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寛南寺
李は岩窟を出て再び馬に乗り海辺を走っていた。
やがて、漁村に着いた。
馬から降り村を歩く。「寛南寺はどこにありますか」と漁師に聞いた。
漁師は李に寺の場所を教えた。
寺は岩山にあった。
李は境内に入って行く。
僧がいた。
「少林寺の李英風です」李は僧に言った。
「おお、これはこれは珍客じゃな」僧が言った。「今晩、泊まらせて頂きたいのですが」李が言うと「今晩と言わず泊まって行きなされ」と僧は言った。
「福建少林寺は清の焼き討ちに合い、生き延びた者も散り散りになりました」李は言った。
「それは知らなかった。気の毒な事じゃ。で、これから、どうなさるのです?」僧が聞く。
李は「広東で少林寺を再興するつもりです」と語った。
「ウム。大変でしょうが頑張って下さい。力になりますぞ。とりあえず、中でお休み下さい」と僧は言った。
「ありがとうございます。お言葉に甘え休ませて頂きます」と李は答えた。




