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孤独な女聖騎士の戦い・・・  作者: ◣₤▧₪▣◢◤◆◥◤₡でぶにゃーちゃん
精鋭たる女聖騎士に下された偵察任務
1/2

聖騎士は一人だけで任務を遂行する

『ザーーザーーザーーザーー』


『ガララッ!!』


 うぅ~~雷の音が喧しい。


 たった一人での偵察任務はキツいな。

 と言うか、今は私一人が仲間からはぐれたのが悪いのだが。


 ザザーーと降り注ぐ、暗い水溜まりには、水面に私の姿が映る。

 灰がかった金髪の髪、白鼠色の鎧。


 そんな、美しい容姿の私の近くにはーー。



「敵は何処へ行った?」


「ここには居ないな?」


 黒い鉄兜シュタールヘルム、黒い軍服。

 それに、腐った蒼白い顔・・・骨だけの顔。


 魔皇軍だ・・・。



「他の場所を探そう」


「そうだな」


 ゾンビ兵、スケルトン兵。

 奴等は、小銃《ゲヴェーア88》を構えたまま行ってしまった。


 今、私は木の陰に隠れている。

 武器は、波刃長剣フランベルジュと二丁の拳銃ルビーのみだ。


 背中の魔導連発小銃マジック・ルベルは弾切れだ。

 弾丸の代わりに魔法を放つ事もできる。


 しかし、敵は大部隊だ。

 今、私が一発でも銃を撃てば、たちまち敵がワラワラと出てくるだろう。



「行ったか?」


 奴等は道を通って、奥地へと向かったようだ。

 私は森から出て、奴等とは反対側へと走る。



『ピチャッ! ピチャッピチャッ!!』


 馬車の通った轍の後、そこには雨水が貯まる。


 私のブーツは、そこを直接踏む訳ではないが、道の上は雨水だらけだ。

 なので、走る度に音を余計な立ててしまう。



「誰だっ! うわっ!」 


 しまった・・・ゾンビ兵が、右手の木から現れた。


 ここは斬って進むしかない。



「敵がっ!」


『ダダダ』


『ガララッ!』


 スパンッと、フランベルジュで額を斬ってやった。

 短機関銃ベルグマンを撃ってきたけど、落雷の音と重なった。

 これで、今のは敵に聞こえなかったはずね。


 後は、コイツの死体を運ぶだけ・・・草むらに隠して置こう。



 まさか、こんな山奥に敵の基地が存在する何てね。


 数日前・・・。

 地元の猟師が、聖光騎士団の事務所に通報してきた。

 それで、偶然この地域を巡回パトロールしていた我々偵察隊が、調査しに来た。


 それで、この様だ。

 こうなってしまった理由。



 それは・・・。

 

 アンデッド化された、ビッグ・ボアとの戦闘中に、私だけ崖から転げ堕ちた。

 我ながら思う、ドジを踏んだとな。

 しかも、山林を迷い歩く内に天候は豪雨へと変化した。


 雨に打たれつつ、木の生えた山肌を登り降りするのはキツい。

 それに加えて、体力を著しく消耗する。

 だから、何処かで濡れた体を乾かしたかった。



 はぁ~~だが、私は見つけてしまったのだ、敵の秘密基地を・・・。

 と、同時に敵のゾンビ兵に見つかってしまったがな。



 さあ、そんな事より、先に進まないと。



「居たぞっ! 向こうの方だっ!」


「撃てっ!!」


『パンッ』


『ドドドドッ!』


 撃ってきたか、だったら逃げるまでだ。

 後ろを確認している暇はない。

 町の方角は向こうだ。

 道から剃れて、森の中を通る。


 こうして、ひたすらに走れば・・・。



「うわっ!!」


 しまった。

 また、やってしまっ・・・。



「あああああああああああああっ!?」


 崖の底へと真っ逆さまなだぁーーーー。



『バザッ!』


「うっ!?」


 痛い、お腹に木の枝が直撃した。

 けど、その枝や葉っぱがクッションになって、衝撃を吸収してくれた見たい。

 


「お陰で助かったわ・・・」


 はぁ~~死ぬかと思った。



「上で、銃声がしたぞっ!」


「敵かも知れない」


 うわぁ~~ここにも、ゾンビ兵とグール兵が居るのね。

 早く、放れなくちゃ成らないわね。

 何処か安全に逃げられそうな道は・・・。



 あ、ここにも、魔皇軍の基地が?。


 しかも、かなりの規模ね。

 目の前には、中規模な敵の部隊。

 幾つもの洞窟の入り口に、戦車が数台。

 不味いわ、これも報告しないといけないけど、どうしましょう・・・。


 逃げられそうな場所が、この森しかないのよね。

 仕方がない。

 麓を目指して、密かに移動するしか無いわね。


 それじゃあ~~行きましょうか。


 何としても、この場所を本部に伝えねば。

 後で、砲撃して貰わないと・・・まあ、今は森を抜けねば・・・。

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