44 冒険者としての一歩①
やっぱ書きたい部分までたどり着いたら、急に筆が進むようになったw
この気持ちが続いてる間に次話を投稿出来ると良いんやけどなぁ…
実力測定に合格し、ギルドカードを貰って外に出てみると夕方だった。この街の門限や様式がどうなってるのか知らんが、魔物がいる限り異世界モノのように街に出入りできる時間は決まっているだろう。
仕方ないので依頼は明日として、今日は帰ってさっさと寝ることにする。
翌日
ぐっすりスッキリ起きた俺たちは早朝から軽く準備を始める。する必要性を感じないが、寝ぼけ覚ましの準備運動とグループ分けだ。
七人全員で動いてもいいが、人数分の獲物を得るのは中々に難しいだろう。強い魔物と出会った場合なんて戦えなかったやつのフラストレーションが簡単に上限を超えるのが目に見えてる。
グループ振り分け
・討伐班 ブレイズ、サラ、アクア
・雑用班 クラグ、サンダー
・買出班 リアン
・採取班 フェリオス
討伐班は名の通り依頼を受け外へお散歩、雑用班は依頼を受けて街中観察と地理把握、買出班は残り二日分と使用用途に制限の付けられたギルマス権限のチケットを握りしめて服や消耗品の購入、俺は一人で定番依頼である薬草採取だ。
冒険者ギルド
依頼の取り合いが行われていそうな時間帯に来たのにも関わらず、ギルドの雰囲気は随分と落ち着いている。依頼ボードの前も受注するとき以外は一定のラインから近づかず、逆に周りにいる別の冒険者と意見を交換し合っている光景が映っていた。
リアンを除いた俺たち六人は依頼ボードに近づき、現在受けれる Fランクの中で報酬と手応えのありそうなものをササッと選び受付嬢の元へと運ぶ。
昨日の測定結果から俺たち全員が Fランクだと判断され、ついでにとパーティーも組んでいる。
名を 混成覇王 となった。
リーダーはもちろん俺。フェリオスだ。責任なんて一切持ちたくないので拒否したがダメだった。そして、明らかにパーティー名が俺個人を指している事について終始主導権を握っていた叡羅とメンバーになる六人 + 武器の紫に聴いたところ、神の文字が入ってないだけでかなり妥協しておりこれ以上品格を下げるのは不可能とのこと。
「ダイナストの皆さん、おはようございます。
依頼を確認しますね。……はい、確認しました。
・スローエイプの駆除、・ロックラビット五匹の討伐、・ノイズバード十匹の討伐
・一日衛兵補佐の達成、配達物お届けの達成
・蜂誘花五束の納品、・冷温草三束の納品、・白地薬草十束の納品 ですね。
初依頼にしては量が多い気がしますが、違約金を払わなくて済むよう頑張って下さいね」
リーダーの俺は受付嬢に「気をつけるよ」とだけ言って皆とギルドの外へ向かう。
冒険者ギルドに置かれる依頼には七種類ある。依頼ボードに貼られる六種類の依頼と受付嬢から通知される指名依頼の合計七つ。
難しい順に並べると、捕獲・討伐・駆除・護衛・納品・達成になる。
聞き慣れないものだけ説明すると、駆除は討伐と違い依頼に指定数がない、つまり狩った分だけ金になる。逆に、減らされ過ぎると困る魔物や有益な生物は討伐に回されたりする。達成は大体が街中の依頼で依頼主に内容の達成を認めてもらいサインを貰って漸くクリアとなる。
さてさてここからは別行動な訳だが、街中に残る三人にはポッと出の新人を周知してもらうために『困ってる人は助けろ、弱者に味方を、暴力は話を聞いてから』という三つの言葉と『正当防衛でもやり過ぎるな』と言ってある。
勇者ごっこや正義者気取りするつもりは無い。だが、地道な積み重ねは悪評への対抗手段になる。ダイナスという暴力の塊はいつか必ず問題を起こすだろうから……。
門外 南:鬼戦の森
現在俺たち四人は森の入口に立っている。
「アクア。最終確認だ」
「フェイが朝言ってたことよね。
