6/20
拳銃使いロドリゲス
讃歳武館の前で西洋人が立ち止まった。
中を見ると男達が武術の稽古をしている。
男達の1人が西洋人に気が付き駆け寄る。
「何を見ている」
「そんな事しても無駄ですね」西洋人は言った。
「何だと」男達が皆、駆け寄って来た。
西洋人は拳銃を取りだし、庭の木を撃った。
銃声とともに木の枝が折れて地に落ちた。
「何事だ」奥から蔡が出て来た。
「私はロドリゲスと言います。護衛の募集を聞いてやって来ました。私を雇って下さい」ロドリゲスは言った。
蔡は「噂に聞く拳銃使いか。よし、雇ってやる」と快諾した。
ロドリゲスは「ありがとうございます。必ずお役に立ちます」と言った。
龍之助は椅子に座り、この様子を見ていた。