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事象定義技術
■事象定義技術
ホログラフィック原理に近似した理論をベースに発展した技術。
そもそも世界に実体はなく、世界として観測されているに過ぎない。つまり、人間は自然発生した自己相似的な関係性を認識し、利用しているに過ぎない――そのような考えに基づき、当の関係性(事象定義コード)が記述されている事象の地平面にアクセスする技術を柱としている。
しかしながら事象定義コードは極めて複雑かつ難解であり、アース文明においても通信分野への実用化が図られたのみだった。
ミコトがユグドラシルに転送されたのは、国際リニアコライダーにおける実験によって事象の地平面に記述された位置情報が書き換えられたためであり、タカシはその現象を逆再現することでミコトを地球に帰還させることに成功した。