新しい獲物を狩ったら一度は持ってくること、傷ついてる魔物は気配を探ってから手をつけること、手こずってる人間がいれば協力が必要か訊くこと、断られても治癒は掛けること
だったかしら?」
「その認識で間違いないが……。その愛称はどうした?」
「パーティーを組んだ事だし、ちょうどいい機会だと思ってね。短く使いやすくて気に入ってるの、問題ないでしょ?」
蠱惑的に微笑むアクアにサラだけが見惚れているが、ブレイズはアクアが本人がいない所で度々その愛称を使用しているのを耳にしているが黙っている。
「まあ確かにな。ブラッドには悪いが少し長いと思ってた」
「で、では!私はフェリオス様をお、お兄様と!」
「ん?どうしてそうなった?」
その時、後ろから毬栗のような棘ボールが飛んでくる。『反応 一、スローエイプと推測』と叡羅が反応し、俺が避ける前にサラが俺と棘ボールの間に入り猿に投げ返す。
―― ギキィィぃ ――
―― ガサガサッ ボトッ ――
反撃を受けた猿が木から落ちた音がした。
「失礼ながらも、アクア様をお姉様と呼ばせていただいてるので!」
「ふーん。呼びやすいならそれで良いよ」
俺は手元に土属性魔法で小石を四つほど作り出す。
「ありがとうございます、お兄様!」
気にすんなと言いつつ、逃げようとしてる猿目掛けて手加減しつつ石を投擲。先程よりくぐもった鳴き声が聞こえ、気配が移動を止めたのを確認して近づく。
近くまで来てみると手足を折られた醜い猿がいた。大きさは百三十センチ程の猿と猪を足したような顔をした保護色である緑色の猿。
はっきり言ってキモい。深緑でなく新緑なのも妙に腹立つ。
さっさと絞めたいので叡羅に情報を訊く。
『血抜きの方法は現在の知識のもので問題ありません。首を落とし逆さにぶら下げるだけです。
証明部位は尻尾になるので逆さにするとき尾も一緒に伸ばしておくのがベストです。他は売れないゴミです』
金にならないからかゴミの部分だけ声が冷たかった。
辺りを見回し、近くに自生していたワイヤーバインという蔓を毟り取る。それを木の枝に結び、猿を逆さ吊りにしたあと紫で首を刎ねる。即座に土属性魔法で穴を作り、血の受け皿を用意してやる。
一連の動作と情報を三人に共有し、血抜きの終わった猿から尻尾を切り取り紫で 一 〜二センチ程のブロックに変えてやる。これでアンデッド対策も完了だ。
生肉ブロックを放置して討伐班に狩りの許可を出し、俺はこの付近で薬草探しだ。
俺は叡羅の情報を頼りに順調に薬草を集めていた。
「いやぁ〜楽な仕事だなぁ」
『主に地味な薬草採取は似合いません』
見える範囲全ての情報を処理し、必要な情報を選別して教えてくれる叡羅は最高の相棒だ。
『相棒でなくとも、彼女や嫁や奴隷でも良いのですよ?』
「結局どれが良いんだ?」
『主のお好きなように呼んでください。私はご奉仕するのみですので』
「んじゃぁ、引き続き宜しく頼むぞ叡羅」
『……///。勿論です、主様』
一方、その付近ではイチャイチャした雰囲気ではなくグチャグチャした光景が繰り広げられていた。
理由は簡単。放置していた血溜まり生肉サイコロに魔物が惹かれてやってきた所を叡羅に情報を貰った紫が次々と角切りにしているからだ。
紫は人型でくるくると回ったりぴょんぴょんと跳ねたり、まるで新体操を曲芸化させたような動きで有害と判断される魔物や依頼の猿のみ殺していく。
近くにはワイヤーバインで編まれた袋が二つ置いてあり解体された魔物が次々に放り込まれていく。一つは猿の尻尾用、二つ目はその他で皮やら爪やら角が適当に入っている。
袋は全部で四つ。叡羅に頼んで袋の編み方を考えてもらい、蔓を縦長に割いたものに水属性魔法を纏わせ操りながら作った。体感では十分も掛かってないな。
残り二つの袋は俺の側にあり、三つ目は枝肉が凍って入っていて四つ目は薬草だ。因みに、肉は紫に処理され枝肉となりこちらへ飛んでくる。飛んできた枝肉は袋へ入る前に俺の水属性魔法で作成した水球に入り、綺麗にされた後そのままの勢いで凍って袋に入る。
