34 冒険者ギルドでの会談前夜
ツイッターで明日投稿するって言っときながら遅れてしまう事が常習犯化してきた気がする。
まあ、趣味で、追っかけで、元読み専で、気分屋で、飽きっぽいから仕方ないね(理由にもならない適当さ加減)
あと、面白いと感じた小説見つけて来たんで後書きで紹介しときますね。
2/7に追加
今回に限り、試験的に登場人物にマークを付けました。特に意見がない場合は次回から使用しません(この追加文を書くこと自体忘れてた)
主人公
黒 フェリオス:☆
子竜たち
赤 ブレイズ:♤
灰 クラグ:◇
黄 サンダー:♧
青 アクア:♡
合流組
オーク サラ:◎
オーガ リアン:◯
???
??:□
全員が宿に合流してから三十分が経った。それぞれが何とも言えない顔で相手の過ごした一日を考え、一斉に溜息を吐く。
☆♤♡♧♢『はぁ……』
☆「で?結局言えるのは、全員が全員トラブルに巻き込まれたって事か」
♤「まっ、そゆことだよな」
♡「非常に否定したい所だけど、襲われたのは確かね」
♢「でも、フェリオスの方は自分からトラブルに突っ込んだ形じゃないの?」
♧「私もそのように聞こえましたが?」
似た者同士が俺への批判である。ブレイズやクラグだって突撃したのとほぼ変わりないはずなのに……。
俺たちの怒りを買いたくないのかサラとリアンは口を開こうともしないし。
☆「あーもう!わ〜ったよ、俺はトラブルに自ら突っ込んだ!これで良いか!?」
♡「宜しい」
☆♤♢『えっ。……何でアクアが?』
♡「何か文句でも?」
♤♢『い、いやぁ?別に…』
☆ (何であんなに輝かしいドヤ顔が出て来るんだろうかねぇ)
会話がひと段落した時を見計らってリアンがようやく発言する
◯「少し、よろしいでしょうか?」
☆「ん?どした」
◯「明日あるという会議について話しておきたいと思いまして。雰囲気としては私たち七人が皆、参加する流れとなっていましたが龍と関わり合いのないサラと私はどうすればいいのでしょう」
☆「そうだな〜。予定ではこれからも七人で動いていくつもりではあるし、無関係者だと思われないためにも会議には参加する方向でいきたいと思ってるんだが?」
◯「そうですか、了解しました。それと、あと一点だけ訊かせて下さい。
今度は話の内容についてなのですが、どういった形で伝えるおつもりですかな?」
◎「確かに。私たち二人は完全に部外者として後から加わった形ですし、関連性を生み出すのは難しいのではないかと思うのです」
☆「俺の考えとしては、単純だ」
俺はサラとリアン二人の過去を都合の良いように置き換え、記憶に新しい俺たち子竜と出会うまでを用いる事で作り話としての脆さをカバーすることを伝えた。
その後も、細かい部分を聞かれても淀まず話すためにある程度話の広がり方や順序に余裕を持たせながらも、予め流れを決めておくことでお互いの動揺などを防ぐよう工夫する。だが流石に、出会って一日目でお互いの全てを知っているというのも可笑しな話なので、そこは怪しまれない程度に誤魔化す必要があるだろう。
二時間程話し合ったが、自分たちでは特に問題点も見つからなくなったため話を終えて食堂に降りた。食堂ではそれなりに金を持ってそうな者たちが飲み食いしており、運ばれてくる料理は見た目も味も美味しそうだ。
♤「おっ!中々美味そうじゃん」
♢「これは少し期待しても良いのかなぁ?」
そう言いながら二人は意気揚々と席に座りメニュー表を眺め始める。丁度丸テーブルを囲む形で七人が座る。
だが、次第にその顔は曇っていき終にはテーブルにメニュー表を放ってしまう。まあ、概ね予想通りではあったが苦笑いをしてしまった。
人の街に初めて入り、交流なども一切なかった俺たちが文字など読めるはずもない。俺には一応の補助学習能力として"森羅万象"というスキルがあるが、それは見たもの全ての情報を得るというもので、文字はブラックカードの様な役割を持った同じ紙切れ数枚しか見てないので当然の如く読めない。
完全に読めない訳ではなく、"眷属強化"というスキルで"森羅万象"を一時付与しているので虫食い状態ではあるが読めている筈だ。まあ、本体である俺がメニュー表を見ない限りは翻訳もされないので当然の結果ではある。
因みに言うとサラやリアン人間たちの会話を理解出来たのは、喋っているところを見たからだと認識しているが実際のところは謎だ。見えもしない言葉を学習したとなるのは説明文からも逸脱した内容になるからな。
その後はメニュー表を見て森羅万象に学習させ、各々が好き放題料理を頼み周囲が若干引くほど食べた。海が近いからか海鮮系もあり、森の幸と海の幸が両方引き立てられている様な料理が多くあった。
食堂で料理を食べ終わると部屋に戻るまでに軽く明日の予定を確認し、男女別で寝た。
俺は寝る前に今日一日あったことを振り返り盛大なため息を吐きつつも、自分の手を見つめて能力を確認する。
◇◆◇
ステータス
名前 フェリオス
種族 龍族
種類 幼体:黒滅竜
性別 竜:無性 人:雄
new 武器 八百万神:紫
??? ???:???
魔法
四重魔法使い:《火属性魔法》《水属性魔法》
《雷属性魔法》《土属性魔法》
使用魔法
《初級魔法》《創作魔法》
創作魔法
《圧縮擬似太陽》up《魔幻の水鏡》
転生スキル
『強欲改造』『怠惰空間』
継承スキル
『眷属契約』『眷属強化』
神の恩恵
《慈悲》:up《森羅万象》《人化》《独占》《蠱毒呪恩返し》
スキル
up『言語翻訳』new『イメージ操作』『全感』『混合格闘術』『効率強化』『要塞防御』up『魔力探知』up『魔力操作EX』up『並列思考強化』up『竜血塊圧縮』
耐性
『火耐性:小』『水耐性:小』『雷耐性:小』
『土耐性:小』up『苦痛耐性:中』《状態異常無効》
詳細
創作魔法…独自の方法を経て、世界初で使用された魔法。
森羅万象…『見たもの』『聞いたこと』全ての情報を得られる。
元々は"見たもの"だけに適用されていた。
言語翻訳…言葉や文字を翻訳し、理解できる言葉に置き換える。また、自身が発する言葉や書く文字は相手の知るものに置き換えられる。解除可能。
元々は"龍言語"を翻訳し、日本語を相手に伝えていた。
イメージ操作…イメージする時に、記憶にあるものは明確な形を維持できる。その他にも様々なイメージ対象に補正が入る。
全感…五感と第六感を含めた感覚の全てが強化される。解除可能。
混合格闘術…魔力を使用した格闘術。
効率強化…自身が既に経験したことに対しての能力や得られる経験を更に上昇させる。
元々は"効率化"
要塞防御…その場で動かない限り防御力が一定時間毎に上昇し、攻撃を完全に防ぎ切ると防御力がワンランクアップする。
動いてしまうと防御力がリセットされ、攻撃を防ぎ切れなかった場合は相手の攻撃力が一時的に強化される。
魔力探知強化…微弱な魔力さえ感じ取ることが出来る。
元々は"魔力探知"
魔力操作EX…魔力操作の限界値。最大強化されているので魔力の操作は超一流。
元々は"魔力操作強化"
並列思考強化…並列思考をする際に更に補正が掛かる。
元々は"並列思考"
竜血塊圧縮…竜血塊が自動生成される際に、身体に出来るだけ負担を掛けないよう勝手に竜血を圧縮する。
元々は"竜血塊生成"
◇◆◇
久しぶりに自分の能力を確認したが、能力が色々と強化されていたり増えていたりするのを見て呆れ返る。独自スキルのようなものも複数あり、使用頻度が低く『これいる?』状態のものもあったりする。
そんな自由でぽこぽこと生えてくるスキルたちをぼーっと眺めながら、活躍が多い"森羅万象"を見る。
後から付け足したような森羅万象の説明文に最初から書いとけよ!という思いを抱きながら、疲れからくる睡魔に負けて意識が遠ざかっていく。
ふと気がつくと、いつもよく見ていた平屋の部屋が映る。とても懐かしく安心感が湧いてくるのに、耐久度としては築数十年で隙間風の多い安定感のない木造の家だ。
☆「こんな記憶の果てに呼び出して、何の用?」
俺は畳まれた布団に座り、顔を思い出せない家族との記憶を懐かしみながらも誰でもなく尋ねる。今までも前世の記憶を懐かしんで夢を見たことはあるが、ここまではっきりとしたものではなかった。
?「忘れてしまわれましたか?主よ」
☆「……声に聞き覚えはあるな」
?「知識を司るもの、と言えば分かってもらえますか?」
質問に質問で返され少し黙ってしまったが、その言葉でステータスに表示されていたあるスキルが頭の中に浮かぶ。
"森羅万象"あのスキルは俺が見たこと聞いたこと全ての情報を引き出すという中々にぶっ飛んだものだ。ただし、デメリットがない訳ではない。取得する情報を絞らなければ脳が焼け切る可能性がある。
竜の再生力を持っていてもスキル能力を全開にした途端に瀕死状態になった事がある。その時のことはよく覚えていて、物理的に頭の中から火が吹き出たので唖然を超えて軽く笑えた。
☆「森羅万象、だろ?」
正解を言い当てると同時に、座っている場所から左側の同じく畳まれた布団に光の靄が座る。
□「はい。その通りです」
☆「再度訊く、用件はなんだ?」
□「私にも名を頂ければと」
そう答えた声音には若干怒りが混じっていた。名を欲しがる理由と怒りに対しては物凄く心当たりがあるので、素直に謝ってみることにした。
☆「原因は武器の紫だろ?悪かったって。順番的にはお前が先なんだろうけどよ、初めて会話したのが眷属契約の時だから喋ってるのがスキルだって分かる訳ないだろ?」
□「…………」
その後も十分ぐらい長々と説教され、異世界の知識があるならスキルを徹底的に調べろだの、色々な使い方を試すのは普通だろとか真っ先に喋るスキルは探すべき、と怒られた。
☆「…………」
□「まあこれくらいで良いでしょう。名付けで我慢することにしましょう」
☆「俺が真っ先に試してること知ってて言ってんな?」
□「はて?何のことでしょう」
☆「確信犯かよ……」
言いたいことは山ほどあったが、いつまでも口喧嘩したところで前に進まないのも事実なのでさっさと名付けることにする。
森羅万象だろ?意味は確か『全てのもの』。スキルの枠組みから外れてその全てを管理し、嫉妬や怒りという感情を持つ様からは深い知性を感じる。そこに森羅万象から文字って名を付けることにした。
☆「……叡羅。叡羅で…どうだ?」
□「そうですか。ふふっ、明日からよろしくお願いしますね。主よ」
楽しそうな雰囲気を漂わせながら靄は立ち上がり、人の姿を型取りながらも部屋の奥へと透明になりながら消えるといった不思議な立ち去り方をした。
☆「……は?…明日からだと?物凄く嫌な予感しか……ぐえっ!?」
明日からという不穏な言葉に顔を顰めていると、急激な眠気と脱力感に加えて足が霧散するように消えたことで畳に顔面から突っ込む。
☆「こ、この、感覚は随分と久しぶり…だなぁ……」
俺は魔力切れに近づいていく感覚に懐かしさを覚えながら、白目を剥いて気絶するように意識を飛ばした。
あい、紹介コーナー、です!
今回は2作品紹介させていただきまふ!
トップバッターは
『ライブダンジョン!』の
dy冷凍先生です!
こちらは既に投稿している所まで読ませてもらってます。
凄いと感じたのは三人称視点でも話がキッチリと分けて書かれていると感じた所ですかね。自分が苦手としている部分なのでその才能欲しいなぁとか思ったりしましたw
あと、感情移入しやすかったんでハマりましたね。
ラストバッターは
『おっさん竜師、第二の人生』の
謙虚なサークル先生です。
こちらはただ今読んでいる最中なので全体的な事は言えませんが、自分的には周囲の音が聞こえ辛くなる程度には集中してたりしてます。
ツイッターでは1話前の時に他の作品を作るって言ってたんですが、気分が乗れば書いてるかもしれないんでよければどうぞ。