時の涙を見る
バスから降りると、見知ぬ景色が広がっていた・・・
立ち止まり、目の前の景色を呆然と見ていると、後ろから・・・
”出口で立ち止まるなよな”・・・と聞き覚えのある声。
左によけて、立ち止まり、俺は声の主を観察した。
”なんじゃこりゃぁ~~~”
目の前に在るはずの コンビニがない・・・
後ろを振り返り、今降りたばかりのバスが消えている事に気付いたその男は
目がテン状態で 後ずさりする。
人が慌てている状態を見ると、自分が冷静になるってのは、どうやら事実らしい。
”高橋 宏”はそのまま、回れ右をすると、いきなり走り始めた。
けたたましい足音に気付き、振り返る ・・・ 俺もダッシュだ!!
T・REX??
二時間ほど走っただろう? 猛追してきた幻が見えなくなっていた。
とりあえず、”命の危険が死ぬ”前に、難を逃れたようだ。
で、宏ぉ~お前、”なんじゃこりゃぁ”しか言ってないぞ?
他になんンか感想は無いンか?
・・・お前なぁ、・・・orz
地味に死んでる”宏”に、木の陰に隠れるように促す。
複数の足音が聞こえたからだ。
また、幻(T・REXのようなもの)に追い掛け回されるのは遠慮したいンでな。
木陰で辺りをうかがっていると、第一村人(?)と、第二村人(?)を先頭に
数人の現代日本にはいなさそうな、革の鎧っぽいのを着た数人が通り過ぎて行った。
喜べ!人間は居るようだ。・・・服のセンスは疑うが。
・・・お前なぁ、・・・
部活帰りに買ったミネラルウォーターで喉を潤し、
人心地付いたところで、
ここに居ても何も始まンねぇし、先ずは、人がいる場所へ行くべぇか。
”宏”お前どうするよ?
行くっかねえべ?半端ぁ嫌ぇだ!