五本一束で依頼されている薬草ももうすぐ全て集まりそうだ。場所が分かってる薬草を草萌えする程度残して指示通り回収するだけだからな。
辺りの血生臭い光景も途中から勢いをなくし、魔物が近寄って来なくなってるので頃合いだろう。
「紫〜。帰るぞー」
最後の白地薬草を回収し終えた俺は紫を呼ぶ。
「は〜い。ちょっと待ってて〜」
うんしょっ。という可愛い声が聞こえ茂みの奥からパンパンに膨れた二つの袋を背負って現れた。
「大猟だよ!たいりょ〜」
上気したような顔をして頬を緩め垂れ目で報告してくる紫。
「楽しかったか?」
「うん!強い魔物が出てこなくてがっかりしたけど、五回も逝っちゃったの!ひさしぶりだからかなぁ……?」
「良かったな。これからもっと刻ませてやるから今回は一旦落ち着け」
「分かった〜。きょーはこれくらいにしとくー」
ダガーの姿へと戻った紫は大人しく鞘へと入った。
『自重させてはどうですか?』
「三日もすれば完全に落ち着くだろ。」
『……負…者……名…』
『!── 反応二十 確認。位置北北西に四百メートル ……』
俺は叡羅が敵の名を告げる前に四つの袋を両手に持ち、指示された方へと跳躍する。
負傷者に凶暴な魔物、金と名声の稼ぎ時だ。
討伐班
アクアを含めた三人は特に派手な事をする訳でもなく単調に依頼を進めていた。ブレイズやサラが文句一つ言わず雑魚を倒し、猿のみ出会いがしらに瞬殺している。
この二人が大人しいのは入り口付近から聞こえる少女の笑い声と嬌声、魔物が響かせる鳴き声と断末魔が誰のものなのか知っていて事前にフェイから言われていたからだ。
「今日は紫を暴れさせて落ち着いてもらうから獲物は少なくなると思う」と。
案の定、獲物の気配は殆どが入り口付近に寄ってしまい草食系のみが残ってるような状態だった。
「あとどれくらいだ?」
「鳥二匹に兎一匹ね。猿は十五匹集まったわ」
「それなら鳥は解決しましたッねッ」
サラの手に持つ拳大の石が投擲され少し遠くで番が煩く鳴いていたが、飛んできた石で頭が弾けて二匹とも地に落ちる。
その二匹を素早く回収し、首先を平らに整えるために水で切断し血中水分を操って程よく血抜きをする。
それが終わると今度は洗浄で、その後すぐに凍結させ鮮度を保ったまま引き続き探索する。
血の匂いに惹かれたのかスローエイプが三匹現れ、こちらに石やら棘ボールやら野球ボールサイズのバグステンチタンクを遠慮なく投げてくる。特にカメムシはヤバイ。
触角を毟って数秒後には強烈な悪臭と、触れると一月は臭いが取れなくなる液体を破裂と共に辺りへと撒き散らすのだ。対策としては火か水で、火を用いると大爆発するので水で中和するのが基本だ。
アクアは素早く判断を済ませて投げられた順にカメムシを水球で包んで行く。水球に包まれたカメムシが破裂しても特に臭いはなく、水球は少し離れた地面へと無事に棄てられた。
「サラ。あの虫を投げた猿二匹は許さない」
「勿論です!無傷で捉えますね」
「ブレイズは奥の一匹を始末しといて」
「あいよー」
この後、手足の先端から徐々に踏み潰される猿と水圧で全身が徐々にぺしゃんこになる猿の断末魔が五分ほど響いた。
それから、大岩近くの石に擬態する兎を狩って依頼は全て完了したことになるが、不満から感覚が鋭くなっていたブレイズが獲物を捉える。
「おっ!この先に複数の人間と魔物の気配がするぞ。それも大物だ」
「どうします?お姉様」
「報告を優先しても良いけど…。状況だけでも覗きに行きましょ」
「しっかし不便だなぁ……。この距離でやっとかよ」
感覚の鈍くなった身体に文句を言うブレイズを先頭に三人は気配の大きい場所へと迷わず進んで行く。
そ〜れそれそれそれそ〜れそう♪
そ〜れそれそれそ〜れそう!
