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異世界最強種〜神龍より生まれし存在〜  作者: 黒神金龍
ドラッへ〜冥護を受けし街〜
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20 鍛冶屋の秘密

そろそろ投稿しないと失踪だと思われそうなので投稿します。

投稿が遅れた理由は『ありふれ』の小説を大人買いしてしまったからや、面白いのがあかんのや。仕方ないんや。

 一番最初に対応の悪い武器屋に引っかかったのは運が悪いとしか言いようがないが、気を取り直して入り口に近い店を数件周る。


 結果として分かったのは最初の店以外が飾っている武器は質が悪く、初心者用武器だけは最初の店が出してきたのが最低品質だったって事ぐらいだ。

 それともう一つ分かったことがあった。それは武器自体に宿る魔力で大体の品質が分かることだ。少しでも魔力が宿っていれば周りの素人が作ったようなやつや、見習いが練習用に作ったかのような粗野な物でなくなる事が多いのだ。

 刃が真っ直ぐでなかったり表面が凸凹していたり、よくよく見ると刃がボロボロだったりと素人目でも非常に分かりやすいぐらいの雑さなのでかなり驚いた。


 魔力判定を行う為に今は店の外で魔力探知をしているのだが、これがかなり難しいことに気がついた。武器の魔力を探すのに人がすごく邪魔なのだ。

 スキルもなしに自力でやっているだけにすごく疲れるのだが、感覚的に探せるので悪くはない。だが面倒臭いのに変わりはない。

 その後も魔力探知をしていると通りの奥の方、つまり武器屋ではなく鍛冶屋の方からかなり強い魔力を放つものがあると分かったので一直線にそこへ向かう。



 カランカランと店内に入店を知らせるベルの音が響く。その音を聞きつけてカウンターの奥から出てきたのは自分よりも低い子供のような身長を持ち、鍛冶屋ではあり得ないような細腕の爺さんだった。


「おう!なんの用だ?」

「武器を売ってもらいたいんだが、可能か?」

「武器も選んでねぇのになに買うつもりだ。それともあれか?武器屋みてぇに自分に合いそうなのを見繕えってか?んなこと言うなら帰ってくれよ、ここは鍛冶屋だ」


 はぁ〜……。折角口調も正したのに、これなら普段通りで大丈夫かな。

 俺は頭を雑に掻きながら話しかける。


「いや、そんなこと言うわけないだろ。つーか話を勝手に進めんな」

「おっ、やっと心根を見せたな。それで良いんだよ、変に飾ったって気持ち悪いだけだ」


 爺さんはニヤッと笑っていた。


「んじゃ、面倒臭いから本題を言うがここにある最強の武器をくれ」

「そんなもん自分で探しやがれ」

「ここに来る理由になった武器が絶対にあるはずなんだが、近付くにつれて何故か曖昧になっててな。この店の前で感じてた存在感も店に入った途端に消えたよ。だがな、俺の直感が絶対にここにあると言ってんだよ」


 そう、この通りの入り口付近で感じていた巨大な魔力はこの店に近付くほどに小さくなり、途中からは消えかけの存在感みたいなものと直感を頼りに探している状況だったのだ。しかも、店に入った途端にそれも消えたことから逆にここにある事を示していると考えたのだ。


「で、見つかったのか?」

「いや、駄目だな。この店の商品としてならあの樽いっぱいに詰めてある武器の方が飾ってあるやつより強いのは分かるし、商品じゃないなら爺さんが腰に下げてる武器の方が圧倒的に勝るってのも理解してるが……俺が探してるやつには遠く及ばないしな」

「ほう……見る目は確かにあるな。しかしこの場にないとしたらもう工房ぐらいしかないぞ?」

「見せてくれるのか?」


 俺がそう言うと爺さんは面白くない顔をしてこう言った。


「俺が信用するに値する基準を軽く越えといてよく言えるな。見た目に騙されず武器の良し悪しを判断できる時点で俺の客だ。それにな、俺もお前さんが探してるものに興味が湧いていてな」


 と。最後の言葉を喋っているときはとてもニヤニヤしていたというか、嬉しそうだったというか……まあ、乗り気である事には変わらないので案外信用は出来そうだ。



 カウンターの奥に入ると事務机に様々な絵や走り書きでメモされたものなどが散らばっており、本棚は本来の使い方をされず資料などを寝かせて詰め込まれている。その他にも椅子近くの床は同じく資料などが積み上げられており、間違って倒すと雪崩が起きそうなほどだ。


「こっちだ」


 そう言われてそのまま奥にある扉を抜けると小さな部屋があり、そこに窯のような見た目の道具が置いてあった。爺さんに聞いてみたが工房と書斎を直接繋ぐには温度に差があり過ぎるから、その熱を下げる為の魔道具らしい。

 そして工房に入る前に作業着を着だしたのだが、自分の分しかないから熱は気合で耐えろとのことだっだ。普通に四十度を超える部屋で耐熱服なしに耐えろとかどんな鬼畜だよ。とか思ったが、俺だと特に問題にもならないのでそのまま頷いといた。



 俺は工房に入った瞬間に強烈な違和感を覚える。その違和感を探す為にあちこち見回すが見つけることが出来ない。いや、これは表現として正しくないのかもしれない。具体的に説明するのは難しいが、違和感の正体を見つけてはいても強制的に「見つけていない。または認識出来ない状態」に持っていかれているような感じだ。

