殺せると思う時、あなたも優しくなったのでしょう。」
「兄上たちや、姉上、そして私を、優しくて謙虚な言葉で導いてくれた、一人の伯爵がいた。」
過去の話をしてる末の姫は、とても柔らかな顔つきになった。
「いた...?」
「ある戦争で、亡くなりました。」
「そうですか。」
「伯爵は、私の願いを知る最初の人。そして君が二番目になった。」
「末の姫様。」
「伯爵?」
「この塔の上から、どんな景色が見たいのでしょうか?」
「王宮のない景色。」
「...どうするつもりですか?」
「私は、私の騎士と共に、すべてを壊します。」
「剣。私の願いは、王族体制を壊すことです。」
「...!」
剣は信じきれず、末の姫を見つめる。
しかし、疑う思いは一切なかった。
「民の権利を民に返し、王族を世間に叩き込む、それが私の願いです。」
「それが君の本音ですか、妹くん。」
「...!」
末の姫と剣は、急に現れた姫と騎士を見つめる。
「姉上...!」
「そうでしたら、私も見過ごすわけにはいきません。クリ、あの少年を仕留めなさい。」
「イエス・ユア・ハイネス。」
クリが剣を抜いたとき、剣も剣を抜いた。
「...」
剣の目線に気付き、末の姫は微笑んだ。
「勝って、そして私を最後まで守って。」
末の姫は懐中時計を、剣の右と左の肩に触れ。
「私の騎士となって、私の命令に従って、私の意思を道標にして、私のために危険に挑む、命かけても惜しくないと、ここで誓ってくれませんか?」
「イエス・ユア・ハイネス。」
微かに笑ったあと、末の姫は懐中時計をポケットに置いた。
「行きなさい、我が騎士。」
「イエス・ユア・ハイネス!」
「姫様...?」
「君はその少年を仕留めるだけでいい。」
剣を抜き、そして目の前の少女に剣を向いて、一番上の姫は迷いがなかった。
「末の姫は、私が処刑する。」