そ〜れそれそれそれそ〜れそう!
おりゃおりゃおりゃおりゃ
いッ…いつものじゃい!!
あい。テンションがおかしい作者です。
気が向いたら登場人物紹介の部分に参考絵貼り付けます。
いつもの紹介コーナー始めまっしゃっい
なろう
三倍酢先生
1.朝起きたらギルドが崩壊してたんですけど? ~残された一人が最強だった場合→
やっぱ龍は良いもんだ!楽しく読ませてもらってます。人物画像はどこの使ってるのだろうか…すげぇ気になる
【小説開拓の為のストックはあるけど一度読み出すと夜更かししたり自小説がストップしたりするから中々難しい(誰か養ってくれねぇかなぁww)】
ニコニコ
キー(鍵)さん
2.鬼畜魔理沙のクトゥルフ神話探索紀行 Episode:00
主人公たちの破壊力が色々とヤバイ。シリアスも含まれるけど凄く惹き込まれる作品。見た目女(役:男)とアーティファクトと兎好き。現在は更新ストップしてます
あかりsnz◆55vSA/seeさん
3.チェロ弾きのとぅるーぱー!
MMDで細かい所まで再現してるのが素晴らしい。めっちゃ魂入ってる。見所は、表情・演奏・スパッツ!
4.【第19回MMD杯本選】ぼくのフレンド【BAND-Edition】
心も体もウッキウキやぞ!ノリノリで歌いながら手拍子もやったことあっかんなw
チームカミウタさん
5.サムライソウル
短歌?の部分めっちゃ好き!サビに入って鳥肌
recogさん
6.替え歌シリーズ 千本桜のルー語・だんご3兄弟・一瞬で爺になる方法・とあるボカロPの歌
面白いのから現実の悲しみ(クマムシの歌)まである。偶に真面目なやつもある(1925、japanese ninja)
頭に矢の人さん
7.【BF4】全兵科を使って遊ぶBattlefield4
この人の動画からbf4に興味を持ち始め、LMGの人とかとコラボしてるのを見て憧れを持ちハマった(今現在もps4でやってる)
ひりと(爆弾魔)さん
8.爆弾魔のbf4ゆっくり実況 爆破その1
C4爆薬を使いこなす凶悪な人。動画のテンポが早くて好き。クリスマスに登場するマリサンタさん動画は何回も見た
きゆみやまさん
9.【Minecraft】ゲリラクラフト 周囲に防衛戦を築き地雷を張り巡らせるんだ#1
発想ややってる事は凄いのに何処かポンコツなのが好き。もちろんbf4の動画も好き
黄金ゆっくりさん
10.BF3・4・1・5 動画シリーズ ゆっくり分隊員のBF4 ゆっくり分隊員のBF1【part06】など
動画を見れば分かるが、ヘリが上手すぎる。リトルバードという兵器に乗るのだが、「どこが小鳥だよ!」とか「不死鳥やんけ」とか呼ばれてる
今回は以上!