 それが空間全体で発動している所為で更に分からなくなっている。逆に、ここまでくると違和感発生装置みたいになってて笑えるが……。


 違和感という名のモヤモヤを抱えたまま、紹介される武器を見たり触ったりして調べていくがどれも普通の――異常な強さを持つことのない――武器だった。

 その後も壁や床を触ってみるが状況はあまり変わらなかった。あまりというのは少しは進展があったということなのだが、それが魔力竃を残してなにもなかったことだ。


 魔力竃はこうやってあちこち触って探しているときでも関係なく稼働しており、中の温度をある程度一定に保つ為なのか魔力を燃やし続けている。

 そしてあることに気が付き質問してみる。一体この竃の動力源はどこにあるのかと。爺さんは魔力供給をした素振りもなかったし、魔晶石を消費している様子もないのだ。


「それがなぁ……。儂にもさっぱりだ。先代のときからあるらしいが、そういうもんとしか思っとらんかった」

「じゃあ、やっぱり怪しいのはコイツだけか」


 その後も爺さんと相談していたが、詳しく調べるためにも竃の火を消してもらうことになった。


「さて……と。火も消えて安全になったからじっくりいこうか」


 そうやって触ってみるもやはり外側には何もないようだったが……内側に答えは見つかった。火を消し炭を退けたことにより竃の底が見えたので、端から撫でるように調べると丁度中心から濃密な魔力が溢れる部分があった。

 だが厄介なことにこれは普通に触っているだけでは分からないようになっていた。

 その理由としては特にこれといって出っ張りがある訳でも、魔法陣がある訳でもないこと。そしてこれが一番重要なのだが、濃密な魔力であるのにも関わらず隠蔽効果が付与されている所為で見逃しかけたということだ。


 簡単に言えば隠蔽という袋に魔力を押し込んでいる感じだろうか?そしてその袋の中身だけこの竃は吸収していて、袋は外に捨てているような状態なのだろう。なので竃より外側にあるのは隠蔽効果を持った魔力だけであり、それ以上でもそれ以下でもない訳だ。

 ただし、目的を失ったこの魔力は部屋の全てを隠蔽させるように発動してしまっているが……。


 だが、隠蔽状態でどうやって俺が見つけたのか?という疑問は残るだろう。しかしこれが一番簡単なのだ。竃の中に入ると違和感が一層強くなったので一旦扉を閉めてもらい、中を俺の魔力で充満させてやれば即見つかった。

 決して部屋の探索に飽きてきて、魔力で充満させ魔力探知で探そうなどという安易な考え方をしたわけでは断じてない。


 まあ、そんなことはどうでもいい。重要なのはこの魔力溜まりのような場所に爺さんを連れて行くかどうかだ。連れて行くのは出来なくもないが、普通の人間がこんな濃密な魔力に晒されれば良くないことは明らかだ。

 そこで俺が魔力で爺さんに膜を作ってやる必要がある訳だが、身体の一部に触れてないといけないので非常に面倒臭い。正直に言ってこれだけの魔力を内包する武器を前に行動制限がかかるのは辛すぎるし、何かあったときに爺さんと俺の二人分の魔力を消費し続けることになるからだ。


 そのとき俺は普通なら考えても実行しないような事を思いつき、躊躇なく実行してしまう。

 もし過去に戻れるなら全力で止めてやりたいぐらいには後悔をしているし、『少しは頭使って考えろよ!その首から上にある物は飾りか!?』って叫んでやる所だ。

 悲しい事に過去は変えられらない。俺のしたことは、最低限の魔力を残し魔力鎧を爺さんに着せて溢れている濃密な魔力を体内に取り込むという荒業だ。


 結果……初めての力が湧き続けるという感覚に感動したいところだが、吸収した魔力を覆っていた能力が隠蔽ではなく封印だったため今俺が置かれている状況は最悪だ。


 吸収した魔力は思ったよりも密度が高く溢れ続けるのだが、封印のせいで周囲に逃がすことが出来ず溜まっていく。そして魔力の許容量が多い俺でも流石に限界というものはありその限界が迫ってきている。

 このまま何もせず抑え続ければ俺は死ぬ。単純に破裂するか、魔力に身体を侵食されて紫色の死体になるか、濃いが故に魔力結晶と化すかのどれかだ。

 ついでに言うと紫色の死体と結晶化の死体は何体か見たことがあるのだが、死因が情けないうえに消費されない限り魔力としてこの世に残るのが最悪だ。


 ……ん?侵食と結晶化か……。失敗すればこれは死ねるな!よし!やろう。

 どうせ死ぬなら一か八かだな。瀕死になるなんて今更感がすごいし、修行のお陰で不本意だが死ぬ一歩手前は把握してるからなんとかなるだろ。


 さ、人生何度目かになる命を賭けた大博打――殆どが修行――いってみますか!

書くのが遅れてすいません。小説って読み出すと止まらないんですよね…。続きが気になって。(あとアズレンかなぁ〜…)


お久しぶりです。黒犬です。

今回は全体的に書いた内容をぼんやりとしか思い出せないまま投稿しているので、誤字などが見つかれば教えてもらえると助かりますねw


さて第四回目に紹介するのは、

『人狼への転生、魔王の副官』の漂月(ひょうげつ)先生です!


この作品はなろうのランキングで探しているときに見つけて読み始めたのですが、主人公のやる事なす事が面白く、特に主人公に付けられる二つ名が好きですね。今はもう完結していて投稿待ちがないのでオススメです。

自分的には漫画の絵も含めてですが、モンザが好きですね。性格的に大好きです。こう…支配欲ga…ry)

この先は完全に趣味の世界なので続きが気になる方はTwitterの方にでも聞きに来てください。


次回は『ありふれ』を読んでからになるのでもう数日間は手を付けられないですね〜。まあ、『完成したら』即投稿するのでその時までのお別れですかね〜。


それでは〜